■バックナンバー
■RSSフィード
RSS 1.0 RSS 2.0 Atom 1.0
■このブログのURL
https://e-jan.kakegawa-net.jp/blog/blog.php?key=721249
2014年05月18日(日) 
   寂しさなんてのはな、歩いているうちに風が吹き飛ばしてくれらぁ。
                 第44作『男はつらい 寅次郎の告白』から
 1991(平成3)年12月に公開された『寅次郎の告白』は、寅さんのおい・満男(吉岡秀隆)とガールフレンド・及川泉(後藤久美子)の恋を描く「満男シリーズ」の三本目です。
 両親が離婚し、水商売をしている母・礼子(夏木マリ)と名古屋に住んでいる泉も高校三年生。就職の面接のために上京。たまたま柴又に帰ってきた寅さんは、さくらたちとともに、寂しい思いをしている泉を本当の家族のように迎えます。
 ところが、高卒という理由で、泉の就職はうまく行きません。名古屋に戻った泉は、母の再婚話にも賛同できず、そのまま家出をしてしまいます。
 その泉と、鳥取でバッタリ再会するのが、頼もしい「寅おじちゃま」です。二人は、倉吉市の白壁土蔵群にある駄菓子屋のおばあちゃん(杉山とく子)の善意で、一夜の宿を得ます。その夜、泉は、母の再婚への複雑な気持ちを打ち明けます。「祝福してあげなければいかないって、頭では思うんだけどね、心はそうじゃないの」。これは第6作『純情篇』で、寅さんがさくらに話した、頭で分かっているけど、気持ちがついて来てくれない、自己矛盾と同じです。
 寅さんは泉の話にじっくり耳を傾けます。寅さんに話すことで、泉の心は少しずつ落ち着いてきます。
 母を一人の女性として見ることができないのは「私の心に何かいやらしいものがあるからなのよ」と告白する泉。「偉いなぁ」としみじみうなずく寅さん。こういうとき、寅さんは素晴らしいカウンセラーです。若い満男には、話すことができない葛藤も、おじちゃまなら聞いてくれるのです。
 鳥取砂丘まで泉を探しに来た満男と再会し、三人で楽しい旅を続けます。その別れ際、寅さんが泉に母親と仲直りするように言います。「女だから、ときどき寂しくなることもあるんだよ」。
 そこで満男が「おじさんは寂しくなることないの?」と聞いたときの答えが、本編のことばです。孤独を知っている寅さんは、自分との付き合い方を心得ています。それをことばで伝えてくれる。やはり頼もしいおじさんです。
 ×           ×
 誤字脱字写し間違いあります。

閲覧数1,524 カテゴリ日記 コメント2 投稿日時2014/05/18 11:54
公開範囲外部公開
コメント(2)
時系列表示返信表示日付順
  • 2014/05/18 17:16
    このシリーズは見た覚えがあります。
    でも内容は覚えていません。
    おかげさまで少しづつわかってきました。
    次項有
  • 2014/05/18 21:31
    みつちゃんさん
      ありがとうございます。

    私が寅さん映画シリーズを観たのは、ほんの一、二回しかありませんこの本を読んだり写したりしていると目に浮かびますが映画の場面ではなく想像の場面です。満員の映画館がどっと笑いに包まれたことは覚えていますが、

    この寅さんのことばもあと4回で終わります。続いて宮本慎也著「意識力」を写そうと思っています。
    私は、映画と野球といえば野球を見ます、俳優さんより野球選手のほうがわかります。
    あの宮本の本です、なかなかいい内容だと思います。
    武道の先生のご主人様も共感できる内容だと思います。私の日記は少しづつですので、まだでしたら買って一気読みしてください。
    次項有
  • 次項有コメントを送信
    閉じる
    名前 E-Mail
    URL:
■プロフィール
まーちゃさん
[一言]
■この日はどんな日
ほかの[ 05月18日 ]のブログは、
■最近のファイル
■最近のコメント
■最近の書き込み