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2014年04月27日(日) 
  レントゲンだってやっぱりね、
  あれ、ニッコリ笑って写した方がいいと思うの。
  だって明るく撮れるもの、そのほうが。
               第32作『男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎』から
 「男はつらいよ」には、しばしば写真にまつわる笑いがあります。これは第32作『口笛を吹く寅次郎』で、博の父の菩提寺である岡山県備中高梁市の蓮台寺の庫裏で、和尚(松村達雄)と、その娘・石橋朋子(竹下景子)に寅さんが話した「レントゲン」をめぐる笑い話です。健康診断を受けた寅さん、医者が笑っている理由がわからず、お医者さんに聞いたら「君、レントゲンを撮る時は、笑う必要ない」。
 大笑いする和尚と朋子。そこで寅さんは、12年前、この地であった出来事を話します。第8作『寅次郎恋歌』で、博の母の葬式の際に墓所で親族一同の写真を撮ることになり、カメラを構えた寅さんが「ハイ、笑って」。これはまずいと寅さんは続けて「ハイ、泣いて」と言って、ひんしゅくを買ってしまいました。
 かつて、日本人にとって、写真を撮ることは、特別なことでした。小津安二郎監督の名作『麦秋』(1951年)では、原節子さんふんする長女が秋田に嫁ぎ、両親は奈良に隠居し、鎌倉の長男一家だけの核家族になります。大家族が別れていく前に、写真屋さんが家に来て、記念写真を撮ります。
 今のように、デジカメや携帯で気楽に写真を撮ることができなかった時代。みんなが、少し気取ってカメラの前に立ちました。第9作『柴又慕情』では、福井県を走る京福電鉄永平寺線京善駅前の茶店で、寅さんと出会った歌子(吉永小百合)たちOL三人組が、「記念に写真を一枚」と寅さんに頼みます。いざ撮影という時に寅さんは「バター」とニッコリ。これは第1作で御前様が記念写真のときに「チーズ」と間違えた傑作ギャグのリフレインでした。
 第1作といえば、20年ぶりに柴又に帰ってきた寅さんと感動の再会をしたさくら。二階の部屋には、幼い頃に撮った家族写真がありました。頑固だった父、優しかった母、亡くなった秀才の兄、あどけないさくら、そして寅次郎少年のおどけた表情・・・・・・。
 さくらの肉親は寅さんだけになりましたが、この一枚の写真が「家族の記憶」を、ぼくらに想像させてくれるのです。
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 誤字脱字写し間違いあります。

閲覧数785 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2014/04/27 11:59
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