掛川茶の歴史を知りたいの「世界へ発信「茶草場」、そして「東山スタイル」」
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世界へ発信「茶草場」、そして「東山スタイル」
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2010年11月21日 01:07
11/19 永井氏のお宅の聞き取り調査で、東山地区の「茶草場」について聞いた。

「茶草場」とは、茶木の根元や畝間に敷くための草(ススキやササなど)を刈る草場のことである。

長年にわたり地域ぐるみで定期的に刈り取られてきた結果、絶滅危惧種のキキョウやノウルシ、他にカワラナデシコ、ツリガネニンジン、ササユリなども育つ日当たりのよい草地が守られてきた。

農業のために実際に活用されることで里山の自然が維持されたことは驚きに値することだという。

茶どころ静岡が誇るべき環境と農業のよい関係として、世界にも情報発信していくべき場所だと、10月に名古屋市で開催された生物多様性条約第十回締約国際会議(COP10)でも、世界の研究者にも報告された。

世界に誇れるものを、東山の地元の人たちは、ほんの日々の暮らしの一コマとして守っているのだ。(かなり、かっこイイことではないか)

永井氏にお借りした『小笠郡茶業史』(大正15年)の虫食いだらけのボロボロの本の中にも・・・

大正3年の研究会で、各地区に「良芽を出揃わせ、かつ健全な茶樹の養成方法は?」という問いが投げかけられ、小笠郡の中で唯一、東山地区(当時は「東山村」)は、敷き草が効果があることを答えていた。

「敷き草を反当たり八百貫、八月中に施すこと」(p540意訳)

この時代からもずっと続けられている。(現在は秋)

現在は、一軒ごとに自分の草場は決まっていて、割り当てごとに有料だそうだが、昔はではワインのように解禁日なる、山の「口明け」日があり、

夜明けの鐘の音を合図に、「それ行け」「はや行け」と、早い者勝ちで、お祭り騒ぎで村人は一斉に草刈りに走って行ったそうだ。

他の人を雇い入れることは禁止されていたので、あくまで自分たちで刈るしかなかった。
当時は無料。

200町もある山草も3-4日くらいで皆無となるそうだ。

そんな当時の光景を思い浮かべるのも楽しい。

*昭和10年から有料になり、いつでも刈れるようになる。26年より各戸ごとに測量して割り当てが決められた。(『東山茶業史』11p,S57)

もともと山の中の畑であり、肥料も満足に与えられる環境になかったので、草を刈り肥料の交わしとしたのが、始まりである。(『東山茶業史』12p)

聞き取り調査の帰り道、「11月、12月は、茶畑に草を敷く作業で忙しいんです。お金にならないんですけどね」と、笑い、

「『あんたのとこの茶は高く売れていいなあ』と他の産地の人から言われるんですが、やることをやってますから」

そう横顔で語る富士東製茶青年部部長からの何気ない一言が、「東山スタイル」――そう、“スタイル”がきちんとあるお茶が、ここ掛川にあることを感じさせた。

(茶草場も世界の研究者に注目される観光地になるかも!)

次回報告へ続く

(参考:中日新聞2010.9.12)

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Re: 世界へ発信「茶草場」、そして「東山スタイル」
【返信元】 世界へ発信「茶草場」、そして「東山スタイル」
2010年11月21日 14:57
東山茶業組合ブログ記事
http://fukamushi.hamazo.tv/e2713627.html


生物多様性研究領域の楠本良延主任研究員 関連URL
http://www.niaes.affrc.go.jp/sinfo/publish/niaesnew…s08703.pdf
http://www.niaes.affrc.go.jp/sinfo/result/result26/…26_40.html

(中日新聞記事10.29)
『茶草場』に希少植物 国際O-CHA学術会議で発表

茶園に敷くススキなどの草刈り場「茶草場(ちゃぐさば)」に希少植物が育ち、自然環境が茶栽培に伴って守られているとする研究成果が28日、静岡市駿河区のグランシップで開かれた第4回国際O-CHA学術会議で発表された。

 静岡県農林技術研究所(磐田市)と独立行政法人農業環境技術研究所(茨城県つくば市)の研究チームが、成果をポスター掲示して発表した。

 チームは、掛川市東山地区の茶草場の植物を調査し、絶滅危惧(きぐ)種のキキョウや希少種のカワラナデシコなどを確認。同地区の茶園のそばに、茶草場約111ヘクタールがあり、定期的に人が草を刈り取ることで良質な里山草地が維持されていることが分かった。

 農業環境技術研究所の楠本良延さん(39)は「茶産地のインドや中国の研究者らは茶草場を知らず、ユニークだと注目された」と手応えを話していた。県農林技術研究所の稲垣栄洋さん(42)は「茶草場は虫、微生物を保護する面からも研究者が着目する。茶産地は茶も花も生きる文化的な景観ともいえ、茶商品の付加価値になる」と指摘した。