2023年10月19日(木) 

 

>現代ビジネス 【これでは中国歴代王朝の悪弊を踏襲、習近平政権で「宦官政治」が台頭 習近平の聖旨を下達する筆頭宦官は蔡奇】 石平によるストーリー・5時間   
>中国史上の異常な権力・政治の形態
>いわゆる「宦官政治」とは、中国史上に時々現れて跋扈する異常な権力構造と政治形態の一つである。
>歴代王朝の宮廷の中には皇帝に奉仕する宦官集団が存在するが、時にはその宦官集団のトップは皇帝の一番側近となって皇帝の意志を代弁し、皇帝権限の一部あるいは全部を代行する。
>これで宦官が絶大な権力を握り、朝廷を支配する。
>それはすなわち「宦官政治」である。
>「宦官政治」が成り立つのには、一番側近の宦官が常に皇帝の身辺に侍り、皇帝への情報伝達ルートを握り、皇帝の意思である「聖旨」の伝達と公布を独占するのは普通である。
>例えば秦王朝二代皇帝の胡亥を操った趙高や、明王朝の天啓帝を傀儡にした魏忠賢はこうした宦官政治の典型である。
>そして今、中国の「習近平王朝」において、習近平主席の一番側近として「筆頭宦官」のような立場で「宦官政治」を行おうとする人物がつい現れた。
>共産党政治局常務委員・党内序列5位の蔡奇である。
>蔡奇という人
>蔡奇は1955年12月生まれの68歳。
>習近平が福建でトップを務めた時代の「古株部下」である。
>2012年秋に習近平が共産党トップとなった後、蔡奇は北京に抜擢されてきて新設の中央国家安全委員会弁公室副主任に就任。
>2016年から2022年10月までは北京市トップを務め、習近平側近として首都の掌握に尽力した。
>2022年10月開催の党大会で、李克強ら共青団派幹部が最高指導部から一掃された後、政治局員・北京市党書記だった蔡奇は党内序列NO.5の政治局常務委員に抜擢されて党の最高指導部入りを果たして政権の中枢に座ることとなった。
>それと同時に蔡奇は党中央書記処の筆頭書記となり、党の事実上の幹事長役を務めることとなっている。
>しばらくして彼は中央弁公庁主任(日本で言えば習近平に仕える官房長官役)にも就任した。
>共産党政権の中では、中央書記処の筆頭書記が中央弁公庁主任を兼任するのは全く異例なこと、政治局常務委員が中央弁公庁主任を兼任するのはさらに異例なことでまさに前代未聞。
総書記の習近平にとって蔡奇はもはやいなくてはならない存在、習総書記の下では彼は事実上、習氏の一番側近として、人事など含めた党務を牛耳る立場となっている。
>慣例を破って事実上のNO.2に
>今年5月20日、習近平は第二十期中央国家安全委員会第一回会議を主宰したが、この会議で、蔡奇は国家安全委員会の副主席に就任していることが判明された。
>それまでの第十九期中央国家安全委員会には副主席ポストが二つあって、全人代委員長と国務院総理(首相)がそれぞれ副主席を務める慣例であったが、第二十期国家安全委員会には副主席ポストが一つ増設され、蔡奇は今までの慣例を破って3番目の副主席に収まった。
>全人代委員長と国務院総理は普段、国家安全委員会の仕事にタッチすることはあまりないから、今、習主席の下では、権限絶大の国家安全委員会の実際の運営を司るのは結局蔡奇である。
>これでは蔡奇は党務だけでなく、軍・公安にも手を伸ばすことができるから、まさに習近平政権の中の一番の「権臣」、政権の事実上のNO.2となっている。
>そして最近の蔡奇の動向と仕事ぶりを見ていると、「習近平皇帝」の一番側近である彼は、昔ながらの「宦官政治」を実際に行なっているのではないかと思われる。
>9月6〜8日、習近平が黒竜江省を視察、蔡奇は指導部メンバーの中ではただ一人、習氏の視察に随行した。
>9月9日、習近平は「東北地方振興座談会」を主宰した時、蔡奇はもう一人の習近平側近の丁薛祥と一緒に参加。
>9月20日、21日、習近平が浙江省を視察した時。
>蔡奇はまた、指導部メンバーの中で唯一、この視察に随行した。
>9月24日、習近平がアジア大会開幕式に出席した時も、蔡奇は丁薛祥と列席した。
>このようにして今では、習近平のいるところには必ず蔡奇がいて、習近平がいくところへは蔡奇は必ず随行する。
>習近平にとっての蔡奇の存在は、まさしく小昔の皇帝にとっての「筆頭宦官」そのものである。
>「聖旨」を伝える宦官そのもの
>最近の蔡奇はまた、習近平の名代として公の場に頻繁に出てくる。
>9月13日、14日、「全国党委員会と政府の秘書長会議」が北京で開かれて、蔡奇は唯一の政治局常務委員として出席したが、そこで彼は、習近平の「重要指示」を参加者全員に伝達した。
>10月7日、8日、「全国宣伝思想文化工作会議」が北京で開かれた。
>蔡奇はまた最高指導部の中で唯一会議に参加し演説を行った。
>その中では彼はまた、習近平の「重要指示」を伝達する大役を仰せつかった。
>ここで蔡奇の果たす役割は、皇帝の意思である「聖旨」を官僚たちに伝える昔の宦官のそれとは全く同じである。
>10月9日、中国工会(労働組合)全国代表大会は北京で開幕した時、その開幕式に習近平以下6名の政治局常務委員が出席したが、党中央を代表してスピーチしたのはやはり蔡奇である。
>「習近平皇帝」はその場にいても、その代弁者となるのは「宦官蔡奇」なのである。
>このようにして蔡奇は時には全国会議に最高指導者メンバーとして単独で出席し習近平の指示を伝達し、あたかも皇帝政治の中の筆頭宦官が「聖旨」を独占的に伝達するような立場となっている。
>時には習近平も自ら出席する会議では「党中央を代表して」講話を行い、「習近平皇帝」の代弁者・代行を務めるのである。
>それほどまでに突出した蔡奇の増長ぶりと権勢の大きさは史実上の「宦官政治」の台頭を意味している。
>このような傾向は今後ますます強まると、中国史上付き物の「宦官政治」の跋扈と、それによる政治の乱れと王朝崩壊の歴史が繰り返されるかもしれない。
>「習近平王朝」はどうやら、歴代王朝が崩壊する前の末期症状を呈し始めているのである。

そうですね。伝統は変えられませんね。    
「中国には地球の人口の約6分の1の人が住むが、実際は秦朝時代から中国はずっと『1人』しかいない、驚くべき専制国家。高速で物を運べる機械のようなものだが、逆に言えばとても危険な機械だ」 (艾未未)

 

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閲覧数68 カテゴリアルバム コメント0 投稿日時2023/10/19 17:00
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