>現代人の思考力をドン底にまで劣化させた明治以降の学校教育=「教える教育」の罪は図り知れません。
日本人には現実の世界しかないから、現実肯定主義にならざるを得ない。これは、子どものようなものである。 英米人には非現実の世界がある。だから、話の内容が哲学的になり高尚になる。 過去の世界は過去時制の文章内容で表現される。現在・未来についても、それぞれの時制の文章内容のみで表現できる。これを時制の一致 (the sequence of tenses) という。これは英文法である。すると、非現実の三世界を考えることができるようになる。
現実の内容は正解と誤り二種類に分類される。日本人は、今なお ‘嘘・本当’ の世界に住んでいる。 非現実の内容になると、矛盾のない文章は全て正しい考えとなるから、嘘・本当のテストは成立しない。 英米の高等教育は、哲学博士 (Doctor of Philosophy: Ph. D.) の育成を目指している。
>しかし、今、教育の在り方を問い直す「教育革命」があちらこちらで湧き起こっています。
使用言語により、学問の成否が決まることを知らなくてはならない。 だから、高等教育には留学が効果的である。
東南アジアでは自国で教科書もできない。だから、彼らは、学問をするには英語の教科書を使わなければならないという説明を聞いたことがある。 母国語で完全に教育ができるのは、アジアでは日本だけだそうである。だから、英米への留学に人気がないのであろうか。 人口大国であるインドや中国の学生は、大挙してアメリカやイギリスの大学を目指す。 しかし、彼らの学問の成果は、母国には受け入れられないだろう。メンタリティの違いから、海外組は祖国で浮き上がって留学の成果を発揮することはできないであろう。だから、異文化による母国の社会改革は容易ではない。だが、学問に対する、無知と誤解だけは避けなくてはならない。
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