2022年10月28日(金) 

 

>東洋経済オンライン   >世襲は「人材の壮大な無駄遣い」である経済的理由 良い悪いの感情論を超え、日本経済にマイナス   > 日沖 健 2022/10/27 09:00  

(略)   

>10月4日、岸田文雄首相は公設秘書で長男の翔太郎氏を首相秘書官に起用しました。   

>その4日後、麻生太郎副総理が1978年に務めた日本青年会議所の会頭のポストに、麻生副総理の長男の将豊氏が就任することが決まりました。   

>これを受けてSNSでは、「政治が家業となって世襲が当たり前って、ちょっとおかしくない?」「世襲が蔓延る日本にはまったく希望が持てない」といった疑問・批判がわき起こっています。   

>ただ、日本には367万社の企業があり(2021年6月時点)、その多くが同族経営で、当たり前のように世襲が行われています。   

>世襲は、政治の世界にもビジネスの世界にも共通する日本社会の特徴といえます。   

 

そうですね。世襲はわが国・序列社会の仕来りですね。  

 

>近年、経営学の世界では、同族経営のメリットを前向きに評価する研究が増えています。   

>政府も、経営者の高齢化を踏まえて、事業承継補助金などで中小企業の世襲を強力に支援しています。   

>政府や経営学者は、同族経営・世襲を「良い」ことと考えています。   

 

そうですね。’良い子の三世’ ですね。      

 

>同族経営・世襲は「良い」ことでしょうか、「悪い」ことでしょうか。   

>今回は、ビジネスにおける同族経営・世襲の良し悪しについて考えてみましょう。   

>世襲の良し悪しは判断が難しい   

>同族企業で働く社員は、同族経営のことをどう捉えているのでしょうか。   

>今回、同族企業で働く非同族の幹部社員22名にアンケートとヒアリングで調査しました。   

>最初にずばり「同族経営・世襲は良いことですか、悪いことですか」と聞きました。   

>結果は、以下の通り賛否が分かれました。   

>「良い」:7名   

>「悪い」:6名   

>「どちらでもない」:9名   

>アンケートでは「できるだけ良い・悪いを判断してください」とお願いしましたが、それでも「どちらでもない」が最多でした。   

>「どちらでもない」理由として、次のようなコメントがありました。   

>「同族企業で親子3代の社長の下で42年間働いてきました。   

>私にとって企業と言えば同族企業です。   

>上場企業の仕入先やメインバンクを見て色々と感じることはありますが、それと比較して自社が良いとか悪いとか、考えたことがありません」(サービス)   

>「わが社は、創業者の理念を大切にして堅実経営を続け、発展してきました。   

>ただ、近年、マーケットの変化についていけない場面が多く、堅実経営の限界が顕著になっています。   

>良い面と悪い面が交錯し、どちらとも判断できません」(小売り)    

>では、「良い」「悪い」と回答した幹部社員は、どういうメリット・デメリットを認識しているのでしょうか。   

>最大のメリットはぶれない経営   

>まず、メリットから。   

>「良い」と回答した7人全員が、同族企業は「ぶれない経営」をしていると強調していました。   

>「ぶれない経営」をしている背景として、確固たる経営理念と所有構造があるようです。   

>「創業者が亡くなってもう20年以上経つのですが、創業者が唱えた『チャレンジ精神』『世のため人のために働け』という理念は、いまでも従業員にしっかり根付いています。   

>わが社が取引先から一目置かれているのは、創業者の理念を大切にして、ぶれない経営をしているからだと考えます」(エネルギー)   

>「わが社の株式はすべて同族が保有し、借入金もなく、経営基盤が安定しています。   

>そのため、経営者が目先の環境変化に一喜一憂せず、金融機関の意向を気にする必要もなく、長期的な視点で事業を展開しています」(部品)   

