掛川でなぜ実現?![将棋王将戦レポート1]
2010年02月05日 17:09
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将棋王将戦レポート1 ~掛川でなぜ実現?!~
掛川に「あの羽生善治さん」が来る! どうしてそんなすごいことが、この掛川で実現してしまったのか。 そんな素朴な疑問から、この取材は始まった。 [まずは前知識として] ・王将戦は、将棋7大タイトル戦の一つで、1951年から開始され、名人戦に次いで歴史のある棋戦。 ・タイトル決定戦は毎年7番勝負で行われ、現在は羽生義治4冠がタイトル保持者。 ・羽生王将への挑戦者は、12月7日、久保利明棋王に決定した。 ・その対局を掛川市で行い、様子を大盤解説会で観戦できる。 王将戦をきっかけに、まちを元気に、まちに夢を! 「そもそも、毎日新聞社の朝比奈豊社長が『掛川城で王将戦をしようじゃないか!』と言ったのが始まりです」と語るのは、第59期将棋王将戦掛川市開催実行委員会 副委員長の山本明さんだ。朝比奈社長は静岡県立掛川西高等学校出身。地元や市の協力により、掛川城二の丸茶室での開催が決まった。 この開催を陰で支えたのが山本さんも所属する「ゼロの会」だ。1988年、新幹線駅開業をまちの発展につなげていこうと異業種交流会として設立された。「ゼロの会」メンバーの大井富行さんが朝比奈社長と同級生だったことから話は進み、市、地元企業の協力を得て開催にこぎつけた。 「こんな小さなまちで王将戦が実現するなんて普通では考えられないこと。この王将戦をきっかけにまちを元気にしたい。……そんな話を、駅前にある『たっちゃん』というやきとりやでしたんですよ(笑)」 山本さんは「この王将戦を機に、掛川から多くの棋士が誕生するようになればいい」と話す。「将棋は先の先の先まで読まなくてはいけないもの。低迷する経済状況を打破する次の一手を生み出す、そんな人材が掛川に育ってくれれば素晴らしいですね」 歴史は人間がつくるもの。そして、そのきっかけも人間が作るもの。山本さんは「掛川が将棋のまちになるかもしれない。王将戦が来ること自体、夢のようなこと。大きく持った夢だって、実現するかもしれないじゃないですか」と笑顔で語った。 羽生善治王将に久保利明棋王が挑戦する第59期王将戦七番勝負(主催・毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社)の第3局は、2月10日11日に行われる。 [取材レポート:河住雅子] 2/10,11 羽生王将が掛川へ!将棋王将戦 http://e-jan.kakegawa-net.jp/modules/event/event_vi…pcd=143400 |