掛川駅から天竜浜名湖鉄道に揺られること1時間、浜松市天竜区の玄関口である天竜二俣駅に到着。
そこから西に歩くこと15分、天竜区の中心地である二俣町の『クローバー通り商店街』の入口に着きます。

南北に貫くクローバー通りを中心とした二俣の街中は浜松市天竜区の中心地となっています。戦国時代には二俣城の城下町として、江戸時代には木材の集積所として、明治時代には繭(まゆ)の集積所として栄え、芝居小屋や料亭・旅館などが軒を並べていました。
戦争では戦災をほとんど受けることがなかったため、隆盛を誇っていた時期の様子が残ることとなりました。その後昭和33年に天竜市となり、平成17年に浜松市に編入合併、平成19年の政令指定都市移行に伴い浜松市天竜区の中心となりました。
二俣の街中には銭湯や時計店、薬局や蔵など歴史的雰囲気があふれる建物が数多くあります。ここでは私が気に入ったものを紹介します。

最初は店の前に立っているガソリンの計量器です。鎌田屋商店の前にある昭和初期の計量器が残っていて、店の中には蔵から米を運び出すためのトロッコレールが残されています。歩道の真ん中にぽつりとある計量器は趣があります。

二つ目は『あさの洋品店の蔵』で大正14年に建てられた二俣で唯一の伊豆石の蔵です。江戸行きの運搬船が往路で天竜の木材を輸送し、復路の際に『おもり』として下田で積んだ伊豆石が二俣まで運ばれたものです。蔵の2階には多くの文学作品が展示してあります。
戦時中には作家の有吉佐和子さんがここで疎開生活を送っていたそうです。

二俣の中心部に『北遠アンテナショップ 天』があります。ここでは昔と今の二俣の様子が比較できる写真が展示してあったり、まちづくりの会合や研修の会場として使用されます。掛川でいうと『おいでぇ家』的な位置付けというところでしょうか。

その他今年『本田宗一郎記念ものづくり伝承館』としてリニューアルした旧二俣町役場や秋野不矩(あきのふく)美術館、薬局や酒店、時計店などの看板建築があります。
天竜浜名湖鉄道はこの度、国登録有形文化財に指定されました。天竜二俣駅でもプラットホームや転車台などが指定され注目を集めています。文化財と併せて二俣の街中を歩くと、昭和レトロの雰囲気に浸ることができます。
私は昔の街並みを散策するのが好きで、二俣を始め静岡市清水区の由比・蒲原両地区を歩いたりしています。