>ルビの普及に取り組む「ルビ財団」を創設した松本大さん。松本さんはマネックス証券の会長も務める=8月7日、東京・赤坂 >© 一般社団法人共同通信社 > 読書好きの子どもに立ちはだかるのが漢字の壁だ。 >ふりがなが振られていれば児童書を飛び出すことができ、本の世界を広げられる。 >日本に暮らす外国人もひらがなは読めても漢字は難しい場合が多い。 >行政のウェブサイトや手続き書類は外国語版があるのが望ましいが、それがなかったとしてもふりがなが振られていれば多少は理解しやすくなるだろう。
そうですね。表音式の記述方式が理想的ですね。
> そうした社会のハードルを取り払おうと、インターネット証券大手マネックスグループ創業者の松本大会長が2023年5月下旬に「ルビ財団」を立ち上げた。 >1億円の私財を投じてウェブサイトや出版物などにふりがなを普及させる活動を進めている。 >金融市場を舞台に巨額の取引を手がけてきた松本さんが、金融とはかけ離れた社会貢献に踏み出した背景を探った。 >(共同通信=越賀希英) > ▽壁一面の本棚、子どものころの読書体験がきっかけ > 松本さんは東大法学部を卒業後、ゴールドマン・サックス証券などに勤務し、1999年にマネックス(現在のマネックス証券)を創業した。 >2023年6月にマネックスグループの社長を退き、現在は会長として新規事業や暗号資産関連事業などを担当している。 > 財団の名前にもなっている「ルビ」は漢字の脇に付けられた読み方を示すふりがなのこと。 >宝石の「ルビー」が語源で、活版印刷の文字の大きさに由来するという。 > 松本さんがこの活動を始めたきっかけは、子どものころの体験にある。 >両親は出版社に勤務しており、自宅の部屋には床から天井に届くほどの本棚が壁一面にあった。 >親の配慮からか、本棚の下段には漢字にふりがなが振られたさまざまな分野の本が並んでいた。 >絵本や江戸川乱歩の「怪人二十面相」、世界美術史、科学…。 > 松本さんは理科が好きで、園芸の本がお気に入りだった。 >日照時間によるイチゴの育ち方の変化や、実験装置の組み立て方といった内容を興味深く読んだ。 >「ルビのおかげで漢字でつまずかずに読み進められたことは、成長の過程において大きかった。 >興味の幅を広げてくれた」と振り返る。 > ▽大人と子どもで出版物を分けるのは「愚民政策」 > 日本語は漢字が読めなければ内容を理解するのは難しく、アルファベットのみで書かれた英単語と比べて辞書を引くのにも苦労する。
日本人は英語が音読できないからカタカナ日本語 (外来語) にして代用している。しかし、我が国の ‘漢字かな’ は世界中何処の国に行っても通用しない。特にローマ字 (alphabet) の代わりに仮名を使用することには害毒がある。日本人は仮名漢字表記による学習で自分は世界に通じていると思い込む。だが、これは事実ではない。勝手な解釈により世界に関する独りよがりの解釈は避けられない。私は宿泊先のアメリカ人の名前は知っている。しかし、その綴り方は分からない。つづり字を考えることのない日本人の記憶方法だからである。このような文盲に近い体験の仕方では外国人との文通もできない。地図を見て住所を探すことも難しい。かな書き英語の便利さが我が国民の国際化を果てしなく遠ざけているということができる。外来語は英語表記で日本語文の中に入れるのが望ましい。
>松本さんは今、昔に比べるとふりがなの振られた本が減ったと感じているという。 >「読めないと頭に入らず、考えることをやめてしまう。 >読めるということが大切で、ルビがないことの弊害がいかに大きいかに気付いた」と語る。
そうですね。言語の習得には音読が効果的ですね。
> 自分の年齢や学年に合った本では満足できない子どもにとっては、漢字にふりがなが振られていれば、もっと難しい内容の本をどんどん読み進め、能力を開花させることができるだろう。 >松本さんは「大人向け、子ども向けと出版物を分ける考え方こそ愚民政策につながる」とも批判する。 >愚民政策とは、為政者側が政治的な問題などに知識や関心を向けさせないようにして、批判する力を弱めようとすることだ。
日本人にはノンポリ・政治音痴が多いですね。
> ▽会社の事業とは一線を画し、NPOや国際人権団体が参加 > ふりがなの大切さを周囲に話したところ「確かにそうだよね」、「盲点だった」と共感する声が多かった。
フリガナの大切さは表音式の記載方法にありますね。
