



>FNNプライムオンライン >【全文】「ハマス指導者を抹殺しなければ」「中国はロシアを従属国に」ヒラリー・クリントン元国務長官インタビュー > FNNプライムオンラインによるストーリー >・2日
>ヒラリー・クリントン米元国務長官は22日までに、東京都内でフジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」の単独インタビューに応じた。
(略)
>クリントン氏は高松宮殿下記念世界文化賞の国際顧問として来日した。
>以下、インタビューの全文を掲載する。
>松山俊行キャスター(以下松山キャスター):お越しいただきありがとうございます。
>お越しいただけて非常に光栄です。
>素晴らしい機会を得られたことに感謝します。
>ヒラリー・クリントン元国務長官:ありがとうございます。
(略)
>イスラエル・ガザ地区について
>松山キャスター:イスラエルで起きた恐ろしいテロ攻撃に言及されましたが、イスラエルとガザ地区の状況は日に日に深刻になっています。
>そして今、イスラエル軍が地上作戦を開始しようとしていると言われています。
>バイデン大統領はその地域を訪問しようとしています。
>イスラエルとハマスの緊張を和らげるために、アメリカが果たすべき役割をどのようにお考えですか?
>ヒラリー・クリントン元国務長官:イスラエルとハマスの間の緊張を和らげることができるかどうかはわかりません。
>ハマス はイスラエル国内で野蛮な攻撃を行ったテロ組織で、国家ではありません。
>彼らは100人以上を誘拐してガザに連れ去り、人質に取りました。
>ハマスとの和解の余地はないと思います。
>ガザの人々、パレスチナの人々、そしてイスラエルの人々の平和を実現するためには、ハマスの指導者を追い詰めて、抹殺しなければならないと思います。
>アメリカは長い間、中東の紛争の平和的解決のために努力してきました。
>私の夫は、もう少しで二国家解決へ向けた合意を取り付ける寸前でしたが、結局、パレスチナ側がノーと言ったのです。
>2000年当時、イスラエル政府は非常に広範で寛大な提案をしました。
>イスラエルが計画しているハマスに対する非常に強力な措置によって、この最新の危機が解決されれば、ハマスのメンバーではない、暴力的ではない、残りのすべてのパレスチナ人は、将来、より良い生活を与えてくれる指導者を得ることができると思います。
ハマスがいなくなればもう殺し合いは無くなるのでしょうかね。それとも次の新たな殺し合いが始まるのでしょうか。
(略)
>中国について
>松山キャスター:プーチン大統領は、今、一帯一路フォーラムで中国の習近平国家主席と会うために北京を訪れています。
>プーチン氏が国外に出るのは非常に珍しいことですが、中国とロシアが最近ますます接近している状況をどのように見ていますか?
>ヒラリー・クリントン元国務長官:私には、ロシアがますます中国に依存しているように見えます。
>ロシアは資金援助や武器供与などの習近平国家主席の支援が必要だから中国に近づいているのです。
>さまざまな理由から、これは彼らにとって非常に難しい関係だと思います。
>制裁で経済が制限され、軍事的にも成功していないため、ロシアはますます依存し、イランや中国に支援を求めています。
>そして、ロシアは〈イランや中国からの〉支援を受けていると思います。
>しかし、中国は多くの見返りを求めることでしょう。
>中国はロシアを従属国にしようとしているのです。
>ロシアの長期的な計画は、中国に依存することではないと思います。
>しかし、ロシア軍の失敗が、習近平国家主席の攻撃の計画、特に台湾に関する計画を減速させた可能性があると思います。
>松山キャスター:台湾との関係に触れられましたが、台湾海峡の危機は、この地域では非常に深刻な懸念となっています。
>台湾海峡の危機は、どの程度差し迫った問題だとお考えですか?
>国防総省の高官の中には、2、3年以内に起きるだろうと言った人もいます。
>あなたも同じような感触をお持ちですか?
