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消防団のこと、ぜんぜん知らなかった! ~「消防査閲大会」にはじめて参加して~
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2011年07月25日 14:01
皆さんは「消防団」に対して、どのようなイメージをお持ちでしょうか。
「火事の現場に駆けつけてくれる地域の若手」
「ある年齢になると、地区で順番がまわってくる」
「働きながらだから大変そう」
「上下関係が厳しいらしい」
「飲み会はけっこう楽しいらしい。ハチャメチャぶりを発揮する、という噂も聞く……」

今回、「消防査閲大会」での消防団員の頑張りをぜひ取材してほしい、消防団の現場を多くの人に知ってもらいたいと依頼があり、大会に行ってきました。私自身、男兄弟もいないし息子もいないので、今まで「消防団」とはほとんど無縁でした。
炎天下、早朝から始まった大会は丸一日がかり。「査閲」という言葉を聞くことさえはじめての私の、「消防査閲大会」レポートです。

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7月10日(日)、快晴。
掛川市内30分団の約800名が「消防査閲大会」に集結した。
「消防査閲大会」は、消防団員としての基本動作や機械器具の取り扱いについて日ごろの訓練の成果を競い合うもので、年1回開催される真剣勝負の晴れ舞台だ。団員たちはこの日に向け、【訓練礼式】の練習を10日間、【ポンプ車操法・小型ポンプ操法】の練習を20日間、積んでくる。5月中旬から7月上旬まで約1ヵ月半のあいだ、10日プラス20日ということは、ほぼ毎日、仕事が終わってから消防の訓練に出かけるということだ。

今回、倉真分団の皆さんとご一緒したが、消防団員のお父さんに抱っこされた1歳半のお子さんは、お父さんがこの消防の制服を着ると、「パパ、ばいばい」と言うのだそうだ。
「夜これを着て出かける日が続いていたので、条件反射になっているんでしょうかね(笑)」と奥様。
「仕事から帰ってきて、毎日のように訓練に出かけ、とても大変だと思います。でも皆さん同じように地域のためにやってくれていることですから、わがままも言ってられませんね」
こっそりご主人に伺うと、
「家族にはさみしい想いをさせていると思います。でも、地域を守るためには消防団が必要ですから」と笑顔できっぱり。



12万人が暮らす掛川市。約265平方キロメートルの面積に、2つの消防署と1つの分署があり、108名(平成23年4月1日現在)の消防署職員がいる。消防団員は、ふだんは別の職業につく一般市民からなり、地区ごとに構成されている。
「消防士は、地域を、そして地域の人たちを命がけで守ってくれています。消防団員は、消防士へ迅速かつ確実に水を供給することが大きな役割ですが、山の奥では消火栓や防火水槽がない場所もあり、現場を知り尽くした地元の消防団員だからこそわかる水の場所、そこまでの道のりなどをサポートします。大きなポンプ車が入れない場所では小型ポンプを手に、川やため池などから水を汲み上げます。今日の【小型ポンプ操法】は、そうしたときのための訓練です」
と倉真分団OBの戸塚芳之さん。
お話を伺いながら、108名の消防署職員を支えているのが800名の地域の消防団員なのだと感じる。

大会では、【ポンプ車操法】と【小型ポンプ操法】を1年ごとに交互で出場する。
今年度、【小型ポンプ操法】に登場した倉真分団。
「指」「1」「2」「3」のゼッケンをつけた4名の団員が、スタートの合図とともに小型ポンプを起動させ、ホースを伸ばし、ホースの先端まで走り、水を供給し、【火】と書かれた看板を倒すまでの時間を競う。基本的な操法に則っていないとマイナスポイント、動きのキレや意気込み、全体の雰囲気などの表現力がプラスポイントとなり、順位を争うことになる。
倉真分団は「厳しい規律」で有名な分団だと事前に聞いていた。


事前の訓練風景

本番、
「指」のゼッケンをつけた指揮者の第一声。
「火点は前方の標的!」
そのひと声で周囲の緊張感が一気に高まり、私自身、目がくぎづけになった。真剣勝負の眼差し、前のめりの動き、胸の前でギュッと手を握りしめずにはいられないオーラのような切実さと緊張感があった。
周囲から懸命のゲキが飛ぶ。【火】の看板が水で倒され、片付けが終わり、【小型ポンプ操法】の終了を告げる「わかれ!」の掛け声が周囲に高らかに響いた。その瞬間、一瞬の静寂とともに大きな拍手が沸き起こった。


