植物の中には虫や動物に食べられないように毒を持っているものがたくさんあります。中でもこれは多くの人に知られている有毒植物です。草全体にアルカロイドという猛毒があり、昔アイヌ民族は狩りの矢にこの毒を塗って使ったといわれています。その毒の名を附子(ブス)と言ったそうです。テレビのミステリーなどでこの毒を使った殺人事件などが放送されることがありますが、誰か食べたことがあるのかものの本によればこの毒は苦くて食べさせるのに苦労をするということです。名前の由来は、花を正面から見ると鉄兜をかぶっているように見えることからついた名前です。いくつかの種類があり、これは南アルプスの高山に生えるホソバトリカブトです。名前のように紫の花に見えるところはガクで、本当の花はこの中に隠れています。南アルプスはシカが増えて、地上にある草はみな食べられてしまっています。残っているのはトリカブトなど毒のある植物だけになってしまいました。