【旅蕎麦日記】 出雲献上蕎麦のこだわり
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2009年08月02日 16:10
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江戸時代末期に起源を持つとされる島根県の出雲蕎麦。 その中で、明治40年、後の大正天皇に献上したことが店名の由来とされる「献上蕎麦・羽根屋」本店を訪れた。 歴史を感じる店内は、蕎麦を食するのには最高な雰囲気。 薄暗さがまたイイ。 出雲蕎麦の特徴は、「せいろ」にのった“ざるそば”ではなく、 「割子」という直径15cmほどの円形の器に蕎麦が入っていること。 そしてその割子が3段重なって出てくる、といった格好。 つゆも、別の器に入れて“つける”のではなく、 割子に入った蕎麦にネギ・刻み海苔等の薬味をのせ、 その上からつゆを“かける”というのがココでの食べ方。 さらに、もう1つ特徴的なのが麺の色。 よく目にする一般的な蕎麦よりもかなり黒みを帯びており、 これは蕎麦の実を挽くときに甘皮も一緒に挽く「挽きぐるみ」という方法をとっているためらしい。 ざるではなく器に盛りつけるため、徹底した麺の水切りが施されているのだろうか、 少々麺同士がくっつき気味。茹でた後ちょっと放置した時のような感じ。 とはいえ、道理に従い、薬味をのせ、つゆを上からかけると、それもほぐれて箸が通った。 蕎麦を口に入れると、微妙にもっちりした歯ごたえを感じる。 つなぎに山芋か何か入っているのか? あとで聞いてみよう。 そして大きな違いを感じたのがつゆの味。 非常に甘口で、これはこれでとても旨い。 これもなにか秘密がありそうだ。 食後、レジで店のお兄ちゃんに尋ねた。 Q.つなぎの正体は?そしてその割合は? A.つなぎは小麦粉を使用し、他には何も入れていない。蕎麦粉の出来がいいともっちり感が出る。割合は二八。 Q.自分たちが馴染みのつゆより随分甘く感じたが? A.このあたりでは比較的甘いたまり醤油を製造しており、これを使用している。ダシは鰹節以外使っていない。 なるほど・・・ そういったスタイルでこの蕎麦をずっと守り続けているんだなぁ。 やはり、それぞれの地方には、それぞれの蕎麦の出し方と味があるものだ、そう改めて感じた。 旅先でくぐる蕎麦屋の暖簾の先には、 まだまだ知らない蕎麦の世界があるに違いない。 ●献上蕎麦・羽根屋 本店 ↓ http://kenjosoba-haneya.com/top.php |
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Re: 【旅蕎麦日記】 出雲献上蕎麦のこだわり
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2009年08月05日 18:54
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アゴ出汁についても、 この辺ではよく使います…と、 店員のお兄ちゃんが教えてくれました。(^_-)☆ |
Re: 【旅蕎麦日記】 出雲献上蕎麦のこだわり
【返信元】 【旅蕎麦日記】 出雲献上蕎麦のこだわり
2009年08月04日 21:31
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出雲蕎麦では、トビウオによるアゴ出汁で出すところもありますね。アゴ出汁の蕎麦も食べてみてください。
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