「社会的包摂（しゃかいてきほうせつ）」という単語を知りました。一言で言うとだれも排除しない社会ということですが、『雇用の充実』と同時に『社会参加を促して皆で支える』社会作りというイメージです。

　これは国、地方自治体、地域の人たちなど、多くの関係者がそれぞれの役割を果たさなければ実現しないもののようですがだからこそ地域にも地域だからできる、地域でなくてはできない役割があることでしょう。

　この単語はヨーロッパにおけるEUの社会作りの基本的なコンセプトということだそうで、やはり大陸はアメリカの経済一辺倒とは一線を画した社会作りの考えがしっかりしていそうです。

　今回掛川における地域SNSの役割を考えるフォーラムが開かれますが、目指す理想の地域社会のための課題をいくつか設定して、それに対してSNSはなにができるのか、というアイディアやそれを阻むものを考えるということも一つのアプローチになるかもしれません。

　現代社会は経済合理性の名の下に、社会的弱者に対して少々冷たくなりすぎているような気がします。

　介護や高齢社会の問題、子育て・見守り社会、教育補助、ソーシャルビジネスなどは、通常の福祉行政としてやられていることも事実です。

　しかし敢えて難しい表現と新しい価値概念として打ち出すことで、目が覚めるということもあるかもしれません。

　地域社会の大きな目標の一つとして『社会的包摂の実現』を掲げてそこにさまざまに地域ができることを駆使してするというムーブメントを起こしてはいかがでしょうか。