今日の中日新聞のコラムは「塩むすび」の思い出について記いてある。 新聞記事は新聞社に著作権があり、そのまま写してeじゃんに載せるのは問題があるかも知れないが読者が気に入ってSNSに投稿しても罰せられることもあるまいので・・写しちゃう。
中日春秋(朝刊コラム) 漫画家、エッセイストの東海林さだおさんが「塩むすび」の思い出について書いている。なんでも、小さいころの東海林さんは一日中、お母さんのエプロンの裾をつかんで離さない子だったそうだ ▼台所でも庭でもどこでも一緒。「役得」もあった。お母さんが炊きたてのごはんをお櫃(ひつ)に移すとき、お釜の底に残ったごはんとおこげをしゃもじでこそげ取って小さな塩むすびを握ってくれる。「ホレ」と、手渡してくれる。強い塩気におこげの香ばしさ。おいしくないはずがなかろう ▼作家、向田邦子さんの塩むすびはおばあさんが握った。朝ごはん前に父親に隠れて食べる。塩がきつめで「実においしいと思った」。物理学者の中谷宇吉郎のはお手伝いさん。「幼い頃のおこげのお握りのような温かく健やかな味」には「二度と出会ったことがない」と書いている ▼人の手で直接握り、こしらえる不思議な料理。母の日である。カーネーションを用意する資金も怪しい少年少女に知恵を授けるとすれば、塩むすびはどうか ▼具も海苔(のり)もおこげもいらぬ。小さな手に塩をつけて、力を込めて握ればよい。やけどには気をつけて。小さかった手が塩むすびを握れるほどに成長したことがお母さんにはおいしい味になる ▼お母さんがいないのか。ならば、自分でほおばってみようか。ひょっとしたら、懐かしい味が口に広がるかもしれぬ。 × × 私にも、麦ごはんのおこげのおにぎりを作ってもらって食べた思い出がある。 今、麦ごはんと言うとぜいたく品の気がするが子供の頃はコメ不足のため麦を混ぜたご飯を炊いていたのです。 おこげが出来るとお櫃(おひつ)の隅に分けてあったのを思い出した、母は冷飯になっても硬いおこげにお茶を掛けてすすり込んでいたのだろう・・・・
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