>文春オンライン >「習近平氏の最終目標は北京を頂点とする国際秩序だ」元米大統領副補佐官ポッティンジャー氏が明かす“対中戦略” >マシュー・ポッティンジャー によるストーリー • 10 時間前 >現代の皇帝は正真正銘のマルクス・レーニン主義者だ――。 >元米大統領副補佐官のマシュー・ポッティンジャー氏による「習近平の狂気」(「文藝春秋」2023年4月号)を一部転載します。 >◆◆◆ > マシュー・ポッティンジャー氏は、ロイター、ウォール・ストリート・ジャーナル紙の中国特派員を経験後、継父の影響で海兵隊に入隊して沖縄に勤務。 >イラク、アフガニスタンに派遣された。 >トランプ政権の大統領補佐官マイケル・フリン氏に誘われホワイトハウスへ。 >2018年のペンス演説はじめ、対中政策の転換に深くかかわった。 >中国語に堪能で今年1月には台湾の国立政治大学で講演している。 >毛沢東以来の強力な指導者 > 習近平総書記は2月に、「全人類に中国の社会的システムのソリューションを与えるべきだ」とスピーチした。 >彼の野望は膨らむばかりだ。 >その実現のためならば、リスクを取ることを辞さないし大きな投資もする。 >世界を騒がせた偵察気球はその事例の一つと見ていいだろう。 > 昨年10月に開催された中国共産党の党大会で、毛沢東以来、中国で最も強力な指導者として今後10年間にわたる地位を確立させた。 >党の最高幹部を忠実な部下で固めると同時に、経済政策に精通する人材を排除。 >党規約にスターリン・毛沢東主義的な「闘争」の概念を盛り込んだことも特筆に値する。 >なぜなら鄧小平以来の「改革と開放」の時代から次なる時代へと一歩踏み出すという決意の表明に他ならないからだ。 > 党大会は、習氏が2012年の総書記就任以来、党の公的コミュニケーションを通じて緻密に醸成してきた世界観が明文化された点でも重要だった。 >中国語の演説や文献などの多くは翻訳された際、北京(、、)によって故意にマイルドに翻訳されてしまうが、中国語の原文を読めば、習体制の目的や手法ははっきりと見えて来る。 > そこに書かれているのは、反政府活動に対する恐怖、米国への敵意、ロシアへの共感、台湾統一、そしてとりわけ西側の資本主義に対する共産主義の最終的な勝利の確信だ。 >習氏の最終目標は、現代の国民国家システムを、北京を頂点とする新しい国際秩序に置き換えることである。 > 習氏の願望はモスクワのそれと同様、達成することは非現実的かもしれない。 >しかし習近平と、氏が「最高の、最も親しい友人」と呼ぶウラジーミル・プーチン大統領はともに、「手の届く範囲のものは掌握もできる」と信じている。 >そのことを、世界の政策決定者は肝に銘じる必要がある。
そうですね。彼らは”Take! Take!” ですからね。為政者は欲しい物は何でも強引に手に入れる。強引が大切ですね。ですから、結果的に彼らの国はブランドネイムのない国になりますね。
> 習氏が取り返しのつかない措置を取るまで待つよりも、米国とその同盟国が協調的な抑止戦略を取り、中国に対して技術、資本、データへのアクセスを厳しく制限することで、今すぐ習氏の願望を抑制し和らげてしまうことが望ましい。
そうですね。’治に居て乱を忘れず’ ですね。
>ウクライナでの戦争の教訓は、抑止力によって未然に戦争を防ぐ方が、侵攻してきた敵を後退させることよりも遥かに望ましいということだ。
そうですね。十分な抑止力により戦争を未然に防ぐことが、いかに優れた方策であるかをウクライナの侵攻は我々に教えてくれましたね。
> 通信機器、ソーラーパネル、次世代電池、その他の主要セクターに続き、半導体においても中国を「世界有数のプレーヤー」にしようとする習氏の野望を押し止めようとするバイデン政権の政策は、米国の戦略転換の表れである。 >議会、ホワイトハウス、および米国の同盟国が一丸となって速やかに動き、中国の「先進国への依存」を維持することができれば、習氏の膨らみ続ける野望にブレーキをかけられる可能性がある。
そうですね。それは良策ですね。
>党内の演説にこそ本音は現れる > 私はこの数年、中国共産党の文書を読み込むことに時間をかけてきた。 >これは過酷な作業であり、西側で最も優れた中国ウォッチャーの一人である故サイモン・レイズは、それを「バケツ一杯のおがくずを飲み込む」ようなものと表現した。 >「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」として知られる習近平のイデオロギーが記された文書も例外ではない。 >北京のレトリックの多くは、特にそれが外国の聴衆に向けられた場合、理解しがたく曖昧である。 > 習氏は、海外からどうやって見られるかという点に注意深く気を配り、自らのイメージをコントロールしようとする。
そうですね。中国人は見栄坊ですからね。
