地面の落ちている二枚の葉の間から何やら黄色いものが見えています。近寄って行くと次第に枯葉が開いて、黄色の地に目玉のような黒い紋が現れ、枯葉を盛んに震わせます。
アケビコノハは、幼虫がアケビやムベを食草にするガの仲間です。成虫で越冬するので今の季節、地面に伏せていれば落ちた木の葉と区別が付きません。前翅は地味な茶色で先がとがって木の葉の形をしていておまけに脈も葉脈そっくり。ところが前翅を広げるとあざやかな一筆書きのような紋が黄色の字にくっきりと浮かび出ます。一筆書きの紋は、タカなどの目に似せて天敵の鳥などを脅すため。枯葉の翅は、周囲に似せて天敵から身を守るため。攻めと守り矛盾を体現しているガです。