大会当日の様子

倉真分団の分団長近藤克彦さんの顔が見える。分団長として、大会に向けた必死の練習を見守ってきた。胸がいっぱいで、涙をこらえているような表情だ。
「よくやった!」
大きな拍手とともに、あちこちからも声が上がる。

「みんな、仕事が終わって疲れているにもかかわらず、懸命に練習をこなしてくれました。短期間で習得しなければいけないので、理詰めではなく体に覚え込ませることが必要で、ときには理不尽に、また厳しく叱らなくてはいけないことも多くあり、叱る方も叱られる方も迷ったり悩んだりしました。でも、その厳しさが今日の動きに表れていたと思います。本当によくやったと、誇らしい気持ちでいっぱいです」と近藤さん。


倉真分団分団長 近藤克彦さん

迷いや悩みを乗り越えた組織としての強さ。それが、真剣勝負のときには厳しい規律となって表れ、終わってしまえば信頼感と連帯感でつながった気持ちのいい人間関係に戻る――。
皆さんの喜び合う笑顔を見ていたら、そんなふうに思えた。

OBの戸塚さんも「倉真分団は厳しいことで有名ですが、『あいつに言われるなら』という信頼関係があるからこそ乗り越えられるのだと思います。何でも言える組織に成長したということでしょうか」と感無量の様子。
「消防団員は、日々、家族に申し訳ないと思いながらも、いざというとき自分たちが地域を守るのだという気持ちで訓練を続けています。消防査閲大会や日々の訓練を通じて、また現場での実体験を通じて、そうした意識や誇りが醸成されます。以前、消防団員の募集について、地域でも協力してほしいと区長に直談判に行ったことがありました。当時の区長が『消防団の活動は地域の人づくりでもあるから』と協力してくれたのは、本当に嬉しかったですね。今の時代、消防団には入りたくない、また入らせたくないという親御さんの声があることも聞いています。でも、この現場を見てほしいと思います。地域に愛着を持つこと、自分はここに暮らすのだ、大切な人と場所を守るのだという気持ちを、消防の活動は育ててくれるはずです」

戸塚さん自身、倉真小学校から北中学校に進学したとき、「倉真出身なの? 田舎者」といわれ、自分の暮らす地域が好きではなかったという。
「大学、そして就職と一度は県外に出たけれど、今、こうして掛川に暮らし、倉真に暮らしています。この仲間たちと倉真で暮らしていることを今は誇りに思っています」

懸命に戦った小型ポンプ操法。
倉真分団は入賞ならず。
けれど、団員たちの表情には気持ちのいい笑顔であふれていた。
この大会が、日々の活動が、そして消防団の存在自体が地域にもたらすものは、大きい。


ソーダ水で喜び合う倉真分団


【結果等】
「消防査閲大会」の結果
「広報かけがわ」消防団査閲大会で訓練成果を披露

【訓練礼式】で、倉真分団の所属する「第4方面隊(倉真分団・粟本分団・西郷分団)」が準優勝。

9月に実施される県の消防操法大会の【小型ポンプの部】選抜隊に、倉真分団の団員が選ばれた。
静岡新聞(県大会選抜隊が結団掛川市消防団)110721.pdf

取材レポート:いいじゃん掛川編集局/河住雅子

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Re: 消防団のこと、ぜんぜん知らなかった! ~「消防査閲大会」にはじめて参加して~
【返信元】 消防団のこと、ぜんぜん知らなかった! ~「消防査閲大会」にはじめて参加して~
2011年07月28日 00:29
子供の頃、父親が
「泥棒は金は持って行くが、家までは持っていかん。
 火事は全部持っていく!火の始末だけはしっかりしろ!」
いつも言われていました。

消防団の皆様は、
命も、財産も、地域も守っているのですよね。
Re: 消防団のこと、ぜんぜん知らなかった! ~「消防査閲大会」にはじめて参加して~
【返信元】 消防団のこと、ぜんぜん知らなかった! ~「消防査閲大会」にはじめて参加して~
2011年07月27日 00:31
倉真分団 分団長の近藤です。
取材有難う御座いました。
この記事を見て市民の皆様方に、消防団のご理解、そして御協力頂けたらと思います。
また、倉真地区もそうですが、各地域で消防団員の確保が難しくなって来ています。これを見て少しでも興味を持て、やってみようかなと思ってくれたら嬉しいです。
消防団活動も結構良いもんですよ。