■バックナンバー
■RSSフィード
RSS 1.0 RSS 2.0 Atom 1.0
■このブログのURL
https://e-jan.kakegawa-net.jp/blog/blog.php?key=827328
2016年05月25日(水) 
香取正彦といっても知らない方が多いかな?
僕が物心ついた頃にはその筋では結構有名人になっていたと思います。本当は正彦の父親である香取秀真(ほつま)の方が有名みたいですが。勿論僕はこの秀真さんの事は「ほつま」ではなく「しゅうしん」と呼んで(読んで)いたくらいに全く知りませんでした。

「香取の伯父さん」

僕はそう呼んでました。

白い口ひげが印象的で、会う度に「伯父さんってシュバイツァーに似てるなぁ」と心の中で呟いてましたね。

目黒区の自宅には子供の頃から何度か足を運び、特に関東に居た大学生時代にはその回数が増えていました。

居間には大人よりも大きな仏像が鎮座していて、いつもすごく大きな和紙が居間いっぱいに広げられていたのを記憶しています。それはこれから製作する梵鐘の実寸大の図面。

そして庭には少々小さな梵鐘が吊るされていて、お昼になるとその場に居た人が突いてましたね。

住宅街のど真ん中で響く鐘の音がなんとも言えない、例えようの無い雰囲気を醸し出してました。でも残念ながら僕は一度も突くチャンスはありませんでした。

それと玄関横(だったと思いますが)の応接間にあったピアノの上には、なんか茶色で薄汚れた(ごめんなさい)小さな額に入った紙が飾ってありました。ある日気になってよくよく眺めたら、それは正岡子規から、正彦の父親である秀真に宛てたハガキでした。

正岡子規が香取宅で食事をよばれた事へのお礼状で、毛筆で「私の使った食器は正ちゃん(正彦)に病気をうつしてはいけないのでしっかり消毒してください」との内容でした。病に罹っていた正岡子規は、幼い正彦に病気がうつってはいけないので、食器を消毒して欲しいとの思いを綴っていたのでした。

1月15日の誕生日には毎年自宅でパーティが開かれ、お弟子さんや親戚筋が集まりご馳走が並び賑やかでした。でもその賑やかさには理由があったのに気付いたというか、賑やかの中に参加したのはしばらく経ってから。

それはこの誕生日パーティの終盤には抽選会があり、参加者に色々と景品が当たります。そしてその景品の中に数点、香取正彦の作品が混じっていました。

趣味の域で簡単に作ったものから、作品まで、全て箱書き付きで当たるのだから皆さん否が応でも賑やかになります。

幼かった頃はそんな抽選会より、並んだご馳走に夢中だったし、その時に必ず出る小豆粥が印象的でしたね。だって、粥の中に砂糖を入れて食べるなんて初めての経験なんだから。

結局僕はその抽選会で香取正彦の作品をゲットする事は出来ませんでした。でも正彦氏は僕たち兄弟が結婚する時に、お祝いとして必ず作品をプレゼントしてくれました。勿論箱書き付でね。

結局僕も頂いたのですが、大事にしまい込んだままです。

この香取正彦の梵鐘は関東地域のお寺を中心にありますが、こちらにもいくつか有ります。

掛川市の粟ケ岳山頂にある栄西禅師像。実はこの像の栄西禅師は掌にお茶の実があるんですが、台座?が高いのでその実を見る事が出来ません。伯父は残念がってましたね。

その他には袋井駅付近にある正岡子規のレリーフ、法多山の梵鐘などがありますので、ぜひ一度ご覧になってくださいな。

そして日本中の皆さんがほぼご存知なのは広島の平和の鐘。

この鐘が鳴る日は、黙祷をしてますが、この日が僕にとっても特別な日である事は確かです。

今回、アメリカ大統領が広島を訪れるというニュースを聞いて、伯父である香取正彦を思い出して書いてみました。

閲覧数984 カテゴリ日記 投稿日時2016/05/25 22:33
公開範囲外部公開
■プロフィール
FAIRY-TALEさん
[一言]
FORZA・S-PULSE!!
■この日はどんな日
■最近のファイル
■最近のコメント
■最近の書き込み