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2014年06月14日(土) 
第二章 気づかせること
  褒めるのは結果ではなくプロセス

 実際には若い選手を叱ることが多かった私ではあるが、ときには褒めることも大切にしていた。
 最近の若い選手は、以前と比べて自己主張が強い。少しばかり注意しても、反省よりも先に「自分はこう考えていた」「自分はこうしたい」という自分の意見ばかりが先に出てくる。
 だが、野球はチームスポーツだ。社会に出てもそうだと思うが、結局は自分の主張を貫き通せるほど甘い世界ではない。
 だからこそ、こちらが言ったことができた時には、褒めるようにしていた。叱るばかりでなく、ときには褒めてこそ、人は動くと考えたからだ。
 では、何を褒めるのか。叱る時もそうだが、結果ではなく、プロセスを褒めるようにしていた。相手がいるスポーツである以上、必ずしも正しいプロセスが結果に結びつくとはかぎらない。自分でコントロールできるのはプロセスだけである。結果はどれだけ正しい準備ができるか、どんな意識で取り組んだのか、それこそが大切だからである。
 ヤクルトに村中恭兵という投手がいる。身長が188センチと大柄な体躯から、150キロのボールを投げ込み、2010年には11勝を上げた左腕である。
 持っている能力からすれば、誰もがエース候補として期待する投手なのだが、立ち上がりが悪いという欠点を抱えている。とにかく、立ち上がりの制球が悪い一回に4球を連発して走者を溜めては、簡単に安打を浴びて失点してしまうという試合が続いていた。
 登板前のブルペンでの球数を増やす。登板当日までの調整方法を変える。
立ち上がりの悪さを克服するために、村中がいろいろと工夫していたのは知っていのだが、私にはどうしても理解できないことがあった。
 マウンドに上がってからの投球練習を、適当に投げているように見えるのである。イニングが始まる前に5球の投球練習が許されるのだが、村中はキャッチボールのように力を抜いて投げてしまうのである。私はこの投球練習が一番大事だと思っていた。実際のマウンドで、自分の状態を確認できる場である。ましてや、立ち上がりに課題のある投手ならなおさらだ。
 マウンドに上がってからの投球練習をおろそかにしておいて、「立ち上がりに気をつけたい」「最高の準備をして試合に臨みます」では、守っている野手は納得できない。
 引退した2013年のシーズン中、このことで村中をきつく叱ったのだが、次の登板では見違えるようだった2回以降のイニング間の投球練習も、すべて全力投球していたのである。実際には打たれて試合に負けてしまったのどが、試合後に村中を呼んでこう褒めることにした。
「あれでええんちゃうか。あそこで5球適当に投げていたら、野手だって『チッ、なんや、こいつ』と思ってしまう。全力で投げる姿勢を見たら、野手はなんとか援護したいと思うようになる」
 しっかり準備したうえでの失敗は、必ず次につながる。一方で結果だけを取って褒めてしまっていれば、間違った準備を続けさせてしまうことにつながるかもしれない。
 褒めるべきは、結果ではなく、プロセスである。
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 誤字脱字写し間違いあります。

閲覧数129 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2014/06/14 12:27
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