スポーツの世界に限らず、色々な世界では当たり前となっている指揮官の更迭。因みに政治の世界では昨年の衆院選で民主党政権が「更迭」の憂き目にあいましたよね。 で、プロスポーツの世界では、僕が子供の頃というか、つい最近まで国民的な言えばプロ野球が中心でした(今も中心だ!とお叱りの声も聞こえそう)。こちらの世界ではその昔、指揮官の更迭は「休養」と呼ばれてましたね。子供心に「監督って病気で入院する程大変なんだぁ…」なんて妙に感心したというか、納得したことを記憶してます。 休養がクビを意味する事だと知ったのは中学生になってからだったかな?(ここは不明確)。 蹴球の世界でも指揮官更迭は極々当たり前に転がっていて、赤組さんはリーグ2戦目を終えたところで引導渡した事もありましたよね。その指揮官が今の豪州代表の指揮を執ってるってのも何処か因縁めいていると感じてるのは僕だけなんだろ~な。 清水のゴトビ監督も、就任以来3年間ず~と「辞めろ!」の嵐に見舞われてます。それはゴトビ氏が監督に収まった以降、主力と言われた選手の移籍が主な原因じゃないでしょうか?勿論戦術や選手起用に対する不満もあることは確かですが、この部分は誰が指揮を執っても結果が伴わなければ叩かれる運命にある訳で。前任のケンタ監督も「選手起用が固定化し過ぎてる」とか「選手交代が遅すぎる」等々の理由で叩かれてます。その中でケンタ監督は元清水の選手という意味合いも大きくて「辞めろ」の大合唱にはならなかったのは確かですが。裏を返せば「辞めろ」とまで言われるのは、縁もゆかりも無い外国人監督故の宿命なのかもしれません。 しかし、選手の流出というのは、監督が主原因というより、クラブとしての方針や財政状況に因るところが大きいんじゃないでしょうか?勿論ゴトビ起用法に不満を持った故の移籍もありましたが。 でもこれとて、クラブがゴトビという外国人を指揮官として招聘した理由の一つじゃないのでしょうか?日本人指揮官では過去の実績やらネームバリューが邪魔してドライに変革できない、そんな思いを感じ取っているのはこれまた僕だけでしょうか? 次に大きな要因は、3年連続赤字でリーグ追放という「クラブライセンス」の問題。こればっかりは義理人情で通用しない単純に算数の世界です。赤字にはできないから自ずとギャンブル的な選手確保はできなくなりました。その中でマリノスの行方は注目されます。まあ最終的には「親会社」である日産が何とかしましょうということで一件落着することは間違いありませんが、とにかく存続のためには赤字は許されず、健全経営のためにどうしても内向きな運営になってしまうのは致し方ないこと。 そしてもう一つはクラブの選手管理失敗に起因するゴタゴタ。2010年の主力大量流失はサポとして忘れることができません。ゴトビには何の責任も無いところで、クラブはそれまで積み上げてきたあらゆるものをご破算にしてしまいました。 その後に乗り込んできたゴトビはある意味で哀れな存在でもあったと僕には見えます。そんな中で一年目からやり繰り上手だったと評価もしたい。 経営手腕の未熟に因り主力は抜けた、クラブライセンスの関係で経費を抑えるため若手中心で結果と育成を同時に進めたい。そんな思惑の中でゴトビはもがいていたし、後半ももがき続けると思います。 でも僕個人としては「毒を食らわば皿までも」の思いで、今シーズンのラスまで見届けるつもりです。 きっとゴトビは今シーズンをもって退任となるでしょう。でも指揮官である以上、応援したいと思います。まあサポとしては応援する以外に手は無い事も事実です。 ◆追伸 大分サポにも言いたい。田坂更迭の声もあるが、昨シーズン更迭せずに今シーズンを迎えた時点で、クラブは何があっても更迭しないと腹を括ったんだ。だからここは最後まで見届けよう! 大分トリニータというクラブを蔑む気持ちはさらさら無い。むしろ下位のカテゴリーを6位だったクラブが昇格したことに対して賞賛したい。 ならば今シーズンは謝金問題を回避した事へのご褒美だと思って楽しんで欲しい。現在の成績では、残留は極めて困難な状況だけれど、この経験は大分の次代を背負うメンバーには貴重な経験として残るはず。昨年の昇格についての喜びと、今シーズンの屈辱は絶対に選手たちの胸に残るはず。この屈辱があればこそ、次のステップへの必須科目となると信じたい。 |