山形新聞 2012年11月14日付 朝刊(共同) 【サモアの子に日食見せたい】 〔日本のグラス7000個再活用〕 〈シドニー共同〉サモアの子どもに感動を―。日本中を魅了した5月の金環日食から半年。あの日、日本で使われた日食グラスが南太平洋の島国サモアに届いている。部分日食が観測できる14日に、現地の子どもたちが再活用する予定だ。 グラス集めに尽力したのは国際協力機構(JICA)シニア海外ボランティアとして昨年1月、サモア国立大に赴任した岩手県陸前高田市出身の新沼迅逸さん(62)。仙台市の元中学校理科教諭の経験を生かし、教員志望の学生を指導している。 現地には日本の小学校から高校ぐらいまでに当たる学校が計200校以上あるが、「グラスの配備はなかった」と新沼さん。仙台市天文台の協力を得てインターネットでグラスの募集を呼び掛けると、日本全国から7000個以上が届いたという。 集まったグラスは担当省庁やボランティア仲間を通じて既に各校に配布。地元教師は「教科書で学ぶだけより、日食という現象にもっと興味を持ってもらえる」と喜んでいた。 〈読者投稿〉 自然現象というものは不思議なものが多く、この2012年の5月21日の金環日食は、日本の広範囲で見られた稀有な現象でした。それこそ、報道によって情報を得た老若男女がみんな空を見上げたものでした。そして、自然のつくりだしたすばらしいパフォーマンスに感動をもらいました。 それから約6か月後にこの記事を見つけました。日食というものは時と場所をかえて生じる自然現象ですから、年月の周期に寄って世界のどこかで観測できます。遠くサモアの子供たちに日食を見てほしいと、この取り組みを思いついたことはすばらしいと思いました。 これから、人類そして地球はどのような歩みをしていくのか? 将来を担う子供たちにいろいろなことを教え学ばせ導いていくことは、私たち大人の責務であり大切なことだと思います。 羽柴幸子さん 56歳 山形県 × × 誤字脱字写し間違いあります。 |