こんばんは。
今日はいつもと少し変わったお話、有難うございました。
オペラも、(比較の対象が適切でないかもしれませんが)演歌も、昔から悲恋が主題で、人々の心を揺さぶるものですね。
興味があって早速調べてみますと、先生がご覧になったオペラは甘利真美さんが既に2年前に初披露されているんですね。 英語の解説まで用意されていて、驚きました。
http://www007.upp.so-net.ne.jp/liebeschon/resaital-…kimizu.htm
僕は朝、トイレで新聞を読む習慣がある。その日も神奈川新聞を読んでいたら「相模川にまつわる海老名の伝説をもとに作られたモノオペラを上演」という記事が目に入った。 入場料4500円というのはちと高いと思ったが、興味をそそられ、12月1日、海老名文化会館へ行った。 会場は200人くらいの入りで、オペラはおもしろい構成だった。ステージ左端にピアノが置いてあり、右手にはススキのヤブが作ってあった。それだけである。上方の壁には切り絵が映し出されていた。ピアニストがピアノを弾き、尼役の主人公が昔の尼の服装をしてソプラノで歌う。相手役は一人の漁師役の若者だけで、彼は歌わないでしゃべるだけ。単調な構成で、幕間に小学生くらいの女の子が10人ほど出て民謡を踊って歌うのが救いになっている。 話は奈良時代、相模国分寺尼寺に孤児として引き取られて尼になり、ある日、近くを流れる相模川で魚を捕る若い漁師に出逢い、一目で恋に落ちる。密かに逢瀬を重ねていたが、漁師が別れ話を持ち出す。相模川の魚が国分寺のキラメキに恐がって逃げ、魚が捕れなくなった漁師は他所へ移るという。驚いた尼は”国分寺さえ無くなればいいんだ”と思いながら寺に帰ると寺は炎に包まれていた。代官から、”おまえが漁師と会っていたことは聞いている。漁師を引き留めるために寺に火を放ったのはおまえだろう”と問いつめられ、漁師との別れ話で生きる目的を失っていた尼は申し開きをせず、ノコギリ引きの刑で死罪ととなった。国分寺の焼け跡から清水がこんこんと湧きだし、人々はそれを「尼の泣き水」と呼んだという。 作曲・作詞・独唱・演出・振り付けは海老名市在住の甘利真美さん。 感想:曲はいい。メロディアスで単純な旋律は心に残る。声は普通、演出はイマイチ。会場は音がこもり、言葉が聞き取りにくいのが残念だった。ついつい「夕鶴」と較べてしまうが、これはこれでいいと思った。伝説・民話は悲しい話が多いのでオペラと相性がいいのだろう。 久しぶりに文化的な土曜の午後を過ごした。タマにはいいな、と思った。4500円はチト高いナ、と思ったが・・・ |