雑草から産み出す工芸品~葛布織り体験講座 【閲覧数】1,942
2012年02月10日 21:00
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2月8日 竹の丸ギャラリーで開催された「葛布織り体験講座」におじゃましてきました
主催は掛川の伝統産業・葛布作りの伝承活動に力を注いでいる 達人に学び伝える会のみなさん 以前取材させていただいた 「葛苧作り体験」 「葛の和紙作り体験」に続く葛体験第3弾です 会場には大小さまざまな卓上の簡易織り機や足踏み式の織り機がずらり 早く織ってみたいとワクワクする気持ちを抑えつつ、まずは葛苧の扱い方の説明から ![]() 元と先をそろえて束ねられた葛苧の束から2本取り出し、太いものは適当に裂く 繊維の向きをそろえたまま、1本の葛苧の先ともう1本の葛苧の元を結んでつなぎあわせる 講師の先生が結び方のお手本を見せてくれます 指先でくるりと器用にひと結びすると、結んだ端も繊維と同じ方向に流れます 一連の「繊維の向きをそろえる」作業が、葛苧や結び目をひっかけずにきれいに織り上げるためにとても大切なのだそうです このようにして葛苧をつないでいく作業を「つぐる」といい、長くつぐった葛苧を8の字の巻いてキュウリくらいの大きさにしたものを「つぐり」と呼びます ![]() 先生に手ほどきを受けながら受講生さんもつぐりに挑戦しますが、細い葛苧を思うように結ぶのはなかなか難しい様子 「あれ?反対だった?」「全部結んでたら気が遠くなりそう~」なんて声があちこちから聞こえていました 葛苧つぐりの難しさを体感したところで、いよいよ葛布織りの体験です 織り機にはあらかじめ木綿糸の縦糸がかけてくれてあります 事前に用意された「つぐり」を受講生さん自ら樋(ひ=シャトル)に巻いて、横糸の準備も完成 縦糸を上下させながらその隙間に樋を通し、右から左 左から右へとつぐりの横糸を一段ずつ重ねていきます ![]() 初めのうちは 縦糸が上がっているのか下がっているのか見分けがつかず糸を拾いそこねたり 樋を通す隙間を間違えたりとぎこちなかった受講生さんたちも 黙々と作業を続けるうちにだんだんと手が慣れてきたようです 講師の先生やスタッフのみなさんに葛のことを質問したり お隣の席の方とおしゃべりしたりする余裕もでてきて それぞれに自分のペースで葛布織りを楽しんでいました ![]() 葛苧の繊維は乾燥に弱いのでときどき霧吹きで湿らせると切れにくいこと それゆえ強い力のかかる機械織りには向かず、昔からの手織りの手法が続いていること 葛苧のほつれや汚れ(「くそっかわ」の取り残し)なども織っていくと意外にいい「味」がでること 機織りというと「カタンカタン」とおさ板で横糸を打ち込む(織りの目を詰まらせる)イメージが強いが、葛布の場合はあまり強く打ち込まないほうが葛苧の優美さが映えるし独特の艶も出ること 織り機に縦糸を張るときには、小さな穴のひとつひとつにからまないように無数の糸を通し、すべての糸に均等に張力がかかるように張らなくてはならないので、とても繊細で根気の要る作業だということ 西陣織など手の込んだ織り物では、縦糸を張るだけの専門職の方もいるということ などなど、葛織りのコツや豆知識もうかがいながら、手はひたすらにつぐりを操り、時間は刻々と過ぎていきます 「織っても織ってもなかなか進まないねぇ」 「こんな小さいの織るのにこんなに大変なんだもの、着物とか織るひとはよっぽど根気が要るんでしょうね」 「これじゃ、お店で売ってる葛布が高いわけね。手間を考えたらあれでも安いくらいだわ」 と、みなさん自然に 機織り職人さんの苦労にまで思いを馳せていました ![]() 卓上織り機での作業に疲れた方は、気分転換もかねて足踏み式の織り機の体験も 小型ながらもペダルの踏みわけで縦糸を複雑に操り綾織りもできる本格的な織り機です 手と足の分業ができるので卓上織り機より楽ですよ、と講師の先生はおっしゃっていましたが、慣れないと手と足が互いに順番待ちをしてしまってかえってややこしい、と笑っていた受講生さんも こちらの織り機にかかっていた葛苧は草木染めの淡いグリーンがとてもきれいでした ![]() お弁当休憩を挟んでの2~3時間で、みなさんコースターから花瓶敷きくらいのサイズの葛布を織ることができました せっかく織った葛がほつれないように、最後の数段は木綿糸で捨て織りをします 縦糸を長めに残して織り機からそっとはずしたら、縦糸を結んで房飾りにしたり、長いまま束ねて壁掛け風にしたり、先生のアドバイスも受けながらアイデアを工夫して仕上げの行程を楽しんでいました 時間をかけて自分の作品が出来上がったときの笑顔は大人も子どもも一緒 