>現代ビジネス >日本人が知っておくべき「戦前の正体」…「神話」からみる戦前の「本当の姿」 >辻田 真佐憲 の意見 • 16 時間前 >「戦前」とは何だったのか。 >神武天皇、教育勅語、万世一系、八紘一宇……。 >右派も左派も誤解している「戦前日本」の本当の姿とは何なのか。 >本記事では、前編『日本人が知らない本当の「戦前」…右派も左派も誤解している「戦前日本」の本当の姿』に引き続き、近現代史研究者である辻田真佐憲氏が、戦前とは何だったのか、神話と国威発揚との関係を通じて、戦前の正体について解説する。 >※本記事は辻田真佐憲『「戦前」の正体 愛国と神話の日本近現代史』から抜粋・編集したものです。 >大日本帝国は神話国家 >戦前とはなんだったのか。 >『「戦前」の正体 愛国と神話の日本近現代史』は、神話と国威発揚との関係を通じて、戦前の正体に迫りたいと考えている。 >大日本帝国は、神話に基礎づけられ、神話に活力を与えられた神話国家だった。
賢い人は ‘純粋によく観察する’ が、そうでない人は ‘自分の期待したもの’ しか見ようとしない。
>明治維新は「神武天皇の時代に戻れ」(神武創業)がスローガンだったし、大日本帝国憲法と教育勅語の文面は、天照大神(あまてらすおおみかみ)の神勅を抜きに考えられないものだった。 >また、明治天皇の皇后(昭憲皇太后)は神功(じんぐう)皇后に、台湾で陣没した北白川宮能久(きたしらかわのみやよしひさ)親王は日本武尊(やまとたけるのみこと)に、日本軍将兵は古代の軍事氏族である大伴氏(天忍日命(あめのおしひのみこと)の子孫)になぞらえられていた。 >そして大東亜戦争(『「戦前」の正体 愛国と神話の日本近現代史』では歴史上の用語としてこれを用いる)で喧伝されたスローガンのひとつは、神武天皇が唱えたとされる八紘一宇だった。
日本人には世界観がない。だから、’来るべき世界’ を切り開く発想が存在しない。
>それ以外にも、国体、神国、皇室典範、万世一系、男系男子、天壌無窮(てんじょうむきゅう)の神勅、教育勅語、靖国神社、君が代、軍歌、唱歌など、戦前を語るうえで外せないキーワードはことごとく神話と関係している。
戦前はあくまでも古い世界に執着していますね。
>もっとも、神話が重視されたといっても、大日本帝国政府が神社を縦横無尽に操り、プロパガンダをほしいままにしていたなどと主張するつもりはない。 >戦前の宗教政策は一貫性に欠け、おおよそ体系的なものではなかった。
日本人は無哲学・能天気である。だから、体系的なものはない。
>それでも、神話は戦前に大きな存在感をもっており、モニュメントやサブカルチャーなどで参照され続けたのである。 >いわゆる国家神道をめぐるこれまでの議論は、政府や軍部の動きにとらわれすぎていたのではないか。 >本書ではそのような「上からの統制」だけではなく「下からの参加」も視野に入れて、神話と国威発揚の結びつきを考えたい。
大日本帝国の興隆は民族性に基づいた旗上げでしたね。
>いうなれば『「戦前」の正体 愛国と神話の日本近現代史』は、神話を通じて「教養としての戦前」を探る試みだ。 >そしてこの試みはまた、今後の日本をどのようなかたちにするべきか考えるヒントになることも目指している。
今後の日本も現実を脱出できないでしょうね。
>戦前の物語を批判的に整理する >そのため『「戦前」の正体 愛国と神話の日本近現代史』は、細かな事実をあげつらって、神話の利用を解体してそれで事足れりとする立場にも与しない。 >国家はなにがしかの国民の物語を必要とするからである。 >たしかに、国民国家は近代に成り立ったものであり、虚構にすぎないといえばそうだろう。 >だが、現在の国際秩序はその虚構をベースに動いているのであって、これを否定したところで無政府状態のカオスを招来するにすぎない。 >そもそも虚構というならば、人権も平等も皇室制度も貨幣も共産主義もすべて虚構である。
そうですね。現実は事実であり、非現実 (考え) は虚構ですね。現実の内容は頭の外にある。非現実の内容は頭の中にある。その所在が違うから、両方とも成り立っている。
>そんなことをエビデンスやファクトなどのカタカナを振り回して、あらためて指摘しても意味がない。 >むしろわれわれが本当に考えるべきなのは、そのなかから適切な虚構を選び、それをよりよいものに鍛え上げていくことではないか。
そうですね。哲学 (考え) が必要ですね。各人に哲学は必要である。Everyone needs a philosophy.