>したがって彼の発言で注目すべきは、ダボス会議や米ホワイトハウスのバラ園におけるものではなく、党内での演説である。 >彼の本音はここに現れる。 >党内での演説では、外国では使わない激しい言葉を用いており、これこそが党員への指針となる。 >ただ、これらが出版物に掲載されるまでには、数カ月あるいは数年かかることも珍しくない。 >勇気ある党員のリークを待たなければならないこともある。 >ただし、レイズが理解していたように、注意深く、忍耐強く探せば、真実の断片を拾い集めることができるのだ。 >「資本主義の終焉は必然的に訪れる」 > 習近平の思想は、マルクス、レーニン、スターリン、毛沢東など歴代の共産主義の理論家や指導者の教義・理想・伝統を踏まえたものである。 >私がホワイトハウスに入った2017年初め、国務省の外交官やCIA分析官から「中国ではイデオロギーは無視していい」とブリーフィングを受けたものだが、それは誤った認識だ。 >今では徐々にではあるが、ワシントンでも、習近平はマルクス主義の信奉者であり、マルクス主義を世界に輸出しようとしていることが知られるようになってきた。 > 習氏を理解するには、彼の歴史解釈を知ることが重要だ。 >プーチン氏がかつて「ソ連の崩壊は20世紀最大の地政学的大惨事である」と宣言したことはよく知られている。 >一方であまり知られていないのは、ソ連の崩壊がいかに習氏を怯えさせているかという点である。
習氏の国は野党を認めない国ですからね。ノンポリ・政治音痴の国ですね。
> 党総書記に選ばれた直後の2012年12月、習氏は広東省の幹部に対して非公開の演説を行った。 >その抜粋がリークされ、2013年初めに中国人ジャーナリストによって公開された。 >「ソ連はなぜ崩壊したのか。 >ソ連共産党はなぜ崩壊したのか。 >彼らの理想と信念が揺らいだからだ。 >それは私たちにとって非常に重要な教訓だ。
人は一人一人考えが違いますからね。思考停止した人間を洗脳して筋金入りにしなくてはなりませんね。指示待ち人間を作ることですね。
>ソ連とソ連共産党の歴史を、あるいはレーニンとスターリンやそのほかソ連に関するすべてを軽視することは歴史的ニヒリズムであり、我々の考えを混乱させ、党組織を弱体化させる」
党組織の為に考えがあるのか、考えの為に党組織があるのか。考えたことがあるであろうか。党組織至上主義ですね。本末転倒ですね。
> 習氏が「歴史的ニヒリズム」に言及したのは、(スターリンら前任者の顔に泥を塗った)ニキータ・フルシチョフに対する暗黙の批判だった。 >しかし、習氏の演説において紛れもない悪役として描かれたのはミハイル・ゴルバチョフだ。 >彼のペレストロイカ(変革)とグラスノスチ(情報公開)がソ連解体を招いたからだ。
我々はアッケラカンとした世界の中で、ドライに割り切るセンス (判断力) が必要ですね。
>「ソ連共産党の何人かはソ連を救おうとした。 >彼らはゴルバチョフを捕らえたが、独裁の手段(、、、、、)を奪われたために、数日のうちに再び逆転された。 >毅然と抵抗するような男気のある人物は存在しなかった」 >「独裁の手段」という言葉は、党、特にその最高指導者が軍、治安機関、プロパガンダ、政府のデータ、イデオロギー、経済を支配することが不可欠であるという考えの表れであり、その後、10年間、習氏の演説の中で繰り返し発信され続けている。
彼は権威主義者ですね。民主主義者ではない。議論は時間の無駄となるのか。独断専行する危険人物ですね。 【ロシアの笑い話】プーチンが側近に怒鳴った。「私の大切な腕時計が盗まれた! すぐに犯人を捜し出せ!」翌日、側近が報告した。「10人の容疑者を捕まえましたが、全員が自白したので10人とも処刑しました」するとプーチンが言った。「それはもういいんだ。腕時計は机の引き出しの中にあったから」
> 2013年1月、習氏は党中央委員会の新メンバーとその候補に向け、事実上の就任演説を行った。 >その後、6年間秘密にされてきたこの演説では、習氏が党と国家を指導するにあたり、冷戦時代の言葉をそのまま使っていることがわかる。 >「一部の人々は、共産主義は目指すことはできても達成できないと考えている。 >実際のところ、マルクスとエンゲルスの分析(資本主義社会の孕む基本的な矛盾)が時代遅れでないことは幾度となく歴史が示している。 >資本主義の最終的な終焉と社会主義の最終的な勝利は、必然的に(長期におよぶ歴史的プロセスの結果として)訪れる」
それは独裁者の大好きな言い訳ですね。達成できる理不尽と、達成できない勝利ですね。
>(本稿はポッティンジャー氏がマシュー・ジョンソン、デビッド・フェイス両氏との連名で、昨年11月30日にフォーリン・アフェアーズ誌に寄稿した「習近平の言葉から見えて来るもの」に、2月に小誌が行ったインタビュー内容を加味して構成している。近藤奈香訳) >◆ >元米大統領副補佐官のマシュー・ポッティンジャー氏による「 習近平の狂気 」全文は、「文藝春秋」2023年4月号と、「文藝春秋 電子版」に掲載されています。 >(マシュー・ポッティンジャー/文藝春秋 2023年4月号)
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