走って…北海道を一周 萩田博さん(各和)
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2010年06月01日 15:57
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走って…北海道を一周
~たった60センチの地味な一歩だけど、素晴らしい一歩です~ 萩田博さん(各和) 北海道海岸線を一周、自分の足で走った人がいる。 各和の萩田博さん(62歳)は、北海道を走って旅をする「北海道遠足(とおあし)ジャーニーラン」を6年がかりで完走した。大型連休を利用し、2004年と2006年から2010年、距離にして2,668.9㎞。 「自分は一(いち)ランナーというだけで、特別すごいことをしたとは思っていません。私以上に素晴らしいランナーはたくさんいます。ただ、やりたいことをあきらめないでやり続けただけ。『それができたら素晴らしいなあ』という人はたくさんいるけれど、やり続けることが大事。裏返せば、やり続ければ何でもできるということです」 自分勝手に、好き勝手に走っただけ、と萩田さんは笑う。 萩田さんの6年の記録は、その日の想いとともに詳細に記録されている。 2004年、納沙布岬~宗谷岬(526.4㎞) 2006年、小樽~宗谷岬(375.0㎞) 2007年、小樽~江差(386.8㎞) 2008年、江差~室蘭(466.0㎞) 2009年、室蘭~釧路(478.7㎞) 2010年、日標津~納沙布岬(436.0㎞) トータル走行距離 2668.9㎞ 走行日数 51日間 走行時間 493時間46分 「終わってみれば、すべてが素晴らしい思い出です。温泉、景色、食べ物も、仲間たちとの語らいも、すべてが楽しかった(笑)」 この「ジャーニーラン」は、渡されたコースマップを頼りに制限時間内にその日のゴールを目指す。リュックに着替えなど自分の荷物を全て詰め、地図を頼りにチェックポイントを通過する。チェックポイントには人がいるわけではなく、一つ一つ自分でチェックしていく。すべて自己責任だ。 宿泊先での洗濯も、荷物を背負うのも、地図を頼りに走るのも、すべて自分。「自分の足で走り、自分の力で走り抜く。全部が自己責任だからこそ面白い」と萩田さんは語る。 「自分で走る楽しさは?」の質問に、萩田さんはこう答えた。 「車で旅する場合、観光地から観光地へ、途中の景色は通過するだけです。でも、自分で走ることで、その経過の全てを楽しむことができます。風を感じたり、雪解け水に咲く水芭蕉を見つけたり。目にとまる風景、心に響く風景一つ一つを、心で、五感で感じることができるんです」 贅沢な旅をさせてもらったと、萩田さんは振り返る。 今回のジャーニーランでは、参加者20名のうち10人が完走。北海道一周の一期生となった。 「前の晩、翌日走るコースの地図を見て、道や風景をイメージします。知らない土地を走るのに、この地図だけが頼りでした」 途中、雨が降って地図がぼろぼろになることも。 「地図は行動の設計図です。この地図がなければ、前に進むことすらできませんからね」 一歩一歩の積み重ねで北海道一周を達成した萩田さん。 「たった60センチの地味な一歩だけど、素晴らしい一歩です」と語る。 現在、萩田さんは、今までの記録を小冊子にまとめようとしている。 「私の人生が入った冊子になりますね(笑)」 最後に、マラソンの「心技体」について、萩田さんは自説をこう語る。 「心」は、必ず完走する心。あきらめない心。 「技」は、走力。日々の練習。コツコツの積み重ね。 「体」は、健康。丈夫な胃腸。 「達成したいという想いの深さ、強さがあれば、その手段は必ず見つかります。成功するまで、達成するまで、やり続けることです」 やり続けた萩田さんの笑顔には、実行した人の、強く、まっすぐなまなざしがある。 [萩田さんからの情報] 萩田さんは今、掛川市縦断(チャリティー)エンジョイマラニック”を企画している。 掛川市の最北端から掛川市役所→大須賀支所→大東支所を経由して最南端の大東温泉シートピアまで、掛川市の広さを感じ、楽しく走り(歩き)、走った(歩いた)距離×10円を「掛川駅木造駅舎保存」の寄付金となるものです。実施日は、11月7日(日)。 興味のある方は、「2010特別企画のご案内」をどうぞ。 2010 特別企画のご案内.pdf ※マラソンの写真は、萩田さんからお借りしたものです。 [取材レポート:いいじゃん掛川編集局/河住雅子] |
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