>漢字から広がる世界 >石井式の漢字教育と比較してみると、従来のひらがなから教えていく方法がいかに非合理的か、よく見えてくる。たとえば、「しょうがっこう」などという表記は世の中に存在しない。校門には「○○小学校」などと漢字で書かれているのである。「小学校」という漢字熟語をそのまま覚えてしまえば、近くの「中学校」の側を通っても、おなじ「学校」の仲間であることがすぐに分かる。「小」と「中」の区別が分かれば、自分たちよりやや大きいお兄さん、お姉さんたちが行く学校だな、と分かる。
そういうことになりますね。
>こうして子どもは、漢字をたくさん覚えることで、実際の社会の中で自分たちにも理解できる部分がどんどん広がっていくことを実感するだろう。石井氏の2歳の長男も、お父さんが読んでいる本の2つの文字だけでも自分が読みとれたのがとても嬉しかったはずだ。だから、僕も読めるよ、とお父さんに読んであげたのである。
>このように漢字を学ぶことで外の世界に関する知識と興味とが増していく。本を読んだり、辞書を引けるようになれば、その世界はさらに大きく広がっていく。幼児の時から漢字を学ぶことで、抽象化・概念化する能力、推理力、主体性、読書力が一気に伸びていく。幼児の知能指数が漢字学習で100から130にも伸びたというのも当然であろう。
知能指数と漢字学習の関係は、良く分かりませんね。
>漢字学習を通じて、多くの言葉を知り、自己表現がスムーズに出来るようになると、情緒が安定し、感性や情操も豊かに育っていく。石井式を取り入れた幼稚園では、「漢字教育を始めて一ヶ月くらいしたら、園児たちの噛みつき癖がなくなりました」という報告がしばしばもたらされるという。子供たちのうちに湧き上がった思いが表現できないと、フラストレーションが溜まって噛みつきという行為に出るが、それを言葉で表現できると、心が安定し、落ち着いてくるようだ。最近の「学級崩壊」、「切れやすさ」というのも、子どもの国語力が落ちて、自己表現ができなくなっている事が一因かもしれない。
スムーズな自己表現については、漢字学習との因果関係が私にはまだよくわかりませんね。 今週 (May 1/ May8, 2017) の週刊誌 ’TIME’ には、百人の最も影響力のある人々 (The 100 Most Influential People) の中に、日本人は、都知事の小池百合子氏一人しか選ばれていませんでしたからね。世界第三の経済大国の日本としては、十人程度の人物はいても良いのではないかと私は思っています。影響力にもいろいろありますからね。一概に良いこととは言えませんが。TIMEには、金正恩氏なども入っていましたからね。それにしても、自己表現が漢字学習により向上するようには考えられませんね。
(中略)
>漢字かな交じり文の効率性 >漢字が優れた表記法であることは、いろいろな科学的実験で検証されている。日本道路公団が、かつてどういう地名の標識を使ったら、ドライバーが早く正確に認識できるか、という実験を行った。「TOKYO」「とうきょう」「東京」の3種類の標識を作って、読み取るのにどれだけの時間がかかるかを測定したところ、「TOKYO」は1.5秒だったのに対し、「とうきょう」は約半分の0.7秒、そして「東京」はさらにその十分の一以下の0.06秒だった。 >考えてみれば当然だ。ローマ字やひらがなは表音文字である。読んだ文字を音に変換し、さらに音から意味に変換する作業を脳の中でしなければならない。それに対し漢字は表意文字でそれ自体で意味を持つから、変換作業が少ないのである。
そうですね。もっともな話です。
>日本人はこの優れた、しかしまったく言語系統の異なる漢字を導入して、さらにそこから、ひらがな、カタカナという表意文字を発明した。その結果、数千の表意文字と2種類の表音文字を使うという、世界でも最も複雑な表記システムを発明した。たとえば、以下の3つの文章を比べてみよう。 >朝聞道夕死可矣/あしたにみちをきかばゆうべにしすともかなり/朝に道を聞かば夕に死すとも可なり >漢字だけ、あるいは、ひらがなだけでは、いかにも平板で読みにくいが、漢字かな交じり文では名詞や動詞など重要な部分が漢字でくっきりと浮かび上がるので、文章の骨格が一目で分かる。漢字かな交じり文は書くのは大変だが、読むにはまことに効率的なシステムである。