>戦後民主主義の永続・発展を望むにせよ、21世紀にふさわしい新しい国家像を描くにせよ、自分たちの立場を補強する物語を創出して、普及を図るしか道はない。
そうですね。我々には新しい世界が必要ですね。日本人は夢と希望を持つべきですね。
>このような試みが十分に行われていないから、戦前の物語がいつまでたってもきわめて中途半端なかたちで立ちあらわれてくるのだ。
とりとめのない雲を掴むような話ですね。 照りもせず曇りもはてぬ春の夜のおぼろ月夜(づきよ)にしく物ぞなき (大江千里)
>「感染症」を終わらせるためには、怖い怖いと「自宅」に立てこもるのではなく、積極的に「ワクチン」を打たなければならない。 >そこで本書では、「原点回帰という罠」「特別な国という罠」「先祖より代々という罠」「世界最古という罠」「ネタがベタになるという罠」という5つの観点で、戦前の物語を批判的に整理することにした。
日本人には批判精神 (critical thinking) が必要ですね。自分自身に考えがなければ、それと対比した現実に対する批判ができない。現実肯定主義からは何も出て来ない。
>批判的というのはあえて述べるまでもなく、物語にはひとびとを煽動・動員するリスクもあるからである。 >このような物語の構造を知っておくと、今日、軍事的な野心を隠さない他国、たとえばロシアや中国の動きを読み解くときにも役立つかもしれない。 >戦前的なものの再来は、なにも現代日本だけで起きるとは限らないのだから。
そうですね。非核三原則のわが国の頼る安全神話はプーチン大統領の恫喝により消え失せた。日本人にはお花畑はもう存在しない。
>また、北朝鮮の指導思想(金日成・金正日主義)と日本の国体思想はしばしば類似性を指摘されるけれども、その比較をたんなる印象論で終わらせないためには、国体思想の核心を正しく掴まなければならないだろう。 >もっと身近なところでは、神話の知識はときにサブカルチャー作品の読解にも役立ってくれる。
高等文化の苦手な日本人も、下位文化の世界では大いに力を発揮できるようですね。
>昨年公開された新海誠監督の『すずめの戸締まり』は、明らかに天の岩戸開き神話が元ネタのひとつになっているし、主人公の岩戸鈴芽(すずめ)が宮崎県と目される場所より船に乗り、あちこちに立ち寄りながら東に進むストーリーは、神武天皇の東征をほうふつとさせる。 >その意味するところは、しかし、神話を知らなければ掴みようがない。 >いずれにせよ本書は、過度な細分化で物語を全否定するのでもなく、かといってずさんな物語でひとびとを煽動・動員するのでもなく、両者のあいだの健全な中間を模索することで、目の前の現実に役立てることをめざしている。 >この目的のため、『「戦前」の正体 愛国と神話の日本近現代史』では、銅像や記念碑などの史跡も積極的に取り上げた。 >現地に足を運んで、歴史を五感で味わってもらいたいからだ。 >歴史を一部の専門家やオタクの専有物にせず、また右派や左派のイデオロギーの玩具とせず、ふたたび広く教養を求めるひとびとに開放してその血肉としてもらうこと。
そうですね。あっけらかんとした世界の中で、ドライに割り切るセンス (判断力) が必要ですね。
>それが新しい時代のとば口に求められていることだと筆者は強く信じている。
そうですね。我々日本人の意識改革が必要ですね。
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