市民記者コーナーの「地域メディアって何だろう~自分から始まるコミュニケーション~」
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地域メディアって何だろう~自分から始まるコミュニケーション~
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2010年03月24日 11:44
平成22年1月27日(水)、掛川市竹の丸にて「e-じゃん掛川」市民記者講座を開催しました。

地域の面白い情報、イキイキした情報、魅力的な情報を「いいじゃん掛川編集局」スタッフとともに取材、情報発信していただいている市民記者の皆さん。今年度は7名の方にお願いし、市民記者として取材活動をしていただいています。
慣れない取材活動、原稿書きなど、少しでもスムーズに頑張っていただけるようにと、隔月で「市民記者養成講座」を実施しています。

さて、今回はその第2回目
市民記者6名の方が出席してくださいました。また、アドバイザーとしてNPO法人スローライフ掛川代表の井村征司さんと、理事の長谷川八重さんにも参加をお願いしました。

今回は、SBSメディアサービス株式会社 M.S事業部編集室室長の石垣詩野(いしがき うたの)氏を、講師にお迎えしました。



【石垣詩野氏プロフィール】
東京生まれ、富士市育ち。短大を卒業後に渡英。ヨーロッパ、東ヨーロッパ、トルコ、インドネシアなどの放浪経験がある。帰国後,東京の編集プロダクションに勤務。28歳で静岡に転居。子育ての為に4年間のブランクを経て31歳で仕事復帰、SBSメディアサービスで静岡新聞社発行のビジネス情報誌VEGAの編集に携わる。以来、13年間に渡り、静岡県内のビジネスや農林水産業、人物の取材を行う。昨年1月をもってVEGAが休刊した後は、静岡新聞夕刊での地域情報コーナー「Vega-Plus」の編集や同名サイトの運営ほか、インタビュー記事の制作などに関わっている。

まずは、「私の秘密」というテーマでそれぞれ自己紹介。お互いを知ることがコミュニケーションの始まりです。
みなさんとは、何度か顔を合わせてはいるのですが、お互いの秘密を聞いたことで、少し距離が縮まったような気がします。



その後は、ワークショップ。
事前に、市民記者のみなさんには「私の好きな店」をテーマに、400文字以内の記事を書いてきていただきました。その記事に対するアドバイスを含め、
「地域メディアって何だろう~自分から始まるコミュニケーション~」をテーマに、お話いただきました。

~講師の言葉を抜粋~
■雑誌を作るのに必要なのは情報。情報とは取材対象。
1冊作るのに、150人から200人の人に会う。実際にその中で50人くらいの記事が載る。「この人だ!」という50人にたどり着くため200人に会うともいえる。

■マスではなくニッチ。
中山間地に何度も通うことで、その地域の人しか知らない顔が見える。苦悩が見える。わかったふりをして、書くことはできない。現場主義を貫き、現場の顔を伝えたい。

■書くことの役割って何だろう。
私にできるのは「風」を起こすこと。顔の見える人の取材をし、地方の実態を書くこと。現場の人がともした「火」を「風」によって伝えること。「風」によって大きな「火」が起こるかもしれない。

■取材を通じて、人は語り始める。語ることではじめて、「自分」に気づくこともある。書かれた原稿を見て、はじめて「私って、こういう人だったんだ」と客観的に知ることができることもある。そうした本人の「気づき」や「発見」からでしか意識改革はできない。意識改革がいかに難しいかは知っている。でも、その小さな「風」になることができるときがあるということ。言葉の持つ力を感じる瞬間。

■文章を書く人より、読む人の方がすごいと思う。適当に書かれたものを、読む人はわかる。いいものが売れるとは限らないが、いいものはわかる。人間の感覚のすごさを感じる。
「この人いいな」「この人、絶対すごいよ」と自分の中で感じる瞬間、そういう嗅覚を大事にして仕事をしていきたい。

■言葉の力とは。
例えば、「お店紹介」の記事に動かされ、その店に行き、そこで出会った人と結婚したとする。一人の人間を動かし、人生を変えるような出会いのきっかけとなり、人生の分岐を作ることもあるということ。面白くもあり、重くもある。

■取材対象の「鎧」をいかに突き崩して行けるかを常に考える。

■プラス面だけでなくマイナス面にも触れる。いつでも「へ~」「わ~すごい~」ではなく、批評性を持つこと。褒めっぱなしの文章でなくなって、はじめてバランスの取れた客観性のある文章が書ける。
そして、批評性を持つには自分の観察眼を磨き、知識を磨いておくことが大事。



今回の講座を終え、市民記者のみなさんからは、
「悩みながら書いていたけど、もう少ししたら書くことが、楽しくなりそう!」
「記事を書くにあたって、情報をしっかり聞きだしたい!」
などの、声が寄せられた。

講師の石垣さんからは、
「一人で取材に行くのではなく、市民記者でペアを組んで取材に行くのもよい」
「みんなで話し合って、テーマを決め取材する」
「それぞれの得意分野で担当を決めて、取材する。シリーズ化する」
「取材してほしいことを、編集局から市民記者さんへお願してみる」
と、アドバイスをいただいた。

市民記者のみなさん、そして編集局メンバーまで、前向きな気持ちにさせてくれた石垣さん。ありがとうございました!
レポート:杉山未佳

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