2023年10月27日(金) 

 

>この社会に染み込んでいる「なんかいやな感じ」とは何なのか。   

>社会を考えるために、まず自分の記憶を振り返ってみた。   

>新刊『なんかいやな感じ』を書きながら武田砂鉄さんが考えたこと。   

>「群像」2023年11月号からエッセイを転載します。   

>脳内理不尽コレクション   

>根に持つタイプだとの自覚がある。   

 

被害者意識の持ち主ですね。それは良くない。  

 

>逆に、根に持たないタイプがいるのが信じられない。   

 

世の中はお相子さんですからね。我々は完全な人間ではない。       

 

>たとえば、こんな出来事があっても、根に持たないのだろうか。   

>「中学3年生の時、サッカー部で控えゴールキーパーだった自分。   

>ウォーミングアップは自由な格好でこなし、試合直前にユニフォームに着替える流れになっていた。   

>エースストライカーのK君は、黄色いTシャツを着てストレッチしていた。   

>試合が始まる前、みんなは赤色のユニフォームに着替える。   

>キーパーだけは黄色のユニフォーム。   

>試合が始まってしばらくして、大会本部にクレームが入る。   

>土足のままトイレに入っていった生徒がいる、その生徒は黄色い格好をしていた、けしからん、そいつに掃除させろ、というもの。    

>大会本部の人間が、こちらのベンチに近づいてくる。   

>『おまえか、土足で入ったのは!』『えっ、何のことですか?』『黄色いヤツが土足で入るのを見た人がいるんだよ! とっとと掃除してこい!』。   

>顧問はこちらを見て、一瞬だけ呆れた表情を向けて、再び試合に集中し始めた。   

>掃除するしかない。  

 

そうですね。社会貢献ですね。     

 

>トイレの床をモップでこすりながら、っていうか、黄色い格好ってK君じゃん、と気づく。   

>試合終了後、その日も大活躍だったK君に経緯を伝えると、『ウケる!』と返された」   

>こういう出来事をやたらと細かく覚えている。   

>K君は間違いなく忘れているはず。   

>でも、砂鉄君は覚えている。   

 

くやしかったですね。   

 

>なんなら、その日は風が強く、トイレの床をいくら磨いてもすぐに埃っぽくなったことも覚えている。   

 

弱り目に祟り目ですね。    

 

>K君許さないよ、という話ではない。   

>これまで受けてきた理不尽コレクションとして脳内で長年暮らしているのだ。   

 

これは本部の人間の間違いですね。とかく人間は間違いを起こし易いですからね。砂鉄君はそのことを本部に申し出たら良いですね。      

堪忍は無事長久の基、いかりは敵と思え。   

 

>グルメ番組で、創業以来継ぎ足し続けているスープ作りを語る店主の様子を見る。   

>あれを見て、わざわざ食べに行こうとは思わないのだが、自分の頭の中もこんな感じだな、なんて思う。   

>「K君の代わりにトイレ掃除をした中3の記憶」を捨てず、そこに新たな経験や思考を継ぎ足していく。   

>当然、その記憶が果たす役割は徐々に薄まっていくが、そういう記憶の蓄積があって、今の自分ができあがっている。   

 

日本人には意思が無い。だから加害者意識 (罪の意識) がなくて被害者意識だけがある。反省がなくて全体的に恨めしい世の中になっている。    

 

>この度刊行した『なんかいやな感じ』と題した本は、記憶が詰まったデカいスープ鍋をゆっくりかきまぜながら、今、この社会がどんな感じかを探し当てようと試みた本である。   

>鍋にこびりついている油汚れやサビは、実際の鍋の場合にはさすがに磨き落としても、記憶の鍋においては、そのままで実にイイ味を出している。   

 

加害者意識がない人間には不満の多い世の中ですね。    

 

>そして、その手の記憶には同時期の社会事象がいくつもくっついてくる。   

>今、この社会を「いい感じ」と評する人は少ないはず。   

>しっくりくるのは「なんかいやな感じ」くらいではないか。   

>少なくとも自分はそうなのだ。   

>しかも、ずっとそうなのだ。   

 

残念なことですね。    

 

>今、40歳だが、物心ついてから、なんかずっといやな感じがしている。   

>いやな感じの中でなんとか生きていく、というのが社会の基本設計だと思わされてきた。   

>40年の人生に「失われた30年」というキーワードをぶつけてみると、そうか、人生の大抵を、失われた状態で過ごしてきたらしいとわかる。   

 

