まち本!の「掛川里山栗焼酎 ついに完成!」
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掛川里山栗焼酎 ついに完成!
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2009年11月24日 12:20
平成21年11月18(水)、国の重要文化財である掛川城御殿大広間にて、掛川産の栗を使った栗焼酎の完成披露セレモニーが行われた。
焼酎の名は、「掛川里山栗焼酎 自ら(みずから・おのずから)」である。


【掛川里山栗焼酎 自ら 命名意図】※NPO法人スローライフ掛川より資料提供
日本では、「おのずから」展開していく四季と自然に、春になったら田畑を耕し、秋になったら収穫をしていく農業に従事していた人たちの「みずから」生きていく世界が重なっている。
「おのずから」に逆らって「みずから」生きるということではなく、人間が一方的に「みずから」の世界をつくるのでもない。何が人間の一生にとって「おのずから」の生き方なのかを自分なりに見つけ出し、それに逆らわずに「みずから」生きていくという生き方なのだ。この在り様が、日本語の「じねん」という言葉の意味であり、日本人の自然観が込められている。
近年顕著になってきた掛川の里山における栗のイノシシ被害、農家における後継者不足と栗畑の放置、特産でありながら栗が素材生産の域を出ないでいたこと、などの状況を理解し(おのずから)、新たな次元で作物と鳥獣と営みの関係をつくりたい(みずから)という考えを、今回の栗焼酎の名前に託すこととなった。日本人の優れた自然観と人生観との融合感覚を、あらためて喚起していきたいと考えている。


NPO法人スローライフ掛川は、掛川特産の『栗』に着目し、『栗』を使って地域に有効な情報発信や交流を実現し、商品化へと結びつけようと「かけがわ栗焼酎プロジェクト」を立ち上げた。 また、栗農家の現状も、継承者不足やイノシシによる被害によって、栗畑の荒廃が進みつつあり、農産物の高付加価値化や、美しい里山の保全が、地域の大きな課題ともなっており、掛川市もどう解決するか悩んでいた。
こうして協働によるプロジェクトがスタートした。
NPOスローライフ掛川は、「栗焼酎プロジェクト」の参加メンバーを募集した。掛川市地域SNS「e-じゃん掛川」でもコミュニティを開設し、市民参画による商品化を情報発信。賛同した多くの市民が参加することとなった。

プロジェクトメンバーは、栗農園の草刈り、栗拾い、栗の皮むき、そしてネーミング付けまで参加したのである。一番大変だったことは、手作業での栗の皮むきであったと、参加者の一人が話してくれた。
「栗の殻が固いので、手が痛くなって大変でした。でもみんなでやったので楽しかったです。でも、これが毎年となると、やっぱり大変かもしれません」
課題を残しながらも、沢山の人たちの頑張りで栗焼酎は完成した。

セレモニーでは、NPOスローライフ掛川・代表の井村氏と掛川市長の松井三郎氏からの挨拶。


「栗焼酎プロジェクトはNPOスローライフ掛川だけでは、事業を展開するのは無理である。色々な方の知恵・力を借りて、掛川の商品にしていきたい」
と井村氏からのお話があった。
掛川市長の松井三郎氏は、祝辞を述べた。
「大変嬉しく思っている、NPOスローライフ掛川のみなさんの頑張りに敬意を称したい。掛川は栗の産地であるが、そのことを知らない人が沢山いる。栗焼酎をきっかけに、栗産地がさらに発展することを期待している。(平成21年)11月6日に「お茶のまち掛川」宣言をしました。いずれは「栗のまち掛川」でも勧めていきたい。まずは、商品拡大に関するPRをみなさんにお願いしたい」と熱く語った。
そして井村氏から、参加者を代表して松井市長へ第1号瓶「掛川里山栗焼酎 自ら」が贈呈された。


その後、会場を御殿前の広場に移し試飲会が行われた。
芝生の上で、青空、そして掛川城をバックに乾杯。絶好のお披露目日和であった。
試飲した方たちからは、「甘くて美味しい」、「香りがいい。少し栗の香りがする」、「フルーティーで上品な味」、「ストレートな感じがするので、もう少し寝かせた方がいい」、「デザインが可愛いので、若い子にも人気がでそう」、などの意見が寄せられた。


今回は、栗焼酎の配布先が決まっている為、一般発売はされないとのこと。今後の商品化はまだ未定である。
ほとんどの報道機関が来ていた完成披露セレモニー。それほど注目されている静岡県初の栗焼酎なので、ぜひ商品化してほしい。今後の展開が楽しみだ。


~私感としておまけ~
お披露目セレモニー直前、せっせと掛川城御殿の掃除をしている方がいた。その方が、こんな話をしてくれた。
「掛川は栗の産地だとは知っていたけど、栗焼酎とは、有りそうで無いものができたんだね。昔、栗拾いに誘われたことがあって、山の奥にでも行くかと思ったけど、すごく身近な場所で栗拾いができたんだ。栗は山に行かないと穫れないと思ってたよ」
私も、栗拾いは山奥でやるものだと思っていた。そんな身近な場所で出来るなら、ぜひ挑戦してみたい!
[取材・レポート:杉山]

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