しばらく前にヤマユリがよい香りを漂わせて降り注ぐ太陽に向かって咲いていたと思ったら、すでに種を付け始めています。今はそれに代わってウバユリが咲き始めました。ウバユリは「姥百合」の意味で花の時期には葉の枯れているものが多いことから「歯がない」と言うことで名前が付けられたと言われています。植物の名前はなかなか男女同権とはいかず、樹皮にしわがあったり(ウバメガシ)花にしみがあったり(バアソブ)すると、年老いた女性の名前が付きます。今の時代なら爺さんだって皺やシミがでるらともう抗議を受けそうです。そこで爺さんになりかけの私が一つ逃げ道を。このウバユリは葉がないことから付いた名前ではないと思います。よく見ると花の時にも葉がある株がずいぶんあります。それではどこからこの名前が付いたのでしょう。他のユリの花と違って半開きにしか開かない花をのぞいてみると、花びらの奥は黒くなっています。昔の既婚の女性は鉄漿を塗っていたので、花を見ると鉄漿を塗った年取った女性が笑っているように見えたからではないでしょうか。昔は人生50年。「娘18番茶も出花」の時代ですので、子供を産んで35才位になるとおばあさんになってしまったかもしれませんね。今では人生85年。女性の平均寿命は男より長いので、きっと50~60才位が一番元気な出花の時期かも知れません。現にこの世代の男は私も含めて皆母ちゃんに顎で使われていますもの。しかしこの花から、鉄漿を塗った女性がニッと笑った姿を想像するとちょっと不気味ですが、そのように見えませんか。