人生をあまり悲観的に見ない方が良いですね。消極的な人生になります。自主独立 (受動でなく能動) の精神が必要ですね。       

 

>ゴールと自己責任   

>なぜ、なんかずっといやな感じがしているのだろう。   

>10代半ば、同世代が大きな事件を起こし、「キレる若者」と怖がられた。   

>地震、テロ、紛争など、定期的に起きてしまう国内外の大きな事象に揺さぶられてきた。   

>コミュニケーションツールが変容し、あれこれ便利になった一方で、相手の顔が見えなくなり、不特定多数の目線を気にしなければならなくなった。   

>正直、多くの人が、自分と身の回りの生活を整えるのに精一杯で、社会との接続に無関心になり、結果として、既存の権力集団が力を保持し続けている。    

 

既存の権力集団は馴れ合いの集団ですね。    

‘なあなあ主義’(=馴れ合い )とは、真の意味での検討や意見の交換などをせず、お互いに「なあ、いいだろう」ぐらいの話し合いで全てを済ませること。  

 

>目の前に巨大な迷路が用意されており、ここからは見えないでしょうがゴールはあります、ゴールした人もいます、だから、ゴールできなければ自己責任です、と言われる。   

>そんな状態の社会が続く。   

 

我々の社会は競争社会ですかね。勝負の結果は自己責任ということですね。つまらない勝負というものは考えられないのですかね。個人判断が大切ですね。      

 

>書店に並ぶビジネス書のベストセラーに書かれているのは、基本的に迷路のショートカット方法だ。   

>それは、その人のショートカットであって、決して万人に踏襲できるはずがないのだが、これをやれば大丈夫ですよ、と容易く促してくる。    

>自分という存在は記憶の蓄積でできていて、社会だって当然、あらゆる蓄積で構成されている。   

>自分の記憶と、自分から見えた社会をぶつけるようにして、「失われた」と決めつけられた時代に何が起きたのか、自分は何をして、何を考えてきたのかを書き記してみた。   

>人それぞれ見える光景は違う。  

 

そうですね。   

 

>K君の代わりにトイレ掃除をした自分の光景と、ディフェンダーの特徴を瞬時に見極めてドリブルで抜いていったK君の光景は違う。   

 

あなたは敗者で、彼は勝者ですかね。   

 

>「人それぞれ考えていることが違う」×「でも、同じ時代を生きている」という掛け算は、どんな社会でも普遍的である。   

>自分はこの社会に「なんかいやな感じ」がしている。   

 

それは被害者意識に満ちた社会のことですね。   

 

>では、これを読んでくださっているあなたはどうだろう。   

 

いや、むしろいい感じですね。    

 

>この、「なんかいやな感じ」に頷くだろうか。   

>「いや、むしろいい感じ」「はあ? 超いい感じ」「もっといやな感じ」「別にどうってことない感じ」、色々な「感じ」があると思う。  

 

そうですね。いろいろな感じがありますね。良い感じで過ごしたいですね。      

 

>そうやって「感じ」を集わせながら、社会の輪郭をぼんやり浮き上がらせたい。   

>ひとまずこちらは、あれこれ根に持ちつつ、こんな感じですと書いてみた。  

 

日本人が恨めしいのは日本語のせいでしょうね。わが国では幽霊までも ‘恨めしや―’ と言って出て来る。       

日本人には意思が無い。意思の無い人には加害者意識がない。有るのは被害者意識ばかりである。これはアニマルも同じである。   

加害者意識は高じて罪の意識になる。病める魂の持ち主も出て来る。これを救うのが印欧語族の宗教人である。贖罪や涅槃が用意されている。彼らの最も大切なことは加害者意識から逃れることである。これが日本人と印欧語族の最も違った点である。    

印欧 (インド・ヨーロッパ) 語の文法には時制 (tense) というものがあるので、印欧語族は世界観 (world view) を持っている。未来の世界には ‘天国 (極楽)・ 地獄’も想定されている。彼らには哲学 (考え) という教義 (スコラ哲学・インド哲学) がある。だから彼らは ‘考える人’ (the thinking man) になる。英米流の高等教育を受けて論文を作ると哲学博士 (Doctor of Philosophy: Ph. D.) になることができる。彼らの高等教育は子供が大人になる為の哲学の教育である。       

 

>(「群像」2023年11月号より)   

 

 

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閲覧数100 カテゴリアルバム コメント0 投稿日時2023/10/27 17:46
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