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2011年09月23日(金) 
八月一日にお茶っ人にアップした日記の転載ですが…

     …………………


   7月27日 静岡、山梨両県がユネスコに出す推薦書案を文化庁に提出したそうだ。

   文化遺産とは建築物や遺跡などの人工物が普通だが、なり得るのかしら。たしかに富士山は日本文化の対象としては重要なものだが、人工物ではない。

   自然物なら当然に自然遺産であろうが、富士山ほど無惨に扱われている美しい自然物もしくは国立公園は世界にないのではないか。人は来放題登り放題で全く制限なし、登山者によるごみと糞尿にあふれた山。

   裾野はそこかしこの産業廃棄物の不法投棄と実弾射撃練習。工場の煙突からの煙でいつもいぶされている。ぶなの木が枯れるのもかまわず通行制限のないドライブウエー(渋滞防止のための一時的な制限はあるようですが)。私は頂上に登ったことはないが、溢れ出たトイレットペーパーが風に舞っていると聞いた。2ヶ月で20万人も登ると言うから、完全な放任主義である。20万人のゴミと糞尿の量は如何ほどか。食料やおみやげはヘリで持ち込むが、ごみや糞尿・下水を持って降りると聞いたことがない。空身で帰るのだろう。

   トイレに関してはおがくず浄化式のバイオトイレの使用が開始されているが、それまでトイレ処理ができないから1日当たりの登山者は何人まで…との制限をしようとの話しもなかった。

   ニュージランドのミルフォードトラックは1日に64人(よく変わるようだが)で北1方向しか許可されておらず、南向きには通れない。

   スイスでは高山で平地がなく収容人数が少なく予約者しか泊まれない小屋(量が少なく汚染することがない)を除いて、すべて下界で処理している。下水管を引くか、一人分ずつビニール袋に綴じ込んで下界に運搬している。(羊の放牧をやっているので、河の水は結構大腸菌で汚染されていると言う話しだ。上高地の梓川の汚染は垂れ流しの山小屋や、唐沢のテント村の汚水によるものだ。)

   ニュージーランドでもコンテナー使用でヘリ運搬である。尾瀬でも糞尿はトイレのタンクをヘリで下界に運んでいる(全てかどうかは知らないが、私が入った公衆便所はそうであった)。処理して流す小屋ではペーパーは別途回収している(燃やすか下界に運ぶか)。どこでも美しい風景は大事にされているのが普通である。

    富士山の現状は、その素晴らしさを子孫にまで残すことなどは到底考えてはおらず、現在の人だけで楽しめばいいとの考えの表れで、ひどいものだ。世界遺産とはそれを楽しめる状態で子孫にに残そうというものの筈で、日本の何の規制もしない状況判断から見ればそのようなコンセンサスがあるとは到底思えない。今のままで承認すれば世界遺産の名前を貶めることになるだろう。

   私がユネスコの委員なら、心を入れ替えて富士山やその周辺をもっと大事に扱って、その効果が認められるようになったら出直してこい…と云うでしょうね。

   文化遺産で…というのも一つのアイデアではあるかもしれない。確かに富士山のイメージは日本文化に大きく影響している。しかし、富士山を書いた画像、歌、詩、紀行な、宗教どなら理解するが、富士山そのものはあくまで自然物であって、文化ではない。ユネスコが策略に引っかかるかどうか。

   清掃ボランティアにも参加しない怠け者のボヤキでしかありませんが。

閲覧数438 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2011/09/23 15:03
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