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おう、ぼたん。いずれそのうち所帯を持とうな。 第17作『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』から 「男はつらいよ」シリーズにはさまざまなタイプの女性がマドンナとして登場します。いずれも日本の映画界、演劇界を代表する大女優ばかり。作品の数だけ、寅さんの恋があり、さまざまな女性の人生が描かれています。 彼女たちは、それぞれ悩みや問題を抱えていますが、寅さんと心通わすことで、一歩前進することができます。マドンナの幸福が、寅さんの恋愛成就につながれば、フアンとしてはこんなにうれしいことはないのですが、なかなかそ … [続きを読む] |
ああ、いい女だなあ、と思う。 その次には、話がしたいなあ、と思う。 その次には、もうちょっと長くそばにいたいなあ、と思う。 第16作『男はつらいよ 葛飾立志篇』から 「男はつらいよ」シリーズ全48作は、作品の数だけ、いろいろなラブ・ストーリーに彩られています。美しいマドンナに一目ぼれする寅さん。女の子へ想いを寄せる、寅さんのおいの満男(吉岡秀隆)。それぞれのマドンナが抱えている恋の悩みなど、人を想うことの素晴らしさを、さまざまなかたちで描いています。 寅さんは年中恋をしていて、年中失恋して … [続きを読む] |
俺は、この歳になるまで、 何ひとつ己について考えてみたことはなかったんだ。 本当に恥ずかしいよ。 第16作『男はつらい 葛飾立志篇』から ある日、寅さんは、柴又駅前の喫茶店で読書をしている美しい女性に出会い「姐ちゃんは本が好きかい?」と声をかけます。 寅さんが向学心に目覚める第16作『葛飾立志篇』のマドンナ・筧礼子(樫山文枝)との出会いのシーンです。その帰り道、参道を歩きながら「姐ちゃんは何のために勉強しているんだい?」と寅さん。 この問いは、東大で考古学の研究をしている礼子にとって「何 … [続きを読む] |
俺、定年なんてないもんね。 そっちどこで手に入れたんだ。 え、あれは区役所に行くのか? 第15作『寅次郎相合い傘』から 寅さんはフリーランスです。全国津々浦々、お祭りの縁日に合わせて、旅から旅の暮らしです。お寺や神社の境内や大道で、鮮やかの口上の啖呵売で、さまざまな品物を売るのが生業です。 寅さんは、サラリーマンのような定収はありません。社会保障もありません。自己責任でありますが、仕事や予定に縛られることなく「風の吹くまま、気の向くまま」に、生きているように見えます。 第15作『寅 … [続きを読む] |
俺か? 恋をしていたのよ。 第15作『男はつらいよ 寅次郎相合い傘』から 「男はつらいよ」を見ていて、いつも出てくる役者さんを見つけると、うれしい気分になります。旅先で寅さんが泊まる宿の仲居さんを演じている女優が気になっていたら、相当のフアンです。十中八九演じているのは、谷よしのさん。松竹の大部屋俳優さんです。谷さんは第1作では柴又町内のおかみさん、第5作『望郷篇』の冒頭の宿の仲居さんを演じています。第17作『寅次郎夕焼け小焼け』では、とらやの客で「お団子おいくら」と聞くと、寅さんに「二百万円」と言われビ … [続きを読む] |
「相撲だけじゃなくて、尊敬されるような力士にならないといけない」。 鶴竜は伝達式を無事に終え、角界の最高峰を担う強い決意を示した。 「一生懸命努力します」。真剣な表情で語った口上は、難解な言葉などを使わずシンプルな内容だった。「(支えてくれた)皆さんにわかりやすく、自分の思ったことを伝えようとした。ちゃんと言えたかな」と鶴竜。派手さはないけれど実直な性格が、そのまま反映されていた。 ▼鶴竜の話 「口上は分かりやすく、自分の思ったことを伝えようと思った。これから、いろいろなことを学ぶと思う。でも今まで通りの、ありのままの自分で頑張 … [続きを読む] |
社長の金の苦労に比べりゃ、俺の色恋沙汰の苦労なんてなあ、 ヘッ、屁みたいなもんだよ。 第14作『男はつらいよ 寅次郎子守唄』から 寅さんの実家の団子屋の裏手で印刷工場を営むタコ社長は、寅さんの良きけんか相手でもあります。中小企業の経営者の苦労を一手に背負ったような感じで、いつも愚痴をこぼし、金策に奔走しています。 演じたのは太宰久雄さん。浅草の海苔問屋の息子で、家業を継ごうと思っていたところ、戦災で実家が焼けてしまって断念。戦後、NHKの放送劇団に入って、役者の道に進みます。 余談ですが、タコ社長 … [続きを読む] |
ああ、どうしてまぁ、こうも一週間が長いかねぇ。 第14作『男はつらいよ 寅次郎子守唄』から 山田洋次監督の映画が魅力的なのは、テーマだけでなく、ちょっとした笑いにも、観客にとって「身につまされる」ことが描かれているからだと思います。 第14作『寅次郎子守唄』で、寅さんは看護師・木谷京子(十朱幸代)に一目ぼれ。さくらが京子のコーラス・サークルに誘われ、寅さんも同行することになったのです。一週間を「一日千秋」の思いで、日曜を待っているのです。 ところがタコ社長にとって、一週間は「光陰矢の如し」です。忙しいと連 … [続きを読む] |
にんげん、金があるからたって、決して幸せとは言えないよ。 第13作『男はつらいよ 寅次郎恋やつれ』から 「男はつらいよ」シリーズは、「人間の幸福について」をテーマにした映画です。山田洋次監督はデビュー作『二階の他人』(1961年)から、最新作『小さいおうち』(2014年)まで、82作の映画を撮り続けていますが、そのすべてが、「家族」を題材にしています。 ハナ肇さんの喜劇『馬鹿まるだし』(64年)でも、倍賞千恵子さんのミステリー『霧の旗』(65年)でも、吉永小百合さんの『母べえ』(2008年)でも、すべて「家族の幸せについて」と … [続きを読む] |
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