2025年03月01日(土) 

 

>東洋経済オンライン   >ついにアメリカと欧州の「文化大戦争」が始まった ヴァンス副大統領演説の衝撃度は計り知れない   >かんべえ (吉崎達彦) の意見・  >5時間・  

>読者の皆様にお尋ねしたい。   

>このジョーク、わかります?    

>いや、笑えますか?   

>And trust me, I say this with all humor—if American democracy can survive 10 years of Greta Thunberg’s scolding, you guys can survive a few months of Elon Musk.    

>翻訳すると、こんな具合だ。   

>「くれぐれもこれはジョークとして申し上げるのだが、アメリカの民主主義はグレタ・トゥーンベリの説教に10年も耐えてきたのだから、欧州の皆さんもイーロン・マスクのもとで数カ月は生き残ることができるだろう」。   

>上記は2月14日、ミュンヘン安保会議の席上でアメリカのJ・D・ヴァンス副大統領が、欧州の首脳の前で放ったひとことである。   

>欧州の「無理筋アプローチ」を突くヴァンス副大統領   

>いや、筆者もかねてグレタ嬢の過激な発言には、「こらっ、大人をからかうんじゃない!」的な不快感を抱いていたことを白状しよう。   

>欧州の方々は、気候変動問題になるととかく教条的、高圧的、非妥協的、そして「上から目線」になる。   

>そして国際会議などの席上で、「石炭火力をただちに全廃せよ!」などとおっしゃるのだが、そんなの「石炭はあるけど電力がない」新興国が、言われたとおりにするはずがないじゃないですか。   

>気候変動対策が不要とは言わない。   

>だが、こんな息の長い問題に対しては、欧州勢が主張するような「直線的アプローチ」はうまくいかないものだ。   

>「迂回アプローチ」で、「3歩進んで2歩下がる」くらいでないと続かなくなってしまう。   

>グレタ嬢の叱責や環境活動家によるエコ・テロリズムは、地道な取り組みにはむしろマイナスになると思う。   

>現に今年2月は、「パリ協定」に基づく温暖化ガスの排出削減目標を国連に提出する期限なのだが、195カ国・地域のうち提出済みはわずかに16カ国だという。   

>何しろ世界最大の経済大国でCO2排出量第2位のアメリカが、パリ協定から再度の離脱を通告し、トランプさんは「ここ掘れワンワン」(Drill, Baby, Drill)と化石燃料の開発を急いでいる。   

>欧州も昨年の欧州議会選挙で右派が台頭し、環境規制の機運は大きくそがれている。   

>万事に義理堅いわが国も、この期限に合わせて「第7次エネルギー基本計画」を準備してきたはずなのに、ここへ来て「急ぐ必要はないよね?」と空気を読んでいるようだ。   

>  「文化戦争」>「大西洋同盟」に衝撃を受けた欧州首脳   

>とまあ、そこまでは同意するのだが、冒頭のヴァンス氏のジョーク、筆者は笑えない。   

>というか、グレタ嬢とイーロン・マスクはどう重なるんだろう?   

>ところが今のトランプ政権は、このジョークがバカ受けするような面々から成り立っているらしい。   

>彼らは「環境正義」を唱え、「DEI」を重視し、LGBTの権利を守ろうという「意識高い系」(Woke)な人たちが大嫌いである。   

>それだったらむしろ、自国の伝統的な価値観を守ろうとするロシアのほうに親近感がある。   

>おそらくウラジーミル・プーチン大統領も、環境正義やDEIやLGBTを忌み嫌う人であろう。   

>だからと言って、アメリカはもう欧州防衛なんてやらないよ、ウクライナを守るのならちゃんと見返り(地下資源)をもらわないと、などと言い出したらどうなるのか。   

>「自由と民主主義」という価値観を共有し、80年にわたって欧州の安全を守ってきてくれたアメリカが、突如として「お前たちなんか大嫌いだ!」と言い放ったのだから、欧州首脳の衝撃は深かった。   

>アメリカにとっては大西洋同盟の安全保障よりも、「文化戦争」のほうが重大なのだ、と言われたようなものだからだ。   

>このヴァンス演説をユーチューブで聞いてみると 、最初のうちは拍手で応じていた聴衆が、だんだん反応がまばらになっていき、最後のほうでは文字通り凍り付いてシーンと静まり返ってしまうのがわかって面白い。    

>ヴァンス氏は、「欧州が直面している脅威は、ロシアや中国など外部からではなく、内部からきているのではないか」と述べる。   

>すなわち言論の自由と民主主義が、欧州エリートたちによって弾圧されている。   

>欧州の文明は大量の移民を受け入れたことと、“Wokeなマインド”というウイルスによって危機に瀕していると。   

>アメリカの民主主義のほうがよっぽど危うい?   

