平成22年3月24日(水)、掛川市竹の丸にて「e-じゃん掛川」第3回市民記者講座を開催しました。
地域の面白い情報、イキイキした情報、魅力的な情報を「いいじゃん掛川編集局」スタッフとともに取材、情報発信してくださる市民記者の皆さん。今年度は7名の方にお願いし、市民記者として取材活動をしていただいています。慣れない取材活動、原稿書きなど、少しでもスムーズに頑張っていただけるようにと、隔月で「市民記者養成講座」を実施しています。今回は、プロカメラマン 小川博彦(おがわ ひろひこ)さんを講師にお迎えしました。
小川博彦氏プロフィールプロカメラマン。商品、人物、風景写真など、撮影は多岐にわたる。2008年にはアメリカグランドティトン国立公園にて「浜野安宏VS月尾嘉男対談」の撮影を担当。「掛川市市勢要覧2005」「掛川市市勢要覧2009」「スイッチ!掛川」「新幹線掛川駅開業20周年記念誌」など、掛川近郊での撮影も多い。掛川ライフスタイルデザインカレッジ「ネイチャーフォトグラフィー」講師。『サイトフィッシングの戦術(つり人社刊)』の著者・撮影者でもある。2008年より掛川市倉真の古民家に在住。 まずは、ケーススタディ「取材写真の撮り方~何をどう撮りたいかを考える~」さまざまな事例を交えて、講師からの説明。●ケーススタディ1「人を撮る」
・人を撮るときは、目にピントを合わせる。
・人の表情は一瞬一瞬で変わる。相手に「悪いな」と思うかもしれないが、何枚も撮らせてもらうことが大事。
・例えば、美容師さんの仕事中の写真を撮る場合は、実際にお客さんの髪を切っているところを撮らせてもらうなど、臨場感を大切にする。職人の仕事だから、手の動きはブレてもよい。空気感をしっかり伝える。
●ケーススタディ2「ものを撮る」
・手前に影を落とすと、立体感がでる。逆光気味に撮る。(順光→影が後ろに落ちる 逆光→影が前に落ちる)
・堂々と撮ってみよう。
●ケーススタディ3「こと(イベント)を撮る」
・例えば釣りの取材写真。長靴やウェーダーなど、川の中に入れる用意をしておき、横顔を撮るなどの工夫が必要。真剣な表情、釣っている姿を撮ることで、臨場感あふれる写真を撮ることができる。
その後は、市民記者みなさんの記事中の写真へのアドバイス。● 梅の開花情報を伝えたい
・同じ木を定点(同じ場所)で撮ってみるのも面白い。1日1回とか3回とか。変化が分かると読んでいる方も面白い。
・基本的に花を撮るときには、雌しべ・雄しべにピントを合わせる。(人でいうと目)
●夜上手に撮るコツは?(写真がブレてしまう)
・夜はカメラのシャッターが開いている時間が長いので(光をたくさん取り込もうとする為)、手で撮影すると、どうしても動いてしまい、ブレた写真になってしまう。
・三脚があれば一番良いが、どこか固定できる場所に置いて、セルフタイマーで撮るのもよい。
・感度(ISO)を上げて撮ってみる。
・プロカメラマンでも、難しい!
●音を写真で伝えるには?
・ラジオを耳にあてている表情で、音を表現するなどの工夫を考えてみること。音を伝えるには、人の表情が入らないと難しい(笑顔とか)。
●祭りの稽古の雰囲気をどう伝えよう?
・どんな人でもカメラを近づけると、緊張する。少し遠くから撮影し、リラックスしてもらうと良い表情が撮れる。一緒にいる人に、笑顔を引き出してもらうような工夫をすることも大切。
・写真が沢山あると、写真のキャプション(説明)だけで、記事ができる。そういう記事もあり。
●イベントの写真を撮る

・ 人の影があることで、周りに人がいることが分かる。チョーク文字だけよりも、にぎやかな印象にすることができる。
・主役である忍者の人が、ちゃんとこちらを向いている写真だったらベスト。
●農業祭の賑わいを伝えたいけど、人を写しても問題ないの?
・イベント会場などでは、顔をアップで撮る場合以外は、そんなに気にしなくてよい。意図があり、アップで撮る場合はきちんと許可を取る。
・この写真では、空を大きく撮ることで天気の良さや、農業際日和であることをイメージとして伝えることができる。いいフレーミング。
●大きさを伝えたい
・「一俵」と書いてあるので、だいたいの大きさは想像がつくけど、横に対象物を置いて撮影すると、比較できてより良かった。あとは、中身をとるともっと良かった。
後半は、質疑応答&実際に写真撮影●すごく感動する(キレイな)風景でも、いざ写真に撮ると、目で見たときの良さが伝わらない。
Photo:小川・何がキレイだったのか、何に心を動かされたのか、考えて撮る。
・全体を撮ろうとしない。何を撮りたいのか考える。いらない物は、排除して撮る。写真は引き算。
● ケーキや花などの、華がある写真はいいけれど、メガネやハサミなど、華がない写真を撮ると、何かさみしい…。
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・例えば、メガネだったら、文字の上に乗せたり、ペンと一緒に撮ったりする。
・周りの小物を使って、工夫する。
●会議の雰囲気などを、撮影する位置は?

・当事者の臨場感を伝えたいのであれば、座っている高さで撮る。
・全体の雰囲気を伝えたいのであれば、上の位置から撮る。
実際に、キウイフルーツを撮ってみよう!【順光】光に背を向けて(影が撮影物の後ろに落ちる)

【逆光】光に向かって(影が撮影物の前に落ちる)

ものを撮影するときは、逆光で撮る方が立体感がでる。
キウイの場合は、逆光の方が、シズル感(食品の味わいを想起させる写真)がでて、みずみずしさが伝わります。
広角と望遠の積極的な使い方広角は広い範囲を写すもの、望遠は遠くのものを撮るときに使うもの、と思っていませんか?
広角で寄って撮る。望遠で離れたものをアップで撮る。そうした積極的な使い方をすることで、スタッフの顔の形や表情も、こんなに違います。
写真左→広角 写真右→望遠自分の足で寄ったり、引いたりして撮影することも大事なんですね。

最後に、講師の小川さんから、
「写真を撮るにあたって、一番大事なことは、『写真に正解はない。どう表現したいのかを考えること』そして『とにかくたくさん撮ってみる』ということ」
を教えていただきました。
ほとんどの人が、デジカメを持っている時代。
「とにかくたくさん撮ってみよう」の小川さんのアドバイスをヒントに、みなさんもぜひ、たくさんの写真を撮ってみてください。
レポート:杉山未佳