どんなふうに使おうかしら、家でもう少し飾りをつけてみようかな、とイメージを膨らませながら みなさんとてもキラキラしていましたよ ![]() 今回出来上がった作品は、3月3~5日に竹の丸にて開催される 「葛のある暮らし展示会」にて展示される予定だそうです ぜひ足を運んで、掛川の伝統工芸にふれてみてください また、以前取材させていただいた 「葛苧つくり体験」、今年も葛の新芽の出る8月頃を予定しているそうです 6月か7月の広報で募集があるようですので、気になる方は忘れずにチェックしてぜひぜひご参加くださいね 私もそうでしたが、今回葛織り体験に参加された方たちも、自分で織ってみると今度は自分で葛苧を作ってみたくなる、葛苧作りの苦労や楽しさを知ると「雑草」扱いされがちな葛が愛おしくなり また葛にふれたくなる、という循環にはまっていくようです ![]() そうやって葛に興味をもつひとが少しずつでも増えてくれたら嬉しい、とやっぱりキラキラの笑顔を見せてくれた達人に学び伝える会のみなさん 準備や運営などたいへんなことも多いと思いますが、みなさん掛川の葛や手仕事や人の輪が大好きなのでしょうね 休憩時間に楽しいおしゃべりで盛り上がりつつも手は着々とつぐりを作っていた光景がとてもすてきだなぁと感じました みなさん、今回も素敵な時間をありがとうございました 達人に学び伝える会は一緒に楽しく活動する仲間を随時募集中とのこと 興味のある方はeじゃん掛川内の 「達人に学び伝える会」コミュニティをのぞいてみてくださいね 市民記者 くれりん |
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Re: 雑草から産み出す工芸品~葛布織り体験講座
【返信元】 雑草から産み出す工芸品~葛布織り体験講座
2012年03月15日 22:14
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コメントありがとうございます。
遅くなりましたが 「葛のある暮らし展」の様子を記事にさせていただきました。 http://e-jan.kakegawa-net.jp/modules/topic/topic_vi…pcd=143838 以前にも展示を観にいっていたのですが、今回は 自分でも葛苧作りを体験させていただいたり 紙漉きや機織りの取材を通して達人に学び伝える会のみなさんの葛布という文化の伝承にかける想いをより深く感じることができたため、よりいっそう興味深く資料を拝見することができ、掛川の葛布産業の衰退の歴史がおぼろげながらもイメージできるようになりました。 日本に唯一残った葛布産業の灯が消えてゆくこと その記憶や記録が消えてゆくことは 市民としてとても残念なことです。 きちんとした資料館のようなものが設立されることを私も切に望みます。 市民記者として取材させていただく中で たくさんの学びとたくさんの笑顔をいただいた達人に学び伝える会のみなさまに感謝します。 ありがとうございました(*^_^*) |
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Re: 雑草から産み出す工芸品~葛布織り体験講座
【返信元】 雑草から産み出す工芸品~葛布織り体験講座
2012年02月17日 10:37
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私も参加しました。講師の先生も会員の方もみんな親切で、初めてでしたがコースターを織ることができました。
次は、葛おを採るときに参加したいです。 |
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Re: 雑草から産み出す工芸品~葛布織り体験講座
【返信元】 雑草から産み出す工芸品~葛布織り体験講座
2012年02月11日 21:16
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今回も丁寧な紹介ありがとうございました。継続は力なりといいますが達人に学び伝える会として10年近く活動してきましたが毎年同じことをしているようですが会員の努力もあり技術は上がっています。しかし寄る歳なみにはどうしようもありません。この活動を通して葛の衰退後のことが少し分かってきました。とても私たちの力だけでは出来ませんが行政や過去に携わった皆さんのご協力で継続できるようにしていきたいと思います。
3月の葛のある暮らし展にもぜひお越しください |
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