>また、同族企業の経営者は、経営に臨む姿勢や意欲が、サラリーマン社長よりも優れているという指摘がありました。   

>「私が以前働いていた証券会社では、業績が悪くなると幹部社員が我先と逃げ出しました。   

>今の会社では、経営者が陣頭指揮して難局に立ち向かいます。   

>資金繰りが厳しいとき、私財を提供したこともあるそうです。   

>やはり、自分の会社ということで、サラリーマン社長とは、会社に賭ける意気込みや責任感が段違いです」(サービス)   

>経営者に関して、一つ興味深い指摘がありました。   

>関西の機械メーカーN社の工場長Kさんは、「世襲だからこそ優秀な経営者を起用できる」と主張します。   

>「2年前、前社長の長男が社長に就任しました。   

>新社長は京都大学出身で、卒業後は大手メーカーに勤務し、開発部門のエースだったそうです。   

>そういう超逸材が従業員数百名のわが社に来てくれるのは、世襲であればこそでしょう。   

>われわれ従業員は『これでわが社も安泰』と胸をなでおろしています」   

>公私混同と情実人事が横行   

>一方、同族経営のデメリット。   

>同族経営を「悪い」と回答した6人のうち5人が、無能な経営者の問題、とくに経営者の「公私混同」を厳しく糾弾していました。   

>「うちの社長は、会社の資産も資金も従業員も、すべて自分のものだと思い込んでいます。   

>家族旅行の費用を会社から出させたり、自宅の用事に休日でも従業員を駆り出したり。   

>私のような年配者は『そんなもんでしょ』という感じですが、若手は愛想を尽かしています」(食品)   

>「わが社の新社長は、まったく無能で、経験も浅く、まともな経営判断ができません。   

>創業家の維持と自分の収入確保が経営の目的になっていて、従業員の幸福やお客様の満足なんて眼中にありません。   

>どこかの国の指導者と同じです」(運輸)   

>こうした経営者の無能さと関連して「情実人事」が起こりやすいのも、同族経営の大きな問題点のようです。   

>「うちの社長は、自分の好き嫌いを優先し、情実人事を繰り返しています。   

>同族関係者が早く昇格するのは我慢できますが、無能なイエスマンで自分の周りを固めているのは、大問題です。   

>同族企業では社長の力が強すぎて、悪いことが正されず、ずっと悪いままです」(建設)   

>また、「やはり同族経営だと資金調達力やリスク耐久力がなく、思い切った投資ができません。   

>従来の事業を守り続ける発展性のない経営で、社内では閉塞感が充満しています」(サービス)という指摘もありました。   

>以上をまとめると、「同族経営・世襲には良い点も悪い点もある」「メリットを生かし、デメリットを抑えよう」という結論になります。

 

そうですね。社長個人の個性に依りますね。わが国を個性を重視する社会に変える必要がありますね。      

 

>しかし、私はこの当たり障りない結論に同意できません。   

>なぜなら、同族経営・世襲は、確実に「悪い」ことだからです。   

>同族経営・世襲とは、創業家出身者が能力に関係なく経営者という職務に就くということです。   

 

そうですね。日本人には個人主義が理解できていない。だから、個人の個性に着眼した判断がともすれば忘れがちになっている。       

 

>先述のN社の新社長のような逸材にとって中小企業経営者という職務は難易度が低いですし、無能な後継者にとっては難易度が高過ぎます。   

>同族経営・世襲では、経営者の能力と職務の難易度がマッチしないケースが頻発します。   

>理想は、N社の新社長は大手企業で得意な開発の仕事を続け、無能な後継者は相応の地位にとどまり、相応の能力を持つ他の誰かが後継者になることでしょう。   

>これが、最適な人的資源の配分、経済学でいうパレート最適です。   

>現在、数百万人の中小企業経営者が自分の能力にマッチしない経営者という仕事をしている可能性があります。   

>そのあおりを受けて、数百万人の従業員が自分の能力よりも低い仕事をしているともいえます。   

>これは、国家レベルでは、壮大な人材の無駄使いです。   

>政府はいま、少子化による労働力不足を受けて、転職を容易にして人的資源を最適配分するよう改革を急いでいます。   

>その一方で、事業承継支援で人材の無駄遣いを促しているのは、矛盾した政策と言わざるを得ません。   

>政治家・経営学者は世襲を「良い」こと、国民は「悪い」ことと考えています。   

>どちらが正しいのでしょうか。   

 

