しばらく前に“大江戸博物館”を訪れた際、説明員から「江戸の街は世界一清潔で理想的な街だったんですよ!」と言われました、人口も当時では世界一だったとか・・・・。
まずトイレの糞尿は郊外の農家の方たちがこまめに汲み取りに来て持って帰り、その糞尿が畑の肥料になって採れた野菜をまた江戸の町に売りに来て食べる、何も無駄のない理想的なエコシステムという訳です。
40年ほど前、まだ若かりし頃ふとしたきっかけでギリシャの“ミケーネ文明(現地ではミュケーナイ?)”の遺跡を見学しました。
ある広場の隅にに高さ30センチほどの水路があってその上に腰かけられる穴のあいた石板が並んで置かれていました。
ここの説明員によるとこの水路には常に水が流れていて当時の共同便所になっていた、この時代(紀元前1450年ころ)から既に水洗トイレがあったんだと自慢していました。
ところがこの水は近くの海(たぶんエーゲ海)に流れ落ちて行くので海が汚染してしまわないかと質問したところ、「魚がそれを食べて大きくなってそれをまた人間が食べるんだ」と答えていました。
当時は“なるほど”と納得して帰ったんですが最近になって改めて考えてみると「江戸の町の勝ちだ!」と思いました。
注:添付写真(コピー)はミケーネ付近の風景であって話題の物ではありません。