平成20年度民具展 「葛布展」「石臼でそば粉をひいて、そばを打ってみよう!」 8月2日、プロの葛布職人・岡本様を講師にお招きして、掛川特産の葛布ができるまでをお話していただきました。8月2日から6日まで、「葛布展」として葛布関連の品々の特別展示を行いました。
また2日には、資料館となりの大渕農村環境改善センター(アイク)において、「石臼でそば粉をひいて、そばを打ってみよう!」と題して、そば打ち講座を同日開講しました。
葛布展 葛布で作られた壁紙やハンドバッグなどの前で、採取したばかりの緑色の葛、醗酵途中の葛、表皮を洗い流した葛など、製造段階ごとに違った状態の葛を片手にお話していただきました。
~葛布になるまで~
1.6月から8月にかけ採取し、蔓だけにします。
2.輪にして大釜の煮立った湯の中に入れ、均等に煮えるように上下を入れ替え煮ます。
3.煮沸したものを流水に一晩浸します。
4.ススキなどの青草を敷いた床(室)に葛の束を入れ、その上を青草をむしろで覆い、二昼夜寝かして醗酵させます。
5.葛を床から出し、表皮を川で洗い流します。
6.中の芯を引き出します。
7.苧綿を川の流れで洗い流します。
8.内皮は湯垢を取るため、一晩米のとぎ汁に浸します。
9.仕上げ洗いをします。
10.竿に干し、半乾きの時しごいて、からみを解きます。
11.乾燥したものを葛苧と呼びます。
12.細かい葛糸に裂かれ、箸に千鳥にかけて葛つぐりにします。
13.葛つぐりは緯糸、経糸は主に綿により手で織られ、葛布になります。
▲葛布展の様子1 ▲葛布展の様子2 ▲葛布展の様子3 実際に織機で葛布を織る様子に、受講者も熱心に聞き入っていました。(写真の織機は岡本様にお持ちいただいたものです)
▲葛布展の様子4 石臼でそば粉をひいて、そばを打ってみよう! 掛川市そば研究会の皆さんを講師にお招きしました。
▲蕎麦作り1 大須賀歴史民俗資料館に普段は展示してある石臼を使って、そばの実をひいているところです。石臼は、上臼と下臼を重ね合わせて、上臼を手動で回転させて穀物などを粉にする道具です。
「重いー」
コツをつかんだら、さらさらとそば粉が出てきました。
▲蕎麦作り2 苦労してひいたそば粉からそばを打っていきます。
だんだん形になってきました。
うまく平らにのばせるかな!?
▲蕎麦作り3 ▲蕎麦作り4 自分で打ったそばをようやく試食です。
いただきまーす♪
お味はいかがですか?
▲蕎麦作り5 昔ながらの石臼を使ってのそば粉ひきは、最初は重くて、コツをつかむのに苦労しました。
その分、そば粉が出てきた時にはみなさん歓声をあげていました。