>現代ビジネス >ビッグモーター問題が日本人に示す「悪事が‟表沙汰”にならない国」の正体と企業不祥事「最悪の末路」【経済学から見た事件の背景】 >原田 泰 の意見 • 昨日 5:00 >>ビッグモーターは「利益至上主義」なのか? >ビッグモーターと損保ジャパンの問題は、いまひとつ経済学では理解できないことがまかり通っている事案だ。 >前編『ビッグモーターのスキャンダルが経済学者から見て「意味不明」なワケ…損保ジャパンからの出向者たちの役割と事件の深層』でも紹介したように、とくに損保会社は、ビッグモーターに社員を出向させながらも、保険収益に悪影響を及ぼす可能性のある事案を見過ごしていた。 >つまり、故障を拡大させ保険金を過大請求させていた。 >おおよそ利益とならないことが、まかり通っていることは日本の不祥事においては、珍しいことではないようだ。
そうですね。
>こうしたスキャンダルが起きると、利益至上主義がいけないという議論になるが、そんなお説教で社会が良くなるなら苦労しない。 >損保会社の場合には、そもそも利益至上となっていなかったし、ビッグモーターの場合は、犯罪がばれて、これから大損することになる(ビッグモーターで中古車を買ったり保険契約を結んだりする人は激減する)。 >これでは、「利益至上主義」がいけないと言っても、私は意味がないと思う。 >良い社会にするためには、悪事がすぐにばれてしまうシステムを作れば良いのではないか。 >日本はいつも「不祥事」の本質を見誤る >ビッグモーターでも、こんな会社は嫌だといって、従業員から様々な内部告発があった。 >昨今、証拠を集めるのは簡単になっている。 >上司の暴言や不正な指示は簡単に録音できる。 >写真も撮れる。 >上司が自らメールやラインで暴言や犯罪の可能性のある指示をしてくる。 >警察が告発を受けて捜査をする時にネックとなるのは、従業員が顔を出して証言してくれないことだ。 >残念ながら、多くの会社が、不正を告発する従業員を厄介な奴だと認定するので、次の就職先を探すのが難しくなる。 >また、共犯として罪に問われる可能性もある。 >こちらは、捜査協力をしてくれた人への刑事免責制度を広範に適用すれば良いのではないか。
そうですね。’小悪を見逃して、大悪をやり玉に挙げる’ のが現実的ですね。
>刑事免責制度の問題点は、自分の犯罪を免れるために、他人を犯人にでっち上げる可能性があることだ。 >しかし、録音や写真やメールという明白な証拠があるのだから、自分の罪を隠すために嘘をつくという可能性は除去できる。 >秘密裡に証言することを許せば、次の就職先に差し支えることも減少する。 >性加害を告発することで、却って被害者が損失を受けるという事態に比べると、はるかに対応が簡単である。 (略) >保険会社も気づけたはずだが、どうしてビッグモーターからの修理代請求がどうも大きいと気づけなかったのだろうか。 >気づいた人は異議申し立てができたはずだ。 >長期的に見れば、修理代が大きくなる保険契約を集めていれば利益は上がらない。 >本来経営者が、告発者にボーナスを与えてよい事例だが、日本の場合はそうはならない。 >同じような事件は、実は少なからずある。 >スルガ銀行が、シェアハウスなど投資用不動産を巡り無謀で不正な融資をしたときも、利益至上主義がいけないという議論を聞いたが、利益などどこにもなかった。 >彼らは、貸出が大事で貸出金が回収できるかどうかは、二の次だった。 >私は、スルガ銀行の失敗は、利益至上主義ではなくて、誤った成果指標の失敗だと認識すべきだろう。
そうですね。
>問題の本質を見誤っていれば、失敗から学べない。
そうですね。
>これでは、経営者もどう対応し、問題を防ぐ策を設けることはできないではないか。 >社会が「悪事」に早く気づくために… >他にも、悪事を早めに明らかにできる事例は多かった。 >ビッグモーター店舗の前の街路樹が枯れてしまったこともそのひとつだ。 >店の前に雑草が生えていると店長降格という処分になるので、除草剤を撒いたら街路樹まで枯れてしまったという。 >雑草を刈るのは大変だから、除草剤を撒くという気持ちはわかるが、ビッグモーターの店舗の前だけ街路樹が枯れるのを管理者である市は、ヘンだと思わなかったのだろうか。 >そもそも除草剤を撒いたら木が枯れたという告発がなかったのだろうか。 >警察が証言を集め地中に除草剤の存在を確認することは簡単だ。 >実際に、現在、多くの自治体が、除草剤が撒かれたことを確認している。 >このような告発に早期に対応していれば、車体を傷つけるという、より大きな悪事を未然に避けることができたかもしれない。
そうですね。だがしかし、日本人には責任感がない。 日本人には意思がない。意思の無い人間には責任がない。日本の国中に責任がない。責任の無さに気づくものがいない。兎角この世は無責任。 ‘誰も責任を取りたがらず、誰も自分に責任があると言わなかった。・・・・・ 一般国民が軍部や文民官僚の責任と同等の責任を負っていると心から考えている人はほとんどいなかった。’ (ジョン・ダワー 増補版 敗北を抱きしめて 下)
>悪事を告発してくれる人は必ずいる。 >その人々に味方する社会が、良い社会ではないか。
そうですね。
>それは、社会のためになるだけでなく、会社のためにもなる。 >ビッグモーターは、犯罪で得た利益以上の損失をこれから失うだろう。 >損保も無事ではいられない。 >スルガ銀行はほとんど破綻状況に追い込まれた。 >悪事がすぐにばれていれば、これらの会社はわずかな損失を被るだけで済んだはずだ。
そうですね。
>西郷隆盛が憂えた「策略の煩い」 >西郷隆盛は「正道を踏み至誠をおし、一時の詐謀(さぼう)を用うべからず。 >策略を用いて一旦その指支(さしつか・都合の悪い事情)を通せば、あとは工夫のできるように思えども、策略の煩(わずら)いきっと生じ、こと必ず敗るるものぞ」と述べている(山田済斎『西郷南洲遺訓』(7頁、岩波文庫。一部簡略化した)。 >西郷隆盛の道徳律を求めても良いが、私は策略の煩いが早く現れる社会を求めたい。
そうですね。あっけらかんとした世界の中でドライに割り切るセンス (判断力) が必要ですね。
>そのための方法はいくらでもあるからだ。 >・・・・・ >(略)
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