>ヒラリー・クリントン元国務長官:私が知っているのは、習近平国家主席が何を言ったかということだけです。
>彼は台湾を中国に再統一するといっています。
(略)
>我々は競争があってもいいと思っています。
>ビジネスなどをめぐる競争があるのは健全なことです。
>それは悪いことではありません。
>しかし、我々は、習近平国家主席が中国をアジアの紛争へと導くことは防ぎたい。
>なぜなら、プーチン大統領や習近平国家主席のように、指導者が終身トップの地位にとどまることに決めると、非常に野心的になります。
「中国には地球の人口の約6分の1の人が住むが、実際は秦朝時代から中国はずっと『1人』しかいない、驚くべき専制国家。高速で物を運べる機械のようなものだが、逆に言えばとても危険な機械だ」 艾未未
>プーチン大統領の場合、その野望はウクライナだけにとどまりません。
>中国の場合は、台湾だけにとどまりません。
>中国の場合、彼らはひとつの地域を支配したいという圧倒的な欲望を持つようになるのです。
中国は中原 (ちゅうげん) に鹿を逐 (お) う伝統的な覇者の国である。だから、覇者の物語 '三国志' は、中国人の愛読書となっている。覇者は周辺諸国に覇権を打ち立てようとして傍若無人のふるまいをし、多大な迷惑をかけている。これは皇帝の時代も国家主席の時代も漢民族のメンタリティが同じであるから変わらない。漢民族は、自分たちの考えを示すために漢字を作った。しかし、彼らは外国人の考えを示すための漢字は作らなかった。だから、外国人に対して自己の内容を発信はできるが、外国人からの内容を受信することは難しい。独断専行に陥りやすい。印欧語族のインド哲学を経文 (漢文) に表すことが至難の業であることがわかる。経文など漢文の書物をいくら読んでも外国人の考えは出てこない。だから、中華思想を堅持し自己中心的にならざるを得ない。周辺諸国を中国化することに専心してやまない。中国人が外国人の影響を受けて発想の転換 (paradigm shift) をすることは期待薄である。
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中華 (ちゅうか) [外国との交渉が少なかった時代に] 自国を、世界の中心にある、一番優れた国とみなしたこと。[狭義では、漢民族のそれを指し、またその呼称としても用いられる] 東夷 (とうい) [東方の野蛮人の意] 昔、中国から見た東方諸国の称。[広義では朝鮮・沖縄を含み、狭義では日本を指した] 南蛮 (なんばん) [南方の野蛮人の意] 昔、中国で、インドシナなど南海地方の諸民族の称。 西戎 (せいじゅう) [西方の野蛮人の意] 昔、中国で、チベット族やトルコ族など西方の異民族の称。北狄 (ほくてき) [北方の野蛮人の意] 昔、中国で、匈奴 (きょうど)・韃靼 (だったん) などの遊牧民族の称。
>日本、アメリカ、韓国、オーストラリアなどが協力して、習近平国家主席にアジア地域は団結しているという明確なメッセージを送るのは非常に重要なことです。
>松山キャスター:あなたがおっしゃったように、アジア諸国は中国の脅威に対抗するために新たな枠組みを作ろうとしています。
>例えば、先日キャンプ・デービッドで行われた日米韓3か国会談では、現状変更となる、中国のいかなる一方的な行為にも反対することで合意しました。
>また、毎年、合同軍事演習を行うことも合意しました。
>では、この日米韓の枠組みがもたらすこの効果をどのようにお考えですか?
>ヒラリー・クリントン元国務長官:とても重要なことだと思います。
>日本も韓国もアメリカの同盟国です。
>我々は両国との関係を重視しています。
>そして、我々が今、この三国間関係にあるという事実が、この絆をより強固なものにしています。
>このおかげで合同で計画することができ、防衛を考える際にも、中国の企みを考える際にも、日本と韓国のニーズの違いを理解することができるのです。
>日韓両国が、中国を抑止し、中国からの脅威に対処するために協力することを決めたのは、実に賢明で、戦略的な決断だったと思います。
>そしてそれは、この地域における中国に対するわれわれの立場を強化するものだと思います。
(略)
>松山キャスター:では、中国経済と欧米諸国のデカップリングについてお聞きします。
>日本は今、半導体製造装置などハイテク製品の中国への輸出を制限しています。
>これはアメリカ政府の要請によるものです。
>日本、オランダ、アメリカは足並みをそろえています。
>このようなデカップリング政策は成果をあげていると思いますか?
>ヒラリー・クリントン元国務長官:まだわかりません。
>対応はまだ始まったばかりですから。
>なぜアメリカが先端技術の中国への輸出を制限しようとしているのかは理解できます。
>中国は多くの技術を取り入れ、それを使って自国民をコントロールする監視国家を作り上げました。
>それによって、思想や言論の自由が制限され、中国政府に対する正当な質問をすることもできないのだと思います。
>中国は、テクノロジーを利用して自国民を抑圧したり、軍備を増強したり、日本やアメリカ、そして世界の他の国々に脅威を与えたりする可能性がありますので、中国への高度先進技術の輸出を制限したり、阻止したりするのは理にかなったことだと思います。
>しかし、ほかの多くの貿易製品が、なぜデカップリングの対象となるのかはわかりません。
>中国は経済が停滞しているので、経済活動が必要です。
>若者の失業率も高いです。
>我々は中国との貿易を望んでいますが、我々を脅かさないような貿易が望ましい。
>彼らは、我々が売ったものを我々に対抗する形で使いますから。
>だから、今、ハイテク製品の輸出を制限するのは正しい考えだと思います。
(略)