>公平を期すために、ここはツッコミを入れておきたいところだ。   

>欧州の民主主義が危うい事例として、ヴァンス氏はルーマニアの大統領選挙が「ロシアの介入があった」という疑惑でやり直しになったことを挙げている。   

>そんなこと言ったらアナタ、2021年の「1月6日事件」で選挙結果を否定しようとしたトランプさんの企てはどうなるのよ。   

>今だってDOGE(政府効率化省)を率いるイーロン・マスクがやりたい放題で、法的な根拠が曖昧なままに連邦政府職員が解雇されていると聞く。   

>アメリカの民主主義の方がよっぽど危ういんじゃないのか。   

>トランプ政権が発足してからまだ40日程度。   

>この間、あまりにも多くのことが行われてきた。   

>矢継ぎ早に大統領令を乱発し、周囲を圧倒する手法を「フラッド・ザ・ゾーン(Flood the Zone)」と称する。   

>文字通り「洪水のように」新しい政策が飛び出すから、野党は反対が追い付かないし、メディアのチェック機能も働かない。   

>もちろん局地的な反撃は始まっている。   

>例えば合衆国憲法で認められている「出生地主義」を、いきなり大統領令でひっくり返すのはさすがに無理筋で、すでに裁判所の差し止め命令を受けている。   

>それでもこの件は最高裁まで行くだろうから、「反トランプ派」は勢力を割かれることになる。   

>その間に、トランプ政権は他の分野で前進できるという寸法だ。   

>かくして、毎日のようにトランプさんがトップニュースを飾り、何があったかを記憶するだけでもひと苦労である。   

>これらの中で、「歴史の年表に残るような事件」をひとつだけ挙げるとしたら、それは「2月14日、ヴァレンタインデーにおけるJDヴァンス演説」だったのではなかったかと筆者は考えている。   

>ヴァンス演説は「米欧関係の終わりの始まり」に?   

>ちょうど第1期トランプ政権において、マイク・ペンス副大統領が2018年10月に、ワシントンのハドソン研究所で行った「反中演説」という前例がある。   

>「アメリカの対中認識はここまで悪化しているのか!」と反響を呼び、「米中貿易戦争」を決定づけるものとなった。   

>今回のヴァンス演説も、「米欧関係の終わりの始まり」を告げる転機と後世で位置づけられるのではないだろうか。   

>しかも第1期政権におけるペンス氏は、「次期大統領」とはほとんど目されていなかった。   

>その点、第2期におけるヴァンス氏は、2028年にはわりと高い確率で「ポスト・トランプ」候補ということになるだろう。   

>そのヴァンス氏が、おそらくは自分自身で何度も手を入れた原稿を、欧州首脳たちの前でいつもの早口でまくしたてたのである。    

>ミュンヘンを訪れたヴァンス氏は、オラフ・シュルツ首相とは会うこともなく、野党であるAfD(ドイツのための選択肢)のアリス・ヴァイデル共同党首とは会談した。   

>さらに1月25日には、イーロン・マスク氏がAfDの選挙イベントにリモート出演して同党への支持を訴えている。   

>トランプ政権が、丸ごとドイツの右派勢力を応援している形である。   

>そして2月23日に行われたドイツ総選挙では、AfDが議席を倍増させて第2党に躍進した。   

>シュルツ氏が率いるSPDは第3政党に転落したが、これは第2次世界大戦以降では初めての屈辱である。   

>そして第1党には最大野党のCDU(キリスト教民主同盟)が返り咲き、フリードリッヒ・メルツ党首が次期政権を担うことになった。   

>しかるにAfDを政権に入れるわけにはいかず、連立交渉はSPDとの大連立がほぼ一択ということになる。   

>議席数は両党合わせて過半数をわずかに超える程度であり、政権運営には苦労しそうである。   

>さて、「アメリカに見放された欧州」にはどんな道が残されているのか。   

>英国のFinancial Times紙の外交コメンテーター、ギデオン・ラックマン氏は2月17日付のコラム、”Vance’s real warning to Europe”(ヴァンスの欧州への真の警告) の中で、「アメリカがもはや欧州にとって信頼できる同盟国と見なされないことは明らかである」と断じている。   

>いわく、アメリカの関与がなくなる「その日」に備えて、欧州は急いで準備をしなければならない。   

>その中には「自立した防衛産業」を育てることも含まれる。   

>また、「アメリカへの危険な依存領域を排除しなければならない」としているが、軍事衛星や諜報活動まで当てにできないとなったら、相当な難事業になることは想像にかたくない。   

>ちなみにFinancial Times紙は、その2日後に” How Europe can defend itself without US help”(欧州はアメリカの助け抜きにみずからを防衛できるか) という記事を掲載している。   

>これによると、欧州軍がアメリカ抜きに任務を遂行することはやはり難しい、のだそうだ。   

>「米と欧」が反目し合う時代が始まっている   

>記事はいろんなことを指摘しているが、とにかく欧州の軍隊は過去80年間、アメリカの支援に頼るように編成され、訓練されてきた。   

>全部を置き換えるには時間もお金もかかる。   

>しかもその間にトランプ大統領が、欧州に駐留する9万人のアメリカ軍を撤退させてしまうかもしれないのだ。   

>さらに悩ましいのは「核の傘」の問題である。   

>英仏は確かに核保有国ではあるが、そのほとんどは戦略核であり、戦場での使用を想定した戦術核を持っていない。   

>考えたくもないことだが、欧州がロシアとの限定核戦争に突入した場合はどうするのか。   

>「アメリカが来てくれない」のは、かくも大変なことなのである。   

>ということで、今の世界では信じられないような事態が進行中である。    

>われわれは今まで「欧米」とひとくくりにしていたけれども、「米と欧」が反目し合う時代が始まっている。   

>そんな中で、トランプ大統領がウクライナ戦争への調停工作に着手している。   

>日本では「トランプ関税」の話ばかりが飛び交っている。   

>所詮はお金で済むことで悩んでいるのだから、思えば贅沢な話かもしれない。   

 

そうですね。    

 

>いや、「明日はわが身」かもしれないのだけれども。   

 

アメリカは幸福な王子の国ではない。アメリカ人もそれ以外の国々の人人もこの事実を深く理解しなくてはならない。さもなければ国々の間に無意味の反目が起こる。      

 

(略)   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


閲覧数47 カテゴリアルバム コメント0 投稿日時2025/03/01 16:26
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