掛川自然ネットワークの自然観察会で小笠山を回ってきました。草刈り場には、ハルリンドウやショウジョウバカマ、コスミレなどが咲き、春が来たのを実感させてくれます。膨らんだ芽をつけているイロハカエデの枝先に、緑色の「かます」型の繭がぶら下がっています。「かます」は今では知っている人も少なく、他の表現を探したのですが、藁で編んだむしろを袋にした「かます」が私の頭では一番この繭の形に合うので、この言葉を使ったのですが、案の定分かってくれる人はいませんでした。
この繭の主はウスタビガ。クヌギやコナラを食樹にして晩秋の10~11月に成虫が出現します。ウスタビガやヤママユガなどのヤママユガ科のガは、羽を広げると大きくて立派でガの代表格です。ところが図体は大きいのですが、口が退化して、羽化した後はものが食べられません。長い幼虫やさなぎの時期を終えて羽化した後は、その生を種の命をつなぐ生殖のためだけに使う人生ならぬ蛾生を送ります。