まち本!の「掛川を訪れた人に、笑顔で帰ってもらえるように ~掛川歓好ボランティアガイド猫の手の会~」
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掛川を訪れた人に、笑顔で帰ってもらえるように ~掛川歓好ボランティアガイド猫の手の会~
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2010年06月10日 10:35
掛川城周辺をボランティアでガイドする「掛川歓好ボランティアガイド猫の手の会」の皆さん。平成11年に設立して以来、掛川城を訪れる多くのお客さまを案内している。

猫の手の会会長の粂田昌敏さんは、設立の経緯や想いを次のように語る。
「掛川(旧掛川市)の観光は、平成6年に掛川城天守閣が復元されてようやく始動した、というのが実情です。オープン当初50万人いた入場者は年々減り続け、何とかしなくては、という想いがありました。この猫の手の会は、そうした想いを共有する旧掛川市の生涯学習講座『とはなに学舎』のメンバーが集まったのがきっかけです」



粂田さんたちは、平成9年頃から近隣のボランティアガイド先進地である島田、御前崎、磐田などを視察し、ガイドをされている方から直接話を聞いたり、史跡を巡ったりした。平成10年にはボランティアガイドを募集、勉強会をスタートさせた。歴史のことだけでなく、バスガイドさんに接待の仕方を教わったり、植物のこと、お茶のこと、農業のことなども勉強したという。「掛川」「観光」「ガイド」「もてなし」「楽しさ」といった様々な切り口で学ぼうとする姿勢は、「歓好の心で掛川をより良く知ってもらい、攻めの歓好、ユニークな発想で、埋もれた観光資源を掘り起こし、人生をエンジョイしながら人と人との触れあいを大切にしていく」という会のあり方とも重なる。



現在、会員は19名。
会員の石川清さんは、ボランティアガイド6年目。定年になり、すぐに入れてもらったと笑う。
「掛川には、遠くから来てくれるお客さまが多いなあと感じます。私は戦国武将とお城が好きなのですが(笑)、訪れてくれた人とそれぞれの地域の武将のことを話したり、いただいた情報から今度は私がその地域に足を運んだり、そうした交流が生まれるのが楽しいですね」



会員の鈴木よしさんは、「お客さまには『どちらから見えたんですか?』と必ず聞くようにしています」と語る。「その地名が、自分が行ったことがあったり知っていれば、必ず話題にします。自分の住むまちのことを知っている人がいるのは、やはり嬉しいものですからね。そこから会話が弾むこともあります。お互いの気持ちが通じ合うのは嬉しいですからね(笑)」
そして、鈴木さんは会の運営についてこんなふうに語る。
「この猫の手の会は、無理強いしないところがいいんです。いっとき、私は足の具合が悪くなったときがあったんですが、そのときも『できるときにやればいいよ』と言ってもらえたことが、気持ちをとても楽にしてくれました」



皆さん、笑顔が明るい。自分の好きな歴史やお城や掛川のことを伝えたい、という気持ちがストレートに表情に表れるのだろう。
粂田さんは、「ガイドする」ことに関して次のように語る。
「掛川城に来てくれるお客さまの全てが、歴史好きやお城好きとは限らないと思うんです。花が好きな人、建物が好きな人、石垣が好きな人、こうした風景が好きな人、様々です。わざわざ掛川に足を運んでくださった方に、笑顔で帰っていただきたいと私は思うんです。だから、難しい話ばかりではなく、シャレを言ったりもします(笑)。また、知識だけでなく、その人の興味や話題に合わせられる、幅広いもてなしの気持ちが大切だと思います」
ガイドできる時間は1時間から1時間半。「その中で、精一杯楽しんでもらえるよう、そして笑って帰っていただけるよう頑張っています(笑)」

現在、猫の手の会では、土日、2名のボランティアスタッフで対応している。
「掛川のいいところは?」、そして「猫の手の会の活動をしていて嬉しいことは?」の質問に、皆さんそれぞれに、次のようにお答えいただいた。



石川清さん
「掛川のいいところは、やはり東海の名城といわれる掛川城天守閣ですね。お城は優雅なだけではない、悲しい運命もあったりする、奥の深いものです。わたしの場合、自分の好きな城を巡り、そのときのことがガイドでも役立っているようにも思いますよ。今はお城と戦国武将に夢中なんです(笑)。ちなみに、わたしの好きな武将は武田信玄です(笑)」

鈴木よしさん
「報徳精神があるからかしら……。掛川は、落ち着いた、堅実な、地に足がついたまちだと感じます。嬉しいことは、やはり『ガイドしてもらって良かった』といわれることですね(笑)」



粂田昌敏さん
「掛川は、奉仕の精神がある人が多いように思います。ガイドをしていて嬉しいのは、『よく知っていますね』『ただお城を見るだけでなく、いろいろ教えてもらって良かった』『楽しかった』と言われたときですね。やってきて良かったなあ~と(笑)。人間にはいろいろな欲がありますが、ボランティアガイドをする人は、きっと知識欲が強いのだと思います。知りたいと思い、知ったことを伝えたいと思うんです。これからも、掛川城を訪れて下さった方が楽しんで帰っていただけるよう、頑張っていきたいと思います」



猫の手の会は、平成20年21年と「頑張る地方応援プログラム」に採用され、掛川を楽しんでもらうためのコースづくりを行った。



平成20年度「掛川七つのこだわりツアー」
6月テーマ「掛川歴史めぐり」
7月テーマ「企業観光」
8月テーマ「施設めぐり」
11月テーマ「農業観光」
12月テーマ「掛川南部旨いもの食べ歩きツアー」
1月テーマ「第1回市内長屋門めぐり」
3月テーマ「銘木、水辺めぐり」
※このほか、1年を通して「南部ぐるりんバス」を実施。

平成21年「掛川九つのこだわりツアー」
5月テーマ「花めぐり(オーブンガーデン)」
7月テーマ「南部樹木と歴史を訪ねて」
8月テーマ「素堀りのトンネルから見えるもの」
9月テーマ「民話の里をたずねて」
10月テーマ「掛川北旨いもの巡り」
11月テーマ「鎮守の森から世界を考える」
1月テーマ「第2回長屋門めぐり」
1月テーマ「南部有名人物伝めぐり」
2月テーマ「郷土の偉人の古跡を訪ねて」
※このほか、1年を通して「北部ぐるりんバス」「南部ぐるりんバス」を実施。また、8月と10月に「太平洋自転車道ウォーキング」を実施した。


※「掛川九つのこだわりツアー」は、「e-じゃん掛川」でも情報発信しています。
http://e-jan.kakegawa-net.jp/modules/topic/topic_vi…pcd=117011

[取材レポート:いいじゃん掛川編集局/河住雅子]

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