>ネパールの現状を見ると、これはおそらく日本が近い将来突入しうる一つの未来なのかもしれません。超大国の狭間でそのどちらの国から攻められるわけでもなく内部から自滅し収拾不可能な混乱へと堕ちていく姿です。
自然国家は母語を同じくする人たちの国である。自然発生的で、通常王がいて国を統治する。 人工国家は、建国の精神を同じくする人たちの国である。哲学的である。指導者が人々を未来社会へと導く共和国である。 我が国は、自然国家であり、民族国家である。民族国家の日本が、異民族を移民として受け入れるとどうなるか。民族の特性が守れないとして、異民族を排斥することになる。住民を民族色一色に染め上げたいと願う自然派と、住民の間に個人固有の権利を根付かせたいと願う人工派の相克が起こる。この軋轢が抜き差しならぬ国内問題となる。無哲学・能天気の国民からは、個々の民族に固有な特性を守るというグローバルな、ユニバーサルな考えは出てこない。だから、建国の精神は樹立できない。 ‘建国記念の日’ だけを祝うのでは不十分。我々は、頭をもっと鍛えよう。
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