同感です。しかし、それは日本語の場合でしょう。中国人には、そうはゆかない。中国人は、カナが大嫌いです。
>情報化時代になって、書く方の苦労は、かな漢字変換などの技術的発達により、急速に軽減されつつあるが、読む方の効率化はそれほど進まないし、また情報の洪水で読み手の負担はますます増大しつつある。読む方では最高の効率を持つ漢字かな交じり文は情報化時代に適した表記システムであると言える。
日本人だけの社会では、そうかもしれませんね。
>漢字教育で逞しい子どもを育てよう >英国ケンブリッジ大学のリチャードソン博士が中心となって、日米英仏独の5カ国の学者が協力して、一つの共通知能テストを作り上げた。そのテストで5カ国の子ども知能を測定したところ、日本以外の4カ国の子どもは平均知能指数が100だったのに、日本の子どもは111だった。知能指数で11も差が出るのは大変なことだというので、イギリスの科学専門誌「ネイチャー」に発表された。
知能指数は何の役に立つのですかね。
>博士らがどうして日本の子どもは知能がずば抜けて高いのか、と考えた所、この5カ国のうち、日本だけが使っている漢字に行き着いたのである。この仮説は、石井式で知能指数が130にも伸びる、という結果と符合している。
知能指数の高さが、我々の生活にどのような形で結びついているのでしょうかね。漢文を使う中国人をテストしたらどうなるのでしょうかね。
>戦後、占領軍の圧力や盲目的な欧米崇拝から漢字をやめてカタナカ書きやローマ字書きにしよう、あるいはせめて漢字の数を減らそうという「国語改革」が唱えられ、一部推進された。こうした科学的根拠のない「迷信」は事実に基づいた石井式漢字学習によって一掃されつつある。
言語は本来、聞くものしゃべるものでしょう。音読に都合の良い言語は、言葉の学習に適しています。 日本人の漢字では正しく読めませんね。ですから、役所においても、常に振り仮名表記が義務付けられています。 漢字は漢人 (中国人) のために造られた文字です。中国人以外の人の考えを表現していません。ですから、横文字文化の吸収に伴ってカタカナ書きの日本語が増えています。 漢字は、原則として一字一音です。日本に来た中国人の留学生が一つの漢字に対して日本の読み方が多数あるのを見てびっくりしています。
非漢字圏の人たちも、我が国に研修に来ています。言葉が覚えられなくては研修の能率は上がりません。日本語の漢字かな表記をローマ字表記に切り替えれば、この障害はたちどころに解消します。相手との話し合いが大切です。自分たちだけの処世術は適当ではありませんね。 民主主義の時代には、自由な話し合いが必要です。相手が、言語習得もままならぬ状態に置かれていては、協力して未来社会を建設することも不確かなものになります。 日本語は、特に貴重な言語のように見受けられます。日本語思考によれば、細工物の仕上がりが向上します。技術立国は経済大国になる道筋を開きます。この道は、各国民とも望むところです。ですから、日本語の世界への普及は必要であると考えられます。この特性は、英語では代えられません。 英語による思考をすると、人々から尊敬されます。だから、英語圏からは最も影響力を持つ人たちが多く現れます。日本人も、英語を習得すれば、実学 (技術) と哲学を合わせ持つさらに優秀な鬼に金棒の民になる事でしょう。
>国語力こそ子どもの心を大きく伸ばす基盤である。国語力の土壌の上に、思考力、表現力、知的興味、主体性などが花開いていく。そして国語を急速に習得する幼児期に、たくさんの漢字を覚えることで、子どもの国語力は豊かに造成されるのである。 石井式漢字学習によって、全国津々浦々の子供たちが楽しく漢字を学びつつ、明日を担う日本人としての逞しい知力と精神を育んでいくことを期待したい。
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