皇族・芸能人・政治家など人気に関係ある地位を得ている人は堂々と世襲に頼っていますね。これはわが国の伝統と文化に深く関係しているのでしょうね。    

 

>「良い点も悪い点もある」でお茶を濁すのではなく、しっかり議論を深めたいものです。   

 

そうですね。我が国の雇用形態をメンバーシップ型雇用からジョブ型雇用に切り替えれば無駄は大幅に減少するでしょうね。我々にはあっけらかんとした世界の中でドライに割り切る習慣が必要です。     

世襲制度は我が国の労働者が義理を果たす励みを楽しみにしている事に深く関係がありますね。義理とは、個人的な序列関係から生じる義務の事ですね。日本人は自己の属する序列に強い帰属意識を持っている。             

日本語には階称 (言葉遣い: hierarchy) というものがある。だから日本語を発想する場合には、‘上と見るか・下と見るか’ の世俗的な判断が欠かせない。上下判断 (序列判断) には、通常、勝負の成績が用いられる。近年では偏差値なども都合の良い資料として利用されている。だから難関出身者たちが社会で幅を利かせている。わが国が学歴社会であるというのも、実は序列社会の言い換えに過ぎない。だから、わが国の学歴社会は学問の発展には何ら貢献していないことを知っている必要がある。      

 

日本人の礼儀作法も、序列作法に基づいている。だから、序列社会の外に出たら序列なきところに礼儀なしになる。礼儀正しい日本人になる為には、世俗的な序列順位を心得ている必要がある。'人を見損なってはいけない' という想いが強迫観念の域に達していて、人々は堅ぐるしい日常生活を送っている。こうした観念は天皇制・家元制度・やくざの一家の構造にまでつながっている。

 

日本人は序列の存在を知れば、それが一も二も無く貴いものであると信ずる共通の序列メンタリティを有している。その程度は序列信仰の域に達している。日本人の尊敬は、序列社会の序列順位の単なる表現に過ぎないため、個人的精神的には意味がない。下々の衆は上々の衆の祟り (仕返し) を恐れて神妙にしている。上々が無哲学・能天気である事については、下々にとって何ら気になることではない。だから、日本人の尊敬には浅薄さが付きまとう。   

 

日本人の政治家にも、政治哲学がない人が多い。だから、我々の未来社会の有様を相手に言って聞かせる術がない。それは非現実 (考え) の内容を盛り込むための構文が日本語に存在しないからである。序列人間は人間の序列を作っていて、上位の者 (先輩) と下位の者 (後輩) の間に自分を差し挟むことにより自分たちの存在を確認し合っている。だから、自己の所属する序列に並々ならぬ帰属意識を持っていて義理 (序列関係から生じる義務) を果たすことに懸命になる。そして、この種の仕事にやりがいを感じている。無哲学と序列メンタリティの相乗作用により派閥政治は無くならない。周囲の序列仲間が自分たちの序列に対する貢献度を評価する。これにより自己の順位は上昇する可能性がある。それが日本人の人生における楽しみである。だが正一位の獲得は難しい。    

 

 

 

.

 

 

 

 

 

 


閲覧数121 カテゴリアルバム コメント0 投稿日時2022/10/28 00:30
公開範囲外部公開
コメント(0)
  • 次項有コメントを送信
    閉じる
    名前 E-Mail
    URL:
■プロフィール
シンちゃんさん
[一言]
明るい未来社会を築こう
■RSSフィード
RSS 1.0 RSS 2.0 Atom 1.0
■このアルバムのURL
https://e-jan.kakegawa-net.jp/blog/blog.php?key=853761