そろそろマツタケの話が出てくる時期なので、小笠山にマツタケを探しに行きました。40年前の記憶を頼りにアカマツが残っている場所を探したけどやっぱりマツタケは幻のキノコになってしまいました。失意の中で出会ったのが、アキノギンリョウソウ。薄暗い竹林の中で白くうつむいている姿は、あまり気味の良いものではありません。8月頃に似た姿のギンリョウソウが見られます。、こちらは枯れるまで花が下を向いていますが、アキノギンリョウソウは茎が伸びて実が熟すにつれて、すっと上を向きます。葉緑素がないので地中の菌類から養分をもらって育つ腐生植物です。なかなかこんなに大株のものにはお目にかかれませんが、この植物が育つということは地面に木の葉や枝がたまって共生菌が増えていると証です。こうなると生きたアカマツの根に寄生する菌類のマツタケは住みにくい環境になるので残念ながら出てくる可能性は低くなります。山に人が入らなくなると山の幸も減ってきます。