掛川市立原野谷中学校の「二学期始業式 校長式辞」
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二学期始業式 校長式辞
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2023年08月24日 11:32
おはようございます。今年の夏休みは、本当に暑かったですね。国連のグテーレス事務総長が「地球温暖化の時代は終わり、“地球沸騰”の時代になった」と発言したそうが、その通りという気がします。また、大変残念なことでしたが、山形県鶴岡市で中学1年生が部活動の帰りに熱中症で亡くなるという出来事がありました。心からお悔やみを申し上げます。夏休みが終わり、今日から二学期ですが、まだまだ暑い日が続きそうです。十分に気を付けましょう。

さて、この夏休み、私は国語の教科書にも載っている「大根は大きな根」の作者である静岡大学の稲垣栄洋(ひでひろ)先生のお話を聞く機会があり、小笠地区で行われている「茶草場農法」について学びました。茶畑の周りに茶草場という原っぱを配置し、その草を刈り、乾燥させてお茶の木の間に敷き詰めることでおいしいお茶をつくろうという茶草場農法は、手間暇のかかるやり方ですが、近年世界の多くの場所で失われてしまった「農村の豊かな自然」を保つことになっている。こんな素晴らしい農法は、世界でも珍しいとして、世界農業遺産に登録されているとのことでした。

そんな稲垣先生のお話の中で、皆さんに伝えたいなと思った箇所があります。「富士山は高さばかりが注目されるが、その高さを支えているのは山梨・神奈川・静岡に広がる広大な裾野である。この裾野がなくては、富士山の高さを支えられず、山が崩れてしまう。人間も同じで、何かの分野で高い所を目指そうとするならば、広い裾野が必要になる。やりたい分野や好きなことだけやっていては高い所には行けない。興味がなかったり、苦手だったりする分野も一通りやっておくことが大切。いろいろな勉強をし、様々な体験をすることで知識の幅を広げ、経験を積み、人としての裾野が広がれば、高い所を目指せるようになる。」という部分です。

中学生は「自分がどんな分野に向いているのか、将来どんな仕事をするか」について、考え、決定し、また修正する時期です。いろいろな勉強をし、経験を積む中で「自分の好みや特性」を見極め、将来への道を決めていくのです。三年生はすでにある程度、定まってきたと思いますし、一・二年生も自分の好きな教科や、やりたいことが少しずつ見えてくる時期かもしれません。それはそれでいいことですが、好きな教科や、やりたいことだけをやり、嫌いな教科や苦手なことから逃げることになってはいけません。私は中学生の頃、数学と英語が嫌いで「自分は将来、数学や英語を使わない仕事をするから、やらなくてもいい」と逃げていた時期がありました。ですが、これは完全に間違いだと稲垣先生に注意された気がしました。嫌いな教科や苦手なことも含め、いろいろな勉強や体験をちゃんとやっておけば、人間としての幅、自分の裾野を広げられたのにと後悔しました。

二学期がスタートします。各教科の学習は新しい単元や分野に入ります。難しい内容やなかなかできないこともあるでしょう。清響祭や新人戦、社会参加活動などもあり、上手くいかないことや思わぬトラブルもあるかもしれません。そんな時、どのような勉強も経験も自分の人間としての幅を広げることにつながる、自分の裾野が広がるという考え方を思い出して、何事にも精一杯取り組んでみてください。私も一緒に頑張ります。以上です。

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