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Re: 鳥獣害対策 タヌキ編(日本農業新聞)
【返信元】 鳥獣害対策 タヌキ編(日本農業新聞)
2009年06月05日 12:07
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㊦<棚作り隠れ場排除>
タヌキは農業被害を出し続けている。頭数の多さ、食べられる物の幅広さ、人に慣れやすい性格などから考えれば、それは決して少なくないだろう。まずは犯人がタヌキであることを見極めたい。 食べ跡では見分けが難しく、タヌキがかじった後にカラスがつつくこともある。食べ跡の近くのマルチやハウスパイプ、軟らかい土の上に足跡がないか見てみよう。果実をよく食べるテンやアナグマ、ハクビシン、アライグマの足指は5つで、タヌキは4つだ。5つ指の足跡がなければ犯人はタヌキだと見てよい。 タヌキ柵には3㌢格子の亀甲金網が適している。支柱は鋼管竹でよいが、ハウスパイプの廃材があれば安く仕上がる。下を掘って潜られることが多いので、金網を外へL字に折り曲げて地面に10㌢以上は埋める。この柵だけでうまくいく場台も多いが、おいしい餌がある農地と覚えられてしまうと、今度は柵をよじ登られる。その場合は柵の上5㌢に電気柵の線を1本張る。線は支柱に柔軟なダンボールを2本立て、その間に挟む。 島根県隠岐諸島の知夫村では、人が持ち込んだタヌキが農業被害を起こしているため、対策として防護柵を作った。ダンボールで電線を張った電気柵との合体型。さらにカラス用の防烏ネットを上に乗せている。畑の裏のやぶを刈り払えば、まずは対策として完成だ。 タヌキも音や光、においに初めは警戒する。しかし、必ず慣れてしまうため、柵なしに作物は守れない。やぶの刈り払いや収穫しなくなった果樹の伐採は有効で、隠れ場がなくなると農地に近づきにくくなる。そして、タヌキを見掛けたら追い払う。捕る努力もする。人間に出合うと怖い目に遭うと覚えさせ、緊張関係を保って付き合う。これが対策の第一歩だ。 (農研機構・中央農業総合研究センター鳥獣害研究サブチーム・竹内正彦主任研究員) |
Re: 鳥獣害対策 タヌキ編(日本農業新聞)
【返信元】 鳥獣害対策 タヌキ編(日本農業新聞)
2009年05月29日 09:23
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㊤<夏と秋に食害多い>
タヌキは、人が利用する連続した緑地のある里山のような場所を好むが、東京都区部や標高2000㍍ぐらいの山の上にもすむことがある。 大人で5~10㌔、鼻から尾の先までが70㌢ほどで尾は短い。野生では2年程度しか生きることができない。早春に交尾し、初夏にかけて4、5頭を出産する。夫婦となったペアは年中行動を共にすることが多く、雄も子育てをする。昆虫やミミズ、自然の果実などをよく食べ、野ネズミや鳥のひなも捕らえる。農作物への被害は、子タヌキが食べ盛りの夏や脂肪を蓄えなければならない秋に多い。トウモロコシ、スイカ、多種にわたる果物が被害に遭う。 タヌキによる全国の農作物被害は2億円以上と報告されている。そのうち、ミカンなどの果樹5割、スイカ、メロンなど果菜類が4割で、1㌶当たり20万~50万円の被警を出す。芋類は金額では1割だが、1㌃当たり40㌔の集中的な被害を受ける。さらに鶏を襲い、卵を盗む。牛や豚などの配合飼料を盗み食いし、畜舎をふんで汚す。皮膚病などをうつすこともある。 タヌキはどこにでもいる身近な動物で、実はほとんどの農地の被害にかかわっているのではないかとにらんでいる。ハクビシン、アライグマ、アナグマ、さらにはカラスの被害とされているものも、タヌキが共犯だったり、ぬれぎぬを着せていたりしているだろう。タヌキを甘く見てはいけない。 |
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