現代から当時の時代背景を理解するのは難しいものですね。
でも、なんとなくわかるような気もします。
夜泣き石 旧東海道の中山峠に夜泣き石伝説がある。その昔、安産祈願の女性が山賊に殺されてしまい、女性の霊が石に乗り移った。石からは夜ごと泣き声が聞こえ、その声を聞いた近くの寺の和尚が、女性が産んだ子どもを見つけて育てた―というのがあらすじ。 子どもを育てたとされるあめが名物になるなど、地元で伝説の存在感は大きい。石は明治や昭和時代に、東京での博覧会や物産展に出品され、それをきっかけにした所有権確認をめぐる裁判が起きたことも初めて知った。「石の存在はこの地域の財産」という郷土史研究家の言葉が耳に残る。 そんな背景を知るよしもなく、小学生のころ「石が泣くなんてありえない」と伝説を軽んじたことを反省した。(掛川支局・高柳義久) |