事務所開設おめでとうございます。
雀尺?
連雀
連尺は浜松
連雀は掛川
よけいなことをすいません。
「いいじゃん掛川編集局」新事務所の引越しが無事に終わり、ようやく落ち着いて仕事ができるようになった。 まちなかに事務所を構えると、「商店街に元気がない」とか「シャッター通り」とか世間で言われているようなこととは無関係に、まちの息吹きや、まちなかで暮らす人、商う人の息づかいというものを感じずにはいられないことがたびたびある。 とくに朝、そう感じる。 駐車場に車を置き、まずは掛川城御殿の前を掃くおじさんに挨拶する。 「おはようございます」 「ああ、おはよう」 こだわりっぱの前を通るときは、なぜか必ずお菓子屋さんの店員さんに和菓子をすすめられる。 「掛川のおまんじゅうはいかがですか。お茶も入っていますよ」 こないだは、つい買ってしまい、お茶もご馳走になった。 連雀と中町の交差点を渡るとき、近くに事務所を構える後輩とよく会うようになった。 「おはよう。最近、よく会うね」 「事務所、近くなったからじゃないっすか」 肴町の角を曲がるところには宅配便の事務所があり、従業員の人たちが忙しそうに立ち働いている。伝票と荷物を確認しつつ、車や自転車に積んでいく。 コートを着てマフラーをして手袋をして、寒さに耐えるように身体を強張らす私の前を、軽快に通り過ぎる。 「おはようございます~」 「おはようございます。大変ですね」 角を曲がる。 もうすぐオープンするカフェの前では、若いオーナーが開店準備をしている。 「おはようございます。出来てきたね」 「はい、もうすぐです」 隣の薬屋さんをのぞき、ご主人と目が合うとしぜんと顔がほころんだ。ご近所さんだ。 事務所の前はやきとり屋さん。私たちが仕事を終える頃、店に電気がともる。 さあ、事務所に到着だ。 まちなかを歩き、まちの朝の息吹きを感じ、こうして私の一日は始まる。 |