想定外の劇的ドラマだった・・・! 高校野球静岡大会も先週から始まり、 今日も、すぐ近所の掛川球場で試合がある。 自分とは縁もゆかりもない高校の試合でも、 夏の地方大会のあの雰囲気が好きで、 試合があればチャリでぶらり観戦に行くのがmy恒例行事。 休日ということでかなり寝坊して起き、 第1試合の速報をケータイでナニゲに見ると、 「静岡西-浜松南」が、なんと延長10回8-8という激闘中! こりゃあ最初から見るべきだった・・・!と反省しつつも、 今、急いで行けば決着の瞬間には間に合う!と判断し、 ダッシュで自分の庭的な掛川球場へ・・・ 球場付近まで行くと、 選手・応援団を乗せた観光バスが連ねて出てきた。 すでに決着がついたことは容易にわかったが、どっちが勝ったんだ?? 球場へ着き、掲示スコアで浜松南が延長11回10-8で勝利したことを確認した。 まぁ、この好試合を見逃したのは仕方ないとして、 第2試合「磐田北-誠恵」に期待するしかない。 正直、高校野球的には名門ではない同士の試合、 入場券買って入っても、5回コールドとかであっさり終了だったりして・・・ そんな勝手な思いも巡りながら、それでも恒例の観戦行事なんで、 入場券を購入し、比較的空いたバックネット裏スタンドに座った。 これまでも無名校同士の試合は幾度となく観戦してきたが、 1人1人の選手達は、3年間の練習に耐え、 そこには様々な想いが込められ、 また、それぞれの家族・知人達の期待と協力のもとに、 その成果を発揮しようと精一杯プレーしている・・・ そしてそれを華やかに懸命に応援する1塁側・3塁側のスタンド・・・ そんなパワーが、ここ掛川球場に集い、展開されていることに、 いつも感慨と感動を覚えてやまない。 それが、いつしか恒例観戦行事となった所以である。 掛川球場第2試合が始まった。 1回表、磐田北は効率よく1点を先制すると、 その裏、誠恵もすぐさま逆点打、1-2とリードする。 すると3回表、磐田北は、満塁からの走者一掃打などで一気に5点を挙げ、 6-2と突き放したかに見えたが、 その裏の誠恵も、2ランホームランを含む連打で6-5と食らいつく。 この辺りから、 内容としては決して高レベルのものではないが、 試合としてはかなりおもしろい展開になるぞ・・・という期待が高まった。 5回表には、磐田北が1点を挙げ、7-5と若干優位に立ったかと思えば、 その裏、誠恵は3点をもぎ取り、ついに7-8と再逆点! ならば!と磐田北は6回表に1点取って同点に追いつくと、 さらに8回表にはスクイズで一挙2点を奪取するなど計3点をたたき出し、 なんと11-8とまたもや逆点に成功! 8回裏、誠恵はなんとか1点を挙げ、2点差としたが、 さすがにここまでか・・・と迎えた最終9回裏、 ヒットの走者等を脅威の粘りで2人生還させ、 なんとなんと11-11の同点に!! あと1アウトで延長戦突入、 この球場にはナイター設備がないがどうなるんだ?? ・・・という2アウト2塁の場面、 ピッチャー渾身の1球を投げる・・・打った!左中間への打球が飛ぶ・・・ センターがワンバウンドでキャッチする・・・ 2塁走者が3塁を蹴る・・・ センターからバックホーム・・・ 走者がホームへ突入・・・ボールが左へ大きくそれる・・・ ホームイン!! 11-12x、 誠恵が、9回裏逆点サヨナラという、 なんとも劇的な幕切れでシーソーゲームを制し、勝利を飾った。 さすがの夏の陽射しも随分傾いた中、 ベンチから飛び出し、ホーム上で抱き合い歓喜する誠恵ナイン、 そのすぐ横で膝をついて崩れる磐田北ピッチャー、キャッチャー・・・ その明暗鮮やかな光景は実に印象的だった。 磐田北 105011030 11 誠 恵 203030013X 12 球場入りした際には思いもよらなかった、 まさに想定外の試合展開に感動し、大満足の1試合だった。 “大会屈指の好カード”以外にも、こんなドラマがたくさんある。 だからやめられないんだよね~・・・そう言わざるを得ない。 試合中、2羽のツバメが、 夏模様の球場上空を気持ちよさそうにずっと舞い続けていた。 |