以前冬に一度計算したのだが、夏のこの時期の大雨が気になって再度計算をしてみた。 温暖化も考えてみた。海水温で2℃の上昇を想定してみた。単純な仮定に基づいて計算なので、多分、いろいろと間違いを含んでいると思います。そのまま信用しないで、ご自分でお確かめ下さい。 降水量の計算をする。 水の蒸気圧hPaヘクトパスカル、温度Kはケルビン(絶対温度)で0℃=273K、理科年表を見ると288Kのとき 16.886hPa、290Kでは19.192hPaと出ている(もちろん湿度100%の蒸気量)。15℃から17℃になると13.6%ほど水蒸気量が増すことになる。今回夏なので、海水温25℃を考えて298Kのとき 31.403hPa、27℃は300Kで 35.353hPa、12.5%の水蒸気の増加。 状態方程式を使って、空気1.0m3中の水蒸気量を計算してみる。wの水分量でkg単位、式は理想気体の状態方程式、計算はpython(電卓でも良い)31.403×10**2×1.0=(w/(18×10**-3))×8.31×298 (31.403は冬は15℃の16.886を使う、298Kも冬は288Kを使った) 雨が降るのを底面積1m2(平方メートル)の水蒸気を含む空気の柱を考える。柱が2000m(富士山より下にできた雲)とするとそこに含まれる水蒸気が雨となって地上に降ると考えると何mmの降水量になるかの計算。 ただし、飽和の水蒸気量ではなく50%のものとし、そのうち30%が地上に降ると仮定してみる(式の中では0.15) 海水温夏は25℃の値を使う(冬は15℃を使った) 試算式 (夏) w=3.1403*18/8.31/298 print("w=",round(w,4),"kg/m3") print("1m2当たり",0.0228*0.15*2000*10,"mm") print(68.4*1.13) print(round(1013*10**2*1.0*28.8*10**-3/8.31/298,3),"kg/m3") (冬) w=1.6886*18/8.31/288 print("w=",round(w,4),"kg/m3") print("1m2当たり",0.0127*0.15*2000*10,"mm") print(3.81*1.13) print(1013*10**2*1.0*28.8*10**-3/8.31/288) 結果 (夏) w= 0.0228 kg/m3(25℃のとき水飽和蒸気量空気1m3中) 1m2当たり 68.4 mm(降る雨の量の推測値2000mの空気中の水が降る) 1m2当たり 77.292mm(海水温が27℃で2℃高くなったとき) 1.178 kg/m3(参考までに空気の重さ15℃のとき、1.22kg/m3で15℃の時より3.4%ぐらい軽い) 雨雲200m位の雨だと6.8mmくらい (冬) w= 0.0127 kg/m3(15℃のとき水飽和蒸気量空気1m3中) 1m2当たり 38.1 mm(降る雨の量の推測値2000mの空気中の水が降る) 43.053mm(海水温が17℃)2℃高くなったとき 参考までに空気の重さ1.22kg(1m3当たり) 上のような計算は雨雲が静止していて、空気の湿度50%の水蒸気のうち30%が降り注ぐ仮定です(飽和量に対しては15%) というわけで、次々と雨雲が通過するという場合はその10倍も50倍も降ることになるでしょうか。 |