>これが活動への背中を押した。 > マネックスグループは「個をエンパワーメントする(力づける)」を掲げ、教育事業を手がける子会社がある。 >ふりがなを振る活動の根本的な考えもマネックスグループが目指す延長線上にあるが、松本さんは「社会にとって良いことなので、ビジネスではなく非営利で行う方がいろいろな立場の人が参加しやすい」として財団を設立し、会社の事業とは一線を画した。 > 松本さんの問題意識は社会全体にも向く。 >「漢字が読めなくて社会になじめず、犯罪につながることもある。 >それが社会の不安定化につながる」と話す。 >目指すのは、大人が読むことを想定した文章でもふりがなが振ってあるような「インクルーシブ(包摂的)で優しい社会」だ。 >ルビ財団の活動には子ども関連のNPOや国際人権団体、印刷会社の代表らが集まった。 > ▽自動でルビを付けるソフトを開発、年内に無償配布へ > ルビ財団は具体的な活動として、ウェブサイト上でボタンをクリックすれば、文脈に応じて漢字に自動でふりがなを付けたり消したりできるソフトの開発に取りかかっている。 >年内に自治体などへの無償配布を始める。 >財団のホームページにはすでに同様の機能を付けた。 > 自治体に対しては行政手続きや防災に関する説明文書、広報誌などでふりがなの活用を訴える。 >日本に住む外国人は増えている。 >ルビ財団の伊藤豊代表理事は「外国人を含めあらゆる人が暮らしやすい町だというアピールにもなる」と話している。
外国人には日本語のローマ字 (alphabet) 表記の方が親しみやすいでしょうね。 国語の勉強は読み書きの練習である。ところが、日本語の仮名漢字表記は難しい。特に漢字の字形と音訓の習得に月日を費やし、目的の勉学の成果が遅れている。私の知人に '〇〇健' という名前の人がいる。彼は周りの人から 'タケちゃん' とか、'ケンちゃん' とか呼ばれている。'一体どちらが本当なのか' と私が尋ねると、彼は 'どちらでも良いのですよ' と答える。'でも、戸籍ではどうなっているのか' と尋ねると、'戸籍にはフリガナがありませんから、どう読んでも良いのですよ' という答えであった。これを '日本人の自由' というのであろうか。'あるべき姿' の追及がない。とりわけ漢字圏以外の国から来た外国人には日本語の漢字は難しい。日本語をローマ字表記にすれば彼らもたちどころに日本語を読めるようになる。音読が言語の習得には欠かせない。読み書きが自由になると一人前の大人として活躍できる。筆記試験でも真の実力が発揮できる。外国人の能力に関してより公平な評価をする社会が我が国内に実現する。ぜひローマ字表記を法制化してもらいたい。ローマ字表記を仮名漢字表記と対等な地位にしてもらいたい。日本語をローマ字表記と仮名漢字表記の二刀流表記の国にすると良い。 '為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり' 上杉鷹山 (うえすぎ ようざん)
> 企業に対しても、多様な人材が力を発揮できるよう環境を整備する「DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)」の一環として、取り組みを後押しする。 >ルビ財団のメンバーの名刺には全ての漢字やカタカナにもふりがなを付けた。 >伊藤さんは「共感した企業は名刺だけではなく会社案内にも広げてほしい」と話す。 > ▽財団の活動は2年の期限付き、良書のルビ付き再版も期待 > ほかにも出版社に書籍にふりがなを付けた本を出版するよう働きかけるほか、良書にふりがなを付けて再版することも求める。 >選書の専門家へもアプローチし、書籍の売り上げ増につながるようなキャンペーンができないか模索中だ。 > ルビ財団は2年をめどに活動する。 >松本さんは「集中して短期的に結果を出す」と意気込む。 > 松本さんはルビ財団の活動を巡り、手応えの一方で「『ルビは格好悪い』という人も3~5%程度いる」と感じている。
そうですね。二重の手間ですね。紙もインクもスペイスも二倍の損ですね。
>出版社にとっては、ふりがながあることで旧来の読者が離れるとの懸念があるという。 > 松本さんは2023年10月に資本市場に関する著書を出版予定で、全ての漢字にふりがなを振って準備を進めている。 >「興味を持ってくれる小学生がいるだろうし、金融に興味を持つ人がその中から生まれてほしい」と期待を寄せる。
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