先週、日本能率協会とJR東日本の取材を受けました。 「SNSを活用した観光」において、掛川の地域SNS「e-じゃん掛川」が先進的事例として注目されており、ぜひヒアリングしたいというのが主な主旨でした。 様々なことを質問され、こちらもいろいろお話しましたが、彼らが一番注目していたのは「市民目線」で作成した「まち本!」でした。 着地型観光が注目されている今、外部の人間が現地の様子を知るすべは、市の観光課や観光協会に問い合わせるのが主だった手段で、でもそれでは他社との差別化ができず、ツアーを組む会社としては、市民目線(地元民)の生の声が反映された地元のガイドブックのようなものがあったら、と考えていたというのです。 まさしく、「まち本!」の主旨そのものです。 ※「まち本!」は市民目線で作った掛川を楽しむガイドブックです。 問い合わせをすると、どこの市町でも観光施設を単品で提示してくれるけれど、それでは位置関係や時間配分がわからないのが実情で、本当はどう巡ったら楽しいのか、どんなタイムスケジュールが可能なのか、そのめぐり方を提案してほしいということも言っていました。一度目は提案されためぐり方をして、気に入ったら二度目は自分でコースを考える、一度行けばだいたいの位置関係が実感できるから、と。 ベストな形はたぶん、市民情報の集まる「e-じゃん掛川」のような場があって、さらにそうした情報を「まち本!」のような形にまとめあげる場があって、それを市や観光協会が新たな地域資源・観光資源として活用したり、外に向けて発信する、という流れだと思います。 観光協会の作る冊子に載っている素材は、毎年あまり変わりません。でも本当は、もっともっと地域には素晴らしいものがあるはずで、その埋もれた資源は、実は市民が日々の生活の中でたくさん見つけているのです。それは「e-じゃん掛川」への書き込みを見ればわかります。そうしたバラバラに提示された情報から必要な情報を見つけ出し、編集して、新しい地域の財産として表舞台に出していく「市民と行政をつなぐ場」があれば、いいのにと思うのです。 それは、日本能率協会の方もJR東日本の方も言っていたことでした。そして、全国いろいろまわっているけれど、一番近いのは「掛川」だろうとも。 いつの日か、「市民と行政をつなぐ市民メディア」ができたら素晴らしいなと思います。 |