まち本!の「「掛川のここがいいじゃん!」を見つけよう~。」
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「掛川のここがいいじゃん!」を見つけよう~。
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2010年03月29日 13:46
平成22年3月13日(土)、「掛川のここがいいじゃん!シンポジウム」が行われました。
いいじゃん掛川編集局が携わっている「地域SNS『e-じゃん掛川』を活用した地域活性化事業」の、今年度の総括のようなシンポジウムでした。

どのくらいの人が来てくれるかな、とドキドキしましたが、シンポジウムに113名、情報交流会46名と、予想以上の方が集まってくださいました。本当にありがとうございました!

さて、講演のレポートです!

第1部の基調講演は、
「掛川のここがいいじゃん!~地域SNS『e-じゃん掛川』から見える掛川の地域力~」と題した田中秀幸先生(東京大学大学院情報学環 ネットワーク経済論教授)のご講演です。

時間制限のある中、密度の濃い内容で、「掛川のここがいいじゃん!」をたくさん見つけていただきました。「事前にどれだけ『e-じゃん掛川』を見てくださったんだろう~」と感心するほどです。



田中先生の講演から、元気になる言葉の数々をどうぞ!

・地域情報化とは、地域づくり。
・地域をつくるのは人。
・皆さんの気持ちで人が動き、それが地域の力になっていく。
・情報を共有することで、資源の顕在化、共有化ができる。さらに、では自分がなにができるかの自分の考えを持つことができる。
・地域情報化で大事なのは、パソコンやインターネットではなく人。実社会での人と人のつながり、活動が大切。
・地域をよくしたいという気持ちを外からのやる気(お金や表彰)と内側から出るやるき(やりがい、達成感、つながり)のバランスが大切。経済と道徳のバランスのよう。
・地域を良くしようという人々の気持ちがつながると、必ず地域の力となる。地域情報化の目的は、人々の気持ちをつなげて、地域の力を生み出すこと。
・従来の組織はピラミッド型だった。情報の観点からも合理的な組織形態だった。しかし、情報化の進展によって情報のフラット化。組織の壁が変わる。
・フラット化に伴い、命令、統制型から、連携、協働型へ。

そして、「掛川のここがいいじゃん!」こんなに見つけて下さいました!

・「e-じゃん掛川」はコミュニティが活発。運営者からのお知らせにアクセスランキングがあるのもいい。
・中を見て行くと実社会の活動、人と人とが実際に顔を合わせるものとの関係のものが多いのが特徴。
・スローライフ掛川【自転車部】の部室がいいじゃん。
自転車部の方の目線で見る掛川が楽しい。自転車の写真を撮ると、自転車ではないところで関心を持たれるというエピソードもある。写真がふんだんにあって楽しいのが、部外者であっても楽しさが伝わってくる。
・あとは美味しいものを食べに行くとか、B級グルメ、自転車部の中でもどこでご飯を食べられるか等、掛川は美味しいところがたくさんあるのか、または食いしん坊の方が多いのか、もちろん美味しいもの情報は定番メニューだけど、「e-じゃん掛川」は少し多いと感じた。それを見ていると「食べたいな」と思うものが次々と出てくる。
・コミュニティ「まち本!」では、掛川で活躍されている方が紹介されていていいじゃん。「がんばる人」のコーナー、「お仕事」を紹介するコーナーがあり、この手の人を紹介するというのは、色々な効果がある。1つは知ることが嬉しいこと、紹介された方も元気が出る。札幌スタイルに関連するホームページでも、札幌で活躍する人を取材して紹介されているが、そこから新しい商品が生まれる事例もある。人というのが物凄く大事であると感じた。
・市民記者コーナーもあり、市民記者という立場で書いているものいいじゃん。掛川の特徴だと思うのは、拍手が非常に多いこと。私自身も拍手をもらうととても嬉しいので、レスポンス・足跡があっていいなと思う。市民記者のお話では、横須賀の三熊野神社の大祭に向けてどのような準備がされているのか、掛川に住んでいない私も、どんな風になるのか楽しみにしている。
・小学校の公式コミュニティがあるのは初めて見たが、とてもいいと思った。私自身、小学生の親でもあるので、親としても我が子の通う小学校でもあったらいいな、と思った。公式コミュニティで、学校の先生が自らやっているとのこで、教職員の方は物凄く忙しい中、よくやれているなと思いながら拝見している。学校のホームページとe-じゃん掛川の西郷小学校コミュニティとかリンクしていて素晴らしいと思う。
・茶室プロジェクトも掛川らしくて楽しくていいじゃん。
・掛川では「ライブ!いいじゃん」を見ると、FACE TO FACEを大切にしていて、丁寧なフォローをしていると思う。このようなところがあると、自分の住んでいる地域でも行ってみたいと思う。私自身、まだ「e-じゃん掛川」しか分からないが、この先みなさんのお話を聞きながら、場所に行きながらもっと理解を深めたいと思った。

最後に、田中先生からメッセージ。
「地域情報化、地域SNS、ブログの使い方は決まっている訳ではなく、地域地域によって色々なやり方があります。正しい地域情報化や、地域情報化の正解はないと思います。地域にあったやり方、みなさんの気持ちがうまく集まっているところは私自身が参加していてとても楽しいと感じました。地域コミュニティと行政が一緒になり、組織の壁をなくし、繋がりながら地域の力を高めていくことが、これからの地域社会のイメージとしては大事なことなのかなと思います」


