石をひいた道路にぴょんと飛び出してきたバッタ。良く見ないと隣の落ち葉にそっくりでどこに行ったか分かりません。
目を凝らすとやっと周囲の落ち葉と区別がつきます。今は体長が2㎝位ですが、大きくなると倍の大きさになる、トノサマバッタの幼虫です。このバッタは時に集団になり大食漢なので農作物に大きな被害を与えます。このバッタは、密度が少ない時にはのんびりとして飛翔力もあまりないのですが、密度が高くなると突然形態が変わり、飛翔力が上がりせわしく動くようになります。パール・バックが小説「大地」で「それは最初、地平線に、ささやかな霞みのようにかかっていたが、風に吹きただよう雲とはちがって、しばらく動かずにいた後、やがて扇形に広がって来た。」と紹介した飛蝗はイナゴではなく、トノサマバッタの群れです。