そして第2部は、
「『e-じゃん掛川』こんな使い方、あんな使い方~ライフスタイル提案としての地域SNS~」と題したシンポジウムです。

コメンテーター   田中秀幸氏(東京大学大学院情報学環 ネットワーク経済論教授)
コーディネーター  小松正明氏(元掛川市助役、独立行政法人都市再生機構 部長)
パネラー      中田繁之氏(これっしか処専務取締役) 
           大畑克彦氏(スローライフ【自転車】部管理人) 
          太田聖子氏(「きらっとわたしら」代表、いいじゃん掛川市民記者)



まず、コーディネーターである小松さんから「SNSやブログも数多ある中で、自分の情報を発信するのになぜ地域SNSにこだわるのか」という問題提起。そのあたりを考えることに、地域SNSの存在意義、私たちが目指すべきヒントがありそうです。
小松さんいわく、「結局、明日掛川で自転車のイベントがあるという告知をして、沖縄の友だちから『がんばってね』といわれても、実際のリアルでのつながりにはならないし、イベントには出られない。行って、参加して、出会ってみることに意味がある」

パネラーの皆さんの発言にも、たくさんの素敵な言葉がありました。



太田さん
縁があって横須賀に嫁いできたお嫁さんが、「閉鎖的なまち」というのではなく、このまちのことをうんと好きになってもらいと思った。楽しいことがたくさんあると知ってほしかった。私自身、このまちが大好きだから。

中田さん
一個一個の商品にまつわる想いを消費者に伝えたい。現地で生産者の想いを聞いて、それをじかにお客さんに伝えるのが私の仕事。店頭にいると、お客さんの声が聞こえる。インターネットを使わないのは、例えば、五把のほうれん草しかないものをインターネットで宣伝しても、お客さんが買いに来てくれたとき、ものがない状態では困るから。一日走り回り、大量生産できるものではないものを集めている。

大畑さん
朝スロをやってブログに書いていたときにはなかったコメントが、「e-じゃん掛川」だとコメントがつくようになった。自転車というキーワードを通じて、みんなの想いがぐるぐるまわるような印象がある。

太田さん
自分の日々の活動は、「e-じゃん掛川」ではなく、はまぞうのブログでやっている。「e-じゃん掛川」を使わなかったのは、行政がやっているということで面白さを感じなかったから。はまぞうは、自分らしくカスタマイズできるのがいい。見せ方も、デザインも。「e-じゃん掛川」は、ネクタイの色を変えるくらいのことしかできないという印象。

小松さん
太田さんの発言は、辛口だけど、非常に的を射た素晴らしい発言。「e-じゃん掛川」のシステムやデザインを改善しようとしても、予算や技術面、サーバーの限界があるだろうし、行政がやっているということで規制もかかる。でも今は、NPOスローライフ掛川がやっている。先駆者として「このへんかな」という着地点をみんなで見つけていってほしい。みんなで創り上げていくことが地域力。

中田さん
花の香学会の活動をしている。自分たちの手で酒づくりをしようと、田植えから稲刈り、酒米を仕込むところまでイベントに仕立ててやった。一連のプロセスを経ると、できあがった商品がかわいいと思える。そして、売る立場になったとき、生産者の想いやストーリーを伝えられる。それが、商品の力になっていく。

今まで「e-じゃん掛川」を使わなかったが、そうしたことを伝えることが「地域の力」になっていくのかなと感じた。

小松さん
この「e-じゃん掛川」という情報発信の仕組みを利用して、地域がワイワイなればいい。一人の中に、もの・ことを起こす人、つくる人、取材する人、書く人のすべてがなくていい。記事を書ける人が来て、その魅力を引き出して書いてあげればいい。「e-じゃん掛川」には、いいじゃん掛川編集局や市民記者など、そうしたサポート体制ができている。

太田さん
地産池消ではなく、遠州率を上げることを考えたい。遠州でできるものの率を上げること。「横須賀の砂糖」と「しばちゃんの牛乳」というように。

中田さん
これっしか処の利用者の6割は地元の方。地域に根ざした拠点として、地元の人に愛される、毎日づかいのものをふやしていくことが大事だと思っている。
お菓子など、ほとんどバラ売り。単品で買える。少量でも買える。選べる楽しさ。おもちゃ箱をひっくり返したような売り場を目指したい。
地元に密着したこれっしか処として、「e-じゃん掛川」がどう活用できるか、考えたい。
実は、「e-じゃん掛川」というのも一昨日知ったばかり。最初は「方言を研究する会」かと思った(笑)。

最後に小松さんからこんなメッセージが。
「今日の皆さんの収穫は、掛川にはこんな人がいると知ったこと、そして、東京から来た東大のえらい先生がこれだけ感動したということが掛川の底力なのだと改めて知ったことです。今日、田中先生が来て、掛川を実地に経験していただいたことで、この情報が明日から日本中を駆け巡ります。掛川はこんなに面白いことをやっているぜという話題になるに違いない。たくさんの人が掛川はどうなっているんですかと見学に来るに違いない。それがリアルな経済とか、リアルな儲け話とかにつながってくると思います。リアルな日本中に注目される掛川なのだ、という自覚と誇りを持っていただいて良いと思います。明日から、また元気な掛川づくりに一人一人がご協力をいただきたいと思います」

皆さん、本当にお疲れさまでした。
ありがとうございました。
心からお礼申し上げます!





いいじゃん掛川編集局/河住雅子